日本初上陸・POCOブランドのSnapdragon 8 Gen 1搭載ゲーミングスマホ「POCO F4 GT」レビュー 物理的に飛び出すポップアップトリガーが便利
XiaomiのサブブランドであるPOCOが、6月23日に発売したゲーミングスマートフォン「POCO F4 GT」のレビューをお届けします。
POCOは、「余計な飾りを捨て去り、テクノロジー愛好家に最高のコストパフォーマンスを誇るハイエンド製品を提供する」ことを使命とするブランド。越境ECでの購入者の10%が日本のユーザーで、グローバルで開催する発表会に日本からのアクセスやコメントが多いことから、日本向けに提供を決定したと上陸の背景を説明しています。販路はオンラインのみで、Amazon、楽天、Mi.comから購入できます。
SoCにSnapdragon 8 Gen 1を搭載するフラッグシップ機で、8GB RAM・128GBストレージを搭載するモデルと12GB RAM・256GBストレージを搭載するモデルをラインアップ。熱源を個々に冷却するデュアルベイパーチャンバーと液冷技術のLiquidCool Technology 3.0により、ピーク時でもパフォーマンスを維持して安定動作します。解像度2400×1080ドットの6.67インチ有機ELディスプレイは、リフレッシュレートが最大120Hz、サンプリングレートが最大480Hzの性能を誇ります。
バッテリー容量は4700mAh。120Wと高出力なUSB充電器を同梱し、17分でフル充電できる急速充電に対応します。実際に急速充電してみましたが、実感としてかなり速く、忙しい時にサっとフル充電にできるのは助かるのではないでしょうか。
カメラは6400万画素のSony IMX686メインカメラ、800万画素の超広角カメラ、200万画素のマクロカメラの3眼カメラを搭載。フロントカメラは2000万画素です。
ゲーミングスマホとして注目の機能が、横持ちした際に物理ボタンとして使える側面のポップアップトリガー。
通常は平らな状態で、左右のスライド式スイッチをONにすると物理ボタンが磁気浮上で飛び出します。ボタンは押してみるとしっかりクリック感があり、150万回の押下に対応する耐久性を実現しているとのこと。
若干分かりづらいのですが、実際にゲームで使えるようにするには、ゲーム専用メニュー「Game Turbo」とゲームアプリを紐づけする必要があります。紐づけされたアプリでは、ゲーム起動中に画面左上から中央にスワイプするとGame Turboメニューを表示。「ショルダーボタン」の項目をタップすると、画面上のボタンに「L」「R」のマーカーをドラッグして操作を割り当てられます。プリインストールされた「原神」はあらかじめ紐づけされているので、簡単に設定できました。Game Turboメニューではこの他、CPUやGPUのパフォーマンスを確認したり、動作モードを「バランス」「パフォーマンス」から設定できるなど、ゲームに関連する設定や操作のメニューがまとめられています。
新たにアプリを紐づけするには、プリインストールされた「セキュリティ」アプリ内の「ゲームターボ」を選択します。紐づけされたアプリは「ブースト」の項目に表示され、「+」をタップすることでインストールされたアプリ一覧から紐づけするアプリを追加可能。
「NEW STATE Mobile」では左トリガーに照準、右トリガーにショットの操作を割り当て、見事ドン勝を達成!
マイクロソフトのクラウドゲーミングサービス「Xbox Cloud Gaming」がプレイできる「Xbox Game Pass」アプリも紐づけ。バーチャルパッド対応の「Hades」では、プレイ中に押しづらい「LB」と「RT」の操作を割り当てて快適にプレイできました。
ポップアップトリガーにはカメラの起動、画面の録画、録音などの操作を割り当てることもできるので、ゲーム以外の用途でも活躍します。ただし、誤操作を防ぐためか、ボタンの「2回押し」と「長押し」のみ操作を割り当てられるので、「1回押しでシャッターを切る」など、もう少し設定の幅が広がるとより便利に使えそうです。
最後にベンチマークの結果を見ていきましょう。今回レビューしたのは12GB RAM・256GBストレージのモデル。「3D Mark」の起動時に推奨される「Wild Life Extreme」のスコアは2380、「Wild Life」のスコアは8695でした。Game Turboに紐づけてパフォーマンスモードに設定して実施したところ、Wild Life Extremeのスコアは2458に向上。Wild Lifeに至っては「Maxed Out!」と、同テストにはオーバースペックであるという結果が出ています。「Geekbench 5」のシングルコアのスコアは1206、マルチコアのスコアは3194。パフォーマンスモードでの結果はそれぞれ、1217、3320と向上しています。
本体カラーはステルスブラック、ナイトシルバー、サイバーイエローの3色。価格は8GB RAM・128GBストレージのモデルが7万4800円(税込)、12GB RAM・256GBストレージのモデルが8万4800円(税込)です。10万円を切る価格帯で高いパフォーマンスを発揮するPOCOのフラッグシップ機。なかなか魅力ある端末なのではないでしょうか。
宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます
ウェブサイト: http://mogera.jp/
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