バスのドラレコ映像をAI解析して道路点検! 老朽化が進む公共インフラの維持管理コスト削減へ
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日本電気株式会社と株式会社南紀白浜エアポートおよび株式会社オリエンタルコンサルタンツは、第5回「インフラメンテナンス大賞」において、「ドライブレコーダーを活用した空港滑走路の調査及び点検」技術で国土交通大臣賞を受賞しました。
同技術は、空港滑走路における調査・点検を効率化するものでしたが、このたびこれを一般道路に応用。空港リムジンバスを活用した実証実験を実施します。
バスに搭載したドラレコ映像をAI解析
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実験期間は3月10日(木)~4月9日(土)の1か月間。同実験を通じて精度を確認したうえで、国や地方公共団体などの道路管理者が定期的に点検車で実施している目視点検の一部をAIを活用した自動検知に置き換えることを目指すとのことです。
道路点検効率化とバス多機能化で一石二鳥!?
老朽化が進む公共インフラの維持管理にかかる多くのコストは、資金的に余裕のない“地方”では大きな課題となっています。その解決策として、道路の定期点検調査について効率化とコスト削減を実現する手段を模索中です。
また“地方”では、地元住民や観光客に必要なインフラである路線バスにも課題が。利用者数の減少により、路線維持が困難となるケースもあるようです。
これをあわせて見たとき、今回の技術が実用化されれば、一石二鳥の効果が期待できるのではないでしょうか。道路の定期点検調査の一部をAIに任せて効率化・省コスト化し、路線バスに旅客輸送という本来の業務に並行して道路調査という機能を付与することで新たな価値を創出できるかもしれません。
国土交通大臣賞を受賞した技術について
ではここで、国土交通大臣賞を受賞した「ドライブレコーダーを活用した空港滑走路の調査及び点検」技術について少し紹介しておきましょう。
基本的には今回の実証実験に引き継いでいて、空港滑走路点検車両に市販のドラレコを設置し、滑走路点検時に路面の状況(映像)をドラレコに記録してAIでひび割れや損傷を自動検知するというものです。
背景には、点検における判断の属人化を防ぐことや「見落としは許されない」という職員の心理的ストレス軽減などがあります。
同技術の実用化は、飛行機離着陸に影響をおよぼしかねない損傷の見落としリスクを軽減させるとともに、損傷の進行度合を定量的に把握し、効率的な予防保全を可能にすると期待されているようです。
(文・Higuchi)
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