超解像ズームと望遠がとにかくパワフル! 「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」のカメラ機能をレビュー

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Googleが10月13日に発売した新スマートフォン「Pixel 7」「Pixel 7 Pro」のカメラ機能をレビューにてご紹介します。Pixel 7シリーズのカメラ機能は、AIが複数枚の写真を合成して高い解像感をもたらす“超解像ズーム”の強化と、Pixel 7 Proが搭載する望遠カメラの進化に注目。今年も浅草周辺を撮影して歩いてみました。

昨年の記事はこちら:
Googleの「Pixel 6」シリーズで昼の浅草を撮影 Proの望遠カメラや新機能“消しゴムマジック”が秀逸
https://getnews.jp/archives/3149572[リンク]

まず、Pixel 7とPixel 7 Proのカメラ機能についてまとめておきましょう。両機種とも前モデル同様、本体背面の上部に帯状の突起を設け、横一列にカメラを配置した“カメラバー”を採用しています。Pixel 7は5000万画素 f/1.85の広角カメラ、1200万画素 f/2.2の超広角カメラを搭載。Pixel 7 Proはさらに、光学5倍ズームで最大30倍の超解像ズームに対応する4800万画素 f3.5の望遠カメラを搭載します。Pixel 7 Proの超広角カメラは、マクロ撮影にも対応する点にも注目。

Pixel 7 Proのパワフルな望遠カメラを検証

五重塔の撮影でズーム機能を検証してみました。Pixel 7 Proではカメラを起動後、シャッターボタンのすぐ上にある倍率表示の「2x」「5x」をタップしてズーム撮影に切り替えが可能。ここで光学5倍までの撮影に対応し、さらにピンチ操作で最大30倍の超解像ズームが利用できます。Pixel 7では広角カメラで「2x」ズーム、ピンチ操作で最大8倍の超解像ズームが利用可能。

▲Pixel 7 Proで撮影 f/1.85 1/2463 6.81 mm ISO 44

▲Pixel 7 Proで撮影 f/1.85 1/1357 6.81 mm ISO 46

▲Pixel 7 Proで撮影 f/3.5 1/175 19 mm ISO 31

Pixel 7 Proの撮影では、1倍、2倍は広角カメラによる撮影、5倍から望遠カメラでの撮影に切り替わりました。屋根の造形のディテールが美しく収められているのはもちろん、望遠カメラでも頂上の「相輪」と呼ばれる構造がシャープに写っています。

▲Pixel 7 Proで撮影 f/3.5 1/233 19 mm ISO 24

▲Pixel 7 Proで撮影 f/3.5 1/257 19 mm ISO 26

超解像ズームでは、Pixel 6 Proで対応していた20倍とPixel 7 Proの最大値である30倍で撮影してみました。20倍はPixel 6を上回る画質。20倍と30倍のいずれも、先端の宝珠の形状、その下の炎を模した「水煙」と呼ばれる装飾が、驚くほどの解像感で収められています。天気がよくなかったのが少し残念。

▲Pixel 7で撮影 f/1.85 1/1727 6.81 mm ISO 62

Pixel 7の超解像ズーム、8倍もなかなかの実力です。Pixel 6の7倍ズームより美しい写真に仕上がっています。

東京スカイツリー、かっぱ橋道具街のニイミ洋食器店など撮影してみましたが、Pixel 7 Proの30倍ズームは撮るのが楽しくなる魅力的な機能。Pixel 7の8倍ズームも、日常的な使用では十分すぎるクオリティです。

とは言いつつ、遠くに見える水上バス“ヒミコ”の船員さんや船名までくっきり見えてしまうPixel 7 Proの30倍ズーム、魅力的ですよねえ。

Pixel 7 Proの15倍以上のズームでは、被写体のどこにフォーカスしているかを確認できるプレビューが表示される点も魅力。「どこ写してるんだっけ?」と被写体を見失わずに済みます。

夜景も超広角もきれい

超広角や夜景モードでも、美しい写真が撮影できます。夜景モードは低照度な撮影になることから、シャッターボタンを押して撮影が完了するまで待ち時間がありましたが、Pixel 7シリーズでは通常の露出時間の半分で撮影が可能に。スピーディーに夜景を撮影できます。撮影時間は2秒から5秒の間で変更でき、より光を取り込んで撮影したい場合に撮影時間を長く設定可能。

▲Pixel 7 Proで撮影 f/1.85 1/100 6.81 mm ISO 368

▲Pixel 7 Proで撮影 f/2.2 1/25 1.95 mm ISO 147

Pixel 7 Proの夜景モードで撮影した、広角の写真と超広角の写真を比較。広角で看板の文字までくっきり見える解像感は超広角でも保たれ、周辺部に歪みのない自然な写真に仕上がっています。

▲Pixel 7 Proで撮影 f/1.85 1/54 6.81 mm ISO 356

▲Pixel 7 Proで撮影 f/2.2 1/55 1.95 mm ISO 670

夜景モードでは暗い場所は暗く、明るい場所は明るく写す、コントラストのある絵づくりが印象に残ります。

▲Pixel 7で撮影 f/2.2 1/24 2.35 mm ISO 232

超広角は、Pixel 7 ProとPixel 7で画角が異なります。Pixel 7 Proは画角が125.8°で、カメラアプリ上では0.5倍の倍率になるのに対して、Pixel 7は画角が114°、カメラアプリ上の倍率は0.7倍です。

物撮りが楽しくなるマクロ撮影

Pixel 7 Proはマクロ撮影に対応。被写体にカメラが寄ると画面にマーカーが表示され、自動でマクロモードに切り替わります。

▲Pixel 7 Proで撮影 f/2.2 1/241 1.95 mm ISO 122

▲Pixel 7 Proで撮影 f/2.2 1/50 1.95 mm ISO 442

花に止まるハチやプラモデルの接写に成功。望遠に加えて物撮りにも強い、Pixel 7 Proのカメラの万能っぷりがうかがえます。

「シネマティックぼかし」で映画っぽい動画に

最後に動画撮影について。両機種とも4Kと1080pの解像度で30fps/60fpsの動画撮影に対応し、より広い色範囲で明るく高コントラストな撮影を実現する10ビットHDRに対応します。新たに、背景をぼかして24fpsで撮影することにより、映画のような動画が撮影できる「シネマティックぼかし」機能を搭載しました。

Pixel 7シリーズの「シネマティックぼかし」で動画を撮影! #pixel7(YouTube)
https://youtube.com/shorts/6NxJ37bqP-w?feature=share

短い尺でも印象に残る、雰囲気のある動画が撮影可能。SNSでシェアしたくなる撮影機能です。

Pixel 7/Pixel 7 Proで利用できるGoogle フォトの新機能として追加された、後からピンボケやノイズを除去できる「ボケ補正機能」については、別記事でご紹介します。

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shnsk

宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

ウェブサイト: http://mogera.jp/

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