野菜の摂取量が足りている人、足りていない人では朝食が違う!?
忙しい朝はトーストとコーヒーでササっと済ませてしまう…。そんな人は多いのではないでしょうか。「野菜を1日350g摂りましょう」と言われていますが、これは健康増進法に基づく健康づくり運動「健康日本21」が、目標として掲げる野菜摂取量。健康な体をつくるには、ビタミンやミネラル、食物繊維を含んだ野菜の摂取は欠かせませんね。実は最近、この目標量を達成するには朝食の内容が鍵を握る、ということが調査により明らかになったのです。
野菜不足解消の決め手は「朝食」にあった!
2016年7月にカゴメが行った調査によると、78.8%の人が「朝食で摂る野菜の量は70g(小皿1皿)未満」と回答しました。多くの人は忙しいため、朝食に時間をあまり割けず、準備にも手間をかけたくないと考えているようです。
また、1日の目標野菜摂取量に足りていない人のうち、82%がこの「朝食の野菜摂取量は70g未満」と答えています。1日の野菜摂取量を増やすには、朝食で野菜を摂ることが重要だといえそうです。
ちなみに、「朝食、昼食、夕食でどのくらいの量の野菜が摂取できているか」を調べたところ、以下のような結果に(厚生労働省調べ)。朝の食卓に上がる野菜の量は、夕食よりも平均100g少ないことがわかりました。
食事シーン別 野菜の平均摂取量
朝食・・・52.9g
昼食・・・70.0g
夕食・・・157.2g
平成25年 国民健康・栄養調査より
では、1日の野菜摂取量が足りない人の、朝食はどのような内容なのでしょうか。
目標摂取量を摂れていない人の朝食事情
●1日の野菜摂取量が足りない人の朝食は…
そもそも朝食を食べていない
お菓子や果物のみ
サプリメントのみ
調理済み食品(野菜は少ない)
朝食で摂る野菜の量は70g(小皿1皿)未満
朝食で野菜を摂らなくても「夕飯で野菜を多めに食べているから大丈夫」と思う方もいるかもしれません。しかし、カゴメの調査結果では、野菜が足りていると思っていても、実際に野菜摂取量の目標値350gを摂れている人はごくわずか(4.2%)でした。野菜350gというと、おかず(ほうれん草のおひたしなど、1皿で野菜70gに相当)を5皿ほど食べる必要がありますから、昼食や夕食だけで5皿分を毎日食卓に並べるというのも、なかなか大変なこと。少しでも朝食に回して摂っていければ、無理なく食べることができますね。
ちょっとの工夫で、野菜たっぷりの朝食に!
では、どうすれば朝食に野菜を取り入れやすくなるのでしょうか。
調査では、朝食に時間を割けないとの声が多数ありました。驚くことに、30.9%の人が「朝食は5分未満で済ます」「朝食は食べない」と回答しており、手間のかかる朝食は優先順位が下がりがちのようです。
そこで、忙しい朝でも時短で野菜を取り入れられる、おすすめのレシピがこちら!
忙しい朝でもできる!時短で手軽な野菜の朝食レシピ
■トマトとりんごのレッドスムージー 《調理時間:約3分》
材料(2人分)
トマト 2個、りんご 1個、グレープフルーツジュース(100%) 150cc
作り方
トマトはヘタを取って洗い、くし切りにする。りんごはヘタと芯を取り、トマトに合わせて適当な大きさに切る。
グレープフルーツジュースとともにミキサーにかける。
■キャベツとソーセージのトマトスープ 《調理時間:約15分》
材料(2人分)
キャベツ 1枚、タマネギ 1/2個、にんじん 1/2本、ウインナーソーセージ 2本、 オリーブオイル 大さじ1、トマトケチャップ 大さじ2、コンソメスープの素(固形)1個、塩・コショウ 少々
作り方
キャベツはざく切り、タマネギは薄切り、にんじんは細切り、ソーセージは斜め切りにする。
鍋にオリーブオイルを熱し、タマネギ、ソーセージ、キャベツ、にんじんの順に炒め、 水2カップ(分量外)、コンソメスープの素を加えて沸騰させる。
トマトケチャップを加えて約5分煮たら、塩・コショウで味をととのえる。
■キャベツのホットサラダ 《調理時間:約10分》
材料(2人分)
キャベツ 4枚、鶏ささ身 2本、酒 大さじ1/2
<ケチャップドレッシング> トマトケチャップ 大さじ3、サラダ油 大さじ2、酢 大さじ2、醤油 大さじ1/2
作り方
キャベツは大きめのざく切りにし、耐熱皿に入れてラップをかけ、電子レンジでしんなりするまで加熱する。
鶏ささ身は酒をふって電子レンジで1~2分加熱し、食べやすい大きさにさいてキャベツとあわせる。
<ケチャップドレッシング>の材料をすべて混ぜ合わせ、温かいサラダにかけていただく。
ちょっとの時間と工夫で、朝食にプラスできる1品が完成です!
たとえばトースト&ゆで卵に、これらの時短野菜レシピを1品追加。忙しい朝でも手軽に用意ができて、栄養バランスの良い朝食になりますね。
最後に
もっと野菜を摂る食生活に近づけるために、まずは朝食の内容を見直してみませんか。手軽な野菜メニューを1品プラスして、無理なく野菜を摂れる食事スタイルを見つけていきましょう。
カゴメ 「野菜と生活 管理栄養士ラボ」
カゴメ管理栄養士による、「食と健康」に関するコンテンツを開発・提案する専門チームです。カゴメがトマトを中心とする野菜の研究活動で培った知見、小売店、中食・外食業態を展開する企業向けの営業活動で培ったメニュー開発・提案力を活かし、「健康セミナー」や「メニューレシピ監修」など日々の健康づくりにお役立て頂けるコンテンツを開発し、提案致します。
最終更新:2022.11.25
文:齊藤カオリ
写真:Getty Images
監修:カゴメ 「野菜と生活 管理栄養士ラボ」
出典:カゴメ 8 月 31 日は「野菜の日」 野菜摂取実態に関する意識調査(2016年8月1日発表)
厚生労働省 平成27年度国民健康・栄養調査報告
農林水産省 関東農政局 あなたの野菜摂取量は足りていますか?(平成25年9月更新)
記事内容は2017年6月28日の記事初出時のものとなります。
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