ディズニープラスのサスペンスホラー『パーキングエリア』レビュー 嫌すぎる武器の使い方に震える

映画『パーキングエリア』がディズニープラスにて独占配信中です。

『パーキングエリア』テイラー・アダムスによる同名小説が原作のサスペンスホラー。真冬の夜、女子大生のダービーは母の容態急変の知らせを受け、車を飛ばすが、休憩のため立ち寄ったパーキングエリアで吹雪のため立ち往生してしまう。そこで偶然、一台の車に誘拐された子供が隠されているのを発見し…。

【動画】パーキングエリア|予告編|Disney+ (ディズニープラス)
https://www.youtube.com/watch?v=czbM3Ju1oNQ

物語はとあるセラピーを受けている、主人公・ダービーの姿からはじまります。母の一大事に病院に駆けつけようと車を飛ばしますが、外は猛吹雪。交通整備している警察官に「吹雪が去るまで、そこのパーキングエリアで待ちなさい」と言われ、母親のことは心配ながらも仕方なく車を停めます。

アメリカのパーキングエリア事情に詳しくない筆者なので、全てのパーキングエリアがそうかは分かりませんが、日本のパーキングエリアの様にフランクフルトやソフトクリームは売っていません。自販機も無し。本当に雨風しのぐだけの場所、という感じです。そのパーキングエアリアには先客が4人いました。中年夫婦、ベンチに横たわって寝ていた男性、独特の雰囲気を醸し出している男性。ダービーが入室すると全員一斉に振り返り、なんとも居心地が悪そうな空間です。

しかもその場所は圏外。携帯電話の電波を探しに外に出るダービーは、別の車で監禁されている少女を見ておののきます。縛られ口にはテープを貼られ、明らかに誘拐されている様子の少女。「……ということは、犯人はあのパーキングエリアにいる?」そこからダービーの少女を逃す為の危険な戦いが始まるのです。

猛吹雪の中で、避難所となった室内での会話推理劇、というとクエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』(2015)が連想されます。実際にレビューでも『ヘイトフル・エイト』を挙げている方が多く、筆者もこの2タイトルに共通する緊張感、誰が嘘をついているのか分からない“リアル人狼感”にハラハラさせられました。

加えて、この『パーキングエリア』で面白いなと思ったのが、現代劇ゆえ、スマートフォンを持っているのに圏外で助けを呼べない、誰とも連絡が取れないもどかしさ。この現代においても、<完全に外部から閉ざされてしまう>ことは十分にあるのだと思い知らされます。

ネタバレになりますので書きませんが、終盤で登場してくるとある武器の恐ろしさ…。ここ最近に観た映像作品の中でも、トップで嫌な武器の使い方でした…。ゴア描写もしっかりありますので、苦手な方はお気をつけて。

そしてそして、最後にこれだけは言わせてください! 吹雪の夜を描いた作品なので、かなり画面が暗く、お部屋を暗くしてみないと、かなりの写り込みが発生すると思われます。筆者は実際に部屋を真っ暗にして観ました。皆さんも環境を整えて、この『パーキングエリア』の世界観に没頭してみてくださいね。これから小説も読んでみます!

『パーキングエリア』
ディズニープラスのスターで独占配信中
(C)2022 20th Century Studios

  1. HOME
  2. ガジェ通
  3. ディズニープラスのサスペンスホラー『パーキングエリア』レビュー 嫌すぎる武器の使い方に震える

藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。