知っておきたい!正しい神棚掃除の心得

知っておきたい!正しい神棚掃除の心得

神棚掃除の作法や必要なもの、掃除する時期について説明します。家に神棚がない方でも、会社や実家にはあるという方は多いのではないでしょうか。いざというときに困らないよう、知識として蓄えておくと安心です。ぜひ参考にしてください。

神棚は家の中の神社!

 

神様の御霊(みたま)が宿られた、お神札(おふだ)を祀る(まつる)神棚は、家の中の神社といわれています。失礼のないように、きれいにしておきたい場所です。

 

神様は穢れ(けがれ)を嫌うということはご存じでしょうか。神様はきれい好きです。神棚が汚れていないか気に掛けるようにしましょう。神道において穢れとは、汚れや悪いおこないだけではありません。

 

穢れは「気枯れ」からきているという説もあり、元気がなくなった状態という意味もあります。神棚を掃除することは、お祓いの意味もあります。なんとなく元気が出ないときや、気合が欲しいときなども掃除してみるとよいでしょう。

 

 

神棚を掃除する頻度は?注意したいポイント

 

掃除の頻度に決まりはありませんが、汚れた状態は好ましくありません。神社では大祓(おおはらえ)といって、穢れ(けがれ)や罪、災いを祓う儀式が6月と12月におこなわれます。

 

神棚の掃除もこれに合わせて、6月と12月の年2回はしっかりと掃除したいものです。とくに12月13日は煤払い(すすはらい)といって、一年の煤を払い、清め、年神様を迎える準備をする日なので、神棚の掃除に適した日になります。

 

しかし忙しい現代、12月13日に掃除するのは難しい場合も多いと思います。そんなときは、13日以降の大安や18日、28日などの末広がりの日がよいでしょう。

 

都合が合わない場合でも、12月29日と12月31日は避けてください。29日は「二重に苦しむ」、31日は年が明け前日に、駆け込みで掃除するのは恐れ多いことなので、神棚の掃除をしてはいけない日とされています。

 

もちろん、6月と12月以外も掃除し、きれいにしておくのは好ましいことなので、汚れが気になったら掃除しましょう。

 

 

神棚の掃除方法や用意するもの

 

神棚を掃除するのに必要なもの

神棚は神様を祀って(まつって)いる場所です。普段使っている道具で掃除するのは失礼にあたります。

 

ホコリを払うはたきは、専用のものを用意し、布巾などは新しいものを使いましょう。他にも神棚を掃除する際、必要なものがあるので準備してから掃除してください。

 

はたき

神棚のホコリを払うのに使います。ほどよい弾力でほこりを払い、ひっかかりにくいので、羽根のはたきがおすすめです。

 

キレイな布や布巾

神棚を拭くのに使います。神棚はヒノキなどの無垢を使っているものが多く、水拭きしてしまうと、シミやゆがみにつながる場合があります。またカビが発生してしまうことがあるので、乾拭きが基本です。

 

白い布

神棚や神具を置くための布です。テーブルや棚の上に広げ、神棚を置く場所を確保しておきます。

 

和紙や半紙

人の息は穢れ(けがれ)の象徴とされているので、和紙を口にくわえ、息がかかるのを防ぐために使います。また、和紙の上に取り出したお神札(おふだ)を安置します。

 

エアダスター

エアダスターは必ずしも必要ではありませんが、あると便利なものです。神棚は複雑な造りのものが多く、細かい部分のホコリが取りにくいことがあります。パソコンなどの掃除に使う、空気を吹きつけてホコリを払う、スプレー缶のエアダスターは神棚の掃除にも重宝します。穢れである息を吹きかけて、ホコリを払ってはいけません。細かい部分のホコリが気になってきたら用意してみてはいかがでしょうか。

 

お供え物

掃除が終わったら、お供え物や榊は新しいものにするので、用意しておきましょう。

 

お神札やしめ縄など

年末の掃除では、新しいお神札やしめ縄に交換します。新しいものを準備してから掃除し、古いお神札は新しいお神札の包みにしまい、神社に納めるまで神棚に置いておきます。

 

神棚の掃除方法

1.身を清める

神棚の掃除をする前に、まずは身を清めます。神社を参拝するときに、口や手を清めるのと同じで、掃除をするさいも、きれいな水で口をすすぎ、手を洗います。

 

2.これから掃除する旨を神様にお伝えする

神棚に「二礼、二拍手、一礼」をし、神様にお伝えします。

3.テーブルの上に白い布を広げ、神棚をおろす

床に直接置くのは好ましくありません。やむを得ず置く場合でも白い布の上に安置します。神棚は神様を祀って(まつって)いる場所なので、できればテーブルなどを用意しましょう。神具なども同様に、布の上に置きます。

4.棚板を掃除する

神棚を載せている棚板を清潔な布で拭きます。

5.白い和紙を口にくわえ、神棚からお神札(おふだ)を丁寧に取り出す

お神札には神様の御霊(みたま)が宿るとされています。息がかからないよう、和紙をくわえてお神札を取り出し、白い和紙の上に丁寧に安置します。

6.神棚を掃除する

新しい布巾を使って乾拭きしてください。ホコリは、はたきを使って払いますが、専用のものを用意しましょう。入り組んで掃除しにくい部分は、エアダスターを使ってホコリを払うと便利です。

7.白い和紙を口にくわえ、お神札を神棚に戻す

5.と同様、お神札に息がかからないように注意しながら、お神札を神棚に戻します。

8.神棚をもとの安置場所に戻す

 

9.神具やお供え物を正しい位置に並べる

 

10.神様に掃除が完了した旨を報告する

掃除前の挨拶と同じように、「二礼、二拍手、一礼」で神様に報告する。

 

おわりに

最近では神棚のある家庭は少なくなっているようです。しかし神棚があるからこそ、神様を身近に感じ、日頃から感謝することができます。

 

神様に手を合わせることはとても素晴らしいものなので、続けていきたい習慣です。ぜひ神棚をきれいに保ち、神様の恩恵に感謝しお参りしましょう。

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