12周年、自身最高の新曲で勝負「東京女子流」の挑戦は続く

12周年、自身最高の新曲で勝負「東京女子流」の挑戦は続く

結成12周年を迎えた4人組ダンス&ボーカルグループ・東京女子流。アイドルとは一線を画した楽曲やパフォーマンスで根強い支持を得続けていますが、今回メンバー自身が「これまでで一番好き」「4人の魂が楽曲に宿った」と、自信を持って送る新曲を1月にリリース。彼女たちにとって勝負の一曲ともいえる楽曲となっています。本格ブレイクが期待される彼女たちの現在は⁉︎

★メンバーがローティーン時代に結成 3年目で武道館単独公演を実現

東京女子流は2010年に結成されました。当時のメンバーは5人。その後、メンバー一人が卒業し、現在は山邊未夢さん、中江友梨さん、庄司芽生さん、新井ひとみさんの4人組で活動中です。

2010年5月5日にシングル『キラリ☆』でメジャーデビュー。同曲は、多くの人気アーティストを手掛けるクリエイター・松井寛さんが編曲を担当していますが、以降も、2016年頃までの東京女子流の楽曲のほとんどは松井氏が編曲を担当、作曲を担当した曲も多数あります。メンバーたちの幼い雰囲気とはウラハラな楽曲のクオリティと、しっかり鍛えられたダンスパフォーマンスにより高い評価を得ていました。

結成3年目の2012年には当時史上最年少で日本武道館単独公演を実現。翌2013年にも2年連続で武道館公演を成功させました。その後もコンスタントに楽曲をリリース。経験を重ねるごとにさらにパフォーマンスが研ぎ澄まされ、人気も高まっていきます。

2015年になると、突如アイドル系のイベントやアイドル雑誌などへの露出を控えるようになります。結果としてCDの売上やランキングではそれまでと比べふるわなくなっていきますが、その時代にリリースされた楽曲には特にクオリティが高く、現在でもライブの定番になっている曲が目立ちます。またアイドル以外にも幅広いアーティストとの対バンライブなども経験。その後、2017年の夏からは、再びアイドルイベントやメディアにも顔を出すようになりますが、この期間の挑戦は意義があるものだったとメンバーたちは振り返ります。

メンバー全員が20代になったころから、さらに大人っぽい世界観を表現。ライブのセットリストなどはその前からメンバー独自で考える機会も増え、振付や衣装をメンバーが手掛けることもあり、よりセルフプロデュース色が濃くなっています。

東京女子流の魅力が表れるのは、なんといってもライブ。鍛え抜かれたダンスと歌は観る人の目を釘付けにします。毎月レギュラー開催している「新*定期ライブ」では、毎回メンバーが企画を考案し、本格的なパフォーマンスから、バラエティ的なお楽しみ企画まで、観客を楽しませる企画を繰り出します。また前述のように楽曲の良さも忘れてはならない要素。現在のライブで10年以上前の曲を歌うケースも多いですが、全く古さを感じさせない、メンバーたちが歌う年齢に応じて輝きを発しています。

★12周年で送り出す“自身最高”の楽曲『days 〜キミだけがいない街〜』

そんな東京女子流が2022年、12周年の第一弾として送る新曲が、『days 〜キミだけがいない街〜』。90年代R&Bサウンドを思わせるナンバーで、恋人と遠距離恋愛する一人の女性がセンチメンタルに駆られるも、再会を果たすまでは一人強く生きていくことを決心していく思いを表現しています。

メンバーは「これまでいろんな楽曲を出させていただき、その度にすごくいい曲をいただいているなと思っていたんですけど、それをさらに更新する勢いの楽曲になりました」(山邊未夢、GirlsNews 2022年1月掲載・以下同)というほど惚れ込んでいる楽曲で、レコーディングの場でも「それぞれ一人ずつ歌うんですが、ユニゾンでは先に歌ったメンバーの声を聴き、その声を感じながら歌って、最後全員の声がそろった歌を聴いたとき、すごく心が震えたというか、本当に涙があふれそうになって……。それは初めてのことで、曲に私たちの魂が宿った感じで、その感覚が今でも忘れられなくて、それがそのまま聴いてくれる人に伝わったらいいなと思いました」と庄司芽生さんがその思いを語ってくれました。

そんなメンバーたちの思いはファンにも伝わり、SNSなどでこの曲に対しての絶賛するコメントが相次ぎました。スタイリッシュな楽曲だけど温かみを感じる歌詞とパフォーマンス……、さらに多くのリスナーの耳に届けばと思います。

★久々のホールコンサートも決定 12周年のさらなる飛躍に期待

この新曲を引っ提げて、12周年となる今年のスタートを切った東京女子流。念頭のインタビューでは「もう一段ステップアップするための一年にしたい」(庄司芽生)、「結果を残せるようになりたいと思うし、私たちの今あるものをみなさんに届けたい」(新井ひとみ)、「12年目のテーマは“勢い”。昔の感じのパワーだったり、“勢い”があったときの感覚をもう一回取り戻していきたい」(山邊未夢)と今年の目標を挙げてくれました。

そして中江友梨さんは「もう一歩越えなければならないタイミングに来ているかなと思っているので、昨年以上に自分を解放したい! ブレーキをかけずもっと自分の気づいていない壁を破っていけたらいいなと思います。ファンの方が“女子流ってこういうイメージ”というものを壊していきたい」とその思いを力強く語ってくれました。それぞれのコメントから、さらなる挑戦的な試み、ファンをいい意味で裏切るものを提供してくれるような、楽しみな予感でいっぱいです。

コロナ禍のために中断していた「新*定期ライブ」が今年から再開。1月に行われた再開第一弾のライブは、楽曲選びからMCでのコメントまで、メンバーたちの今年にかける熱い思いが伝わる内容になっていました。

そして、5月4日、結成12周年記念日の前日に、東京・LINE CUBE SHIBUYAにてワンマンライブを開催が決定。約1年半ぶりとなる同会場、そして1年半ぶりのホールコンサートとなります。

これまでの女子流は比較的年齢が高めのファンに支えられてきましたが、楽曲のカッコよさ、同世代の女性に憧れられそうな衣装やメイク、そしてメンバーたちがSNSで見せるキュートさやオシャレさなど、若い層へリーチする要素は十分にあります。今年はさらに幅広い層に支持が広がる展開に期待です。

そして、この先15年、20年と活動していく上で、楽曲的にもパフォーマンス的にもさらに進化し、“勢い”が加速する一年になるのかもしれません。

文/田中裕幸

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