「人に迷惑をかけない」ことの大きな弊害

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「人に迷惑をかけない」ことの大きな弊害
 平均年収300万円時代といわれる今、自分の収入に満足しているという人は昔と比べると減っているはず。そして、会社員をやっているかぎりは、今後昇給があったとしてもその額は知れたもので、おのずと自分が一生かけて稼ぐ金額も予想がついてしまいます。
 しかし、世の中にはごく少数ですが、年収1億円以上稼ぐ人もいます。
 『年収1億円を稼ぐ人、年収300万円で終わる人』(学研パブリッシング/刊)の著者、午堂登紀雄さんは、「年収1億円の人」と「年収300万円」の人の間には、考え方や仕事の仕方、心構えなどあらゆる面で違いがあるといいます。そして、もし年収を上げたい、お金を稼ぎたいと思うのであれば、「年収1億円」の人々がどのように考え、仕事をしているかを学び、取り入れてみることを勧めています。
 一体、両者の間にはどんな違いがあるのでしょうか。
 今回はご本人を直撃。その違いについてお話を伺いました。

―『年収1億円を稼ぐ人、年収300万円で終わる人』についてお話を伺えればと思います。
本書には「お金を稼げる人」と「お金を稼げない人」の考え方や行動の違いが記されていますが、午堂さんが両者の違いについて注目しはじめたのはいつ頃のことだったのでしょうか。

午堂「会社を辞めたのがきっかけでしたから、7、8年前ですね。サラリーマンだった時は、お金を増やすと考えるなら投資しかありませんでしたが、独立するとその限りではありません。お金の稼ぎ方について関心を持ったのはその頃でした」

―本書でも触れられていましたが、会社員をやっていてはどんなに稼いでも年収2000万円ほどが上限になってしまいます。それ以上稼ぐためには自分でビジネスを立ち上げるしかないのでしょうか。

午堂「他に方法があればいいんですけど、そうもいかないですよね。働くか、別のビジネスをするか、運用するくらいしかない気がします。他にあれば私が教えてほしいです(笑)」

――本書は、富裕層に駆け上がる最中の、いわゆる「成り上がりの人々」の稼ぎ方に注目していますが、具体的に、どんな職業の、どんなキャラクターの方に取材されたのでしょうか。紹介いただける範囲で、その人となりのエピソードなどお聞かせいただけますと幸いです。

午堂「友人の経営者がほとんどです。おもしろい例だと、保険の代理店をやっていて、ちょっと前までは40人くらい社員を抱えていたんですけど、それを3人に減らすことで収益率を上げたという人がいました」

―そんなに減らして、業務に支障はなかったのでしょうか。

午堂「まったくなかったそうです。すべて仕組み化して、労働力に依存しない働き方にしたということですね。
あとは和菓子屋さんの社長なんですけど、その方は大人になっても少年の心を持っているというか、何か変わったことがあるとすぐ喜ぶんですよ。色々なものに対してものすごく好奇心旺盛なんですね。そういう好奇心も稼げる人の特徴なのではないかと思います。
それと、ネットビジネスをやっている知人なのですが、“稼ぐか死か”という強烈なモチベーションを持ってやっている人もいます」

―彼らの性格に共通点を感じたりしますか?

午堂「やはりアグレッシブですよね。決して現状に満足しないというのは言えると思います。“それは無理だよな”とか“こんなことできない”とは言わず、どうやったらできるのかを考えるところも共通しています」

―午堂さんも含め、「お金を稼げる人」のワークライフバランスはどうなっているのでしょうか?

午堂「自分の例で言うと、趣味も仕事も一緒なのでオン・オフはないですね。常にどうやって顧客や世の中にバリューを出せるかを考えているので、仕事が趣味みたいなものなんです。趣味をやっていてもストレスを感じないのと同じで、好きなことを仕事にしている以上休む必要はあまり感じません。
多分、本当に打ち込める仕事をやっている人は、休憩も、ストレス解消も、休日もいらないんだと思いますよ」

―「好きなことを仕事に」というのは一つの理想ですが、なかなか実現できる人はいません。実現できる人とできない人の違いはどこにあるのでしょうか。

午堂「行動力でしょうね。動けば、好きなことや得意なことが見えてくる。次の課題が見えてくる。そうやって試行錯誤して、最終的には好きなことで稼げるようになる。でも、動かないと世界は変わりません。
動けない人は、結局本気じゃないんですよ。“私には無理”っていう人がいますけど、無理なんじゃなくて、本音ではやりたくないんです。面倒くさいんです。どうなるかわからない世界に飛び込んでみるよりは、少々不満があってもリスクの少ない方を選んでいるんですよ。今の仕事に満足していないとしても、会社に行けばとりあえず仕事はあるし給料も貰えるわけですから、未知の分野で稼ぐ方法を考えるという面倒くささはないですからね。」

―本書を読む限り、「人に迷惑をかけないように生きる」「労働は美徳」といった、古くからの日本の価値観が年収を上げるネックになっているように思えます。

午堂「そうですね。人に迷惑をかけないことばかり考えていると挑戦することを避けるようになりますし、人と衝突することも恐れるようになります。お金を稼ごうと思ったら何か新しいことやる必要があるわけで、新しいことをやろうと思ったら必ず摩擦は起きるんです。稼ぐためには、それは乗り越えていかなければいけないと思います」

―午堂ご自身は日本の価値観に染まらないために、普段から気をつけていることはありますか?

午堂「“炎上”を恐れないことです。批判されても、いいと思ったことはやりますし、“これを言ったら怒られるんじゃないか”とか“文句言われるんじゃないか”ということを考えないようにしています」

―今おっしゃったようなことは、考えないようにしても考えてしまうことなのではないかと思うのですが、意識し続けることで考えなくなるものですか?

午堂「意識するしかないですね。最初はできなくても、自分に言い聞かせているうちに、だんだん変わってきます」
(後編につづく)



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