うどん派なのに食べて感動したウマイ蕎麦屋6選

実は蕎麦よりうどんが好きな筆者ですが、そんなうどん好きの筆者でも感動したウマイ蕎麦屋を6店舗ご紹介したいと思います。蕎麦好きなら納得のおいしさ。蕎麦好きでなくとも、おそらく満足できるおいしさを楽しめるはずです。

今回6店舗の紹介となりますが、おいしさ、コスパ、雰囲気、接客など、実際に食べに行って感じた総合的な居心地の良さを踏まえて選定しました。当然ながら6店舗以外にも多数のおいしい蕎麦屋がありますが、立ち食いタイプ、食堂タイプ、コース料理タイプなど、多様なジャンルを紹介するべく選定しています。

1. 角萬 本郷店

店内に入ると厨房まで見える広いフロア。着席し、愛想の良いおばちゃんにオーダーを伝えます。たとえ冬でもほとんどの人が『冷やしきつね大』を食べます。硬めに茹でてから冷水でしめ、ビキッと引き締められた蕎麦はパスタでいうところの超アルデンテ。濃いめの汁と油揚げの油分が蕎麦の香ばしさに拍車をかけ、気が付けばヤミツキに。

ちなみに、この店ではどんなに待っても水(お冷や)は出ません。セルフサービスでもないので、水はないものと思いましょう。そのためか、食後に出される蕎麦湯がすこぶるウマイのです。

店名: 角萬 本郷店
住所: 東京都文京区本郷3-6-6

2. 里味庵

博多駅や佐賀駅からクルマで約1時間。大自然溢れる山々を突き進んでいくと、小さな集落が。山の急斜面に建てられた蕎麦屋『里味庵』を訪れる客は、そのほとんどが「最高のそばが食べられる」と聞いて遠方から訪れる人たち。

蕎麦だけでなくうどんも食べられるし、蕎麦がきもあります。メニューは多数ありますが、今回は店主から有無を言わさず「のどごしか! 粗びきか!」と選択を迫られ、そのどちらかをオーダーすることに。

今回は粗びきをオーダーしましたが、これがもう、極めて薫り高い! 岩塩を削って食べる蕎麦は、今まで体験したことがない、蕎麦の奥に秘められた旨味を引き出しているように思いました。

店名: 里味庵
住所: 佐賀県唐津市七山白木414-1

3. やき鳥 たつみ

美唄やきとりと呼ばれている、美唄市の名物をご存じでしょうか。一般的な鶏肉だけでなく、内臓なども含めて仕上げた焼鳥です。そんな美唄やきとりの名店『やき鳥 たつみ』では、焼鳥入り(もつ串)の蕎麦が食べられます。その名も『もつそば』。焼鳥が2本、肉が串に刺さったまま蕎麦の丼に盛られています。見た目がすでに豪快。

その味は、「いままでどうしてこの食べ方をしてこなかったのだろう」と思えるほど美味。もともと繊細な味付けの汁に、どんどん焼鳥の肉汁が放たれて旨味が深まっていきます。蕎麦自体は素朴で繊細な蕎麦粉の香ばしさを楽しませてくれますが、汁を纏(まと)った蕎麦は一気に自己主張が強いパワフルなおいしさに。

もちろん別注として焼鳥をオーダーできるので、『もつそば』とともに通常の焼鳥も楽しむこともできます。そもそも『もつそば』と焼鳥は必ずオーダーして欲しい組み合わせです。

店名: やき鳥 たつみ
住所: 北海道美唄市西一条南1-1-15

4. ら すとらあだ

蕎麦の天才、蕎麦の巨匠、蕎麦のアーティスト、さまざまな表現で店主を表すことができますが、とにかく蕎麦が好きすぎて、蕎麦をとことん追求した匠がいるお店、それが『ら すとらあだ』。お店は住宅街にあり、お店自体も住宅のような造りで、店内に入っても「人の家」にいるかのような温かみを感じます。

コースとして蕎麦が出されるのですが、どの蕎麦にも共通していえる点は、蕎麦そのものがおいしいので、味付けをしなくとも絶品という点。素の蕎麦がおいしい。すでに蕎麦だけで完成形。そこに店主が最適な味を付加しているわけで、最高のさらに先にある蕎麦の特異点を体験できます。

さまざまな地域の、さまざまな蕎麦粉で作られた蕎麦を堪能できるので、蕎麦の到達点を知りたい人にはぜひ行ってもらいたいお店のひとつです。

店名: ら すとらあだ
住所: 東京都中野区本町2-41-2

5. 鴨蕎麦 尖

あまりにも店舗がわかりにくい場所にあり、存在を知られる前に消滅しかけていた蕎麦屋『鴨蕎麦 尖』。しかし店主が紡ぐ一品料理と蕎麦は絶品で、そのおいしさを消してはならないと一部の人たちがネットで「鴨蕎麦 尖の存在」を拡散。グルメな人たちが店主の腕と味に惚れ込み、予約が取れない人気店に。

店内にはカウンター席のみ。コースとして一品料理と蕎麦が出てくるスタイルですが、店主がひとりで調理と接客をしているため、入店から帰宅まで数時間かかります。しかし、その「かかりすぎる時間」こそ至高。数十分おきに出される料理はどれもマーベラス。気が付けば数時間経っているなんてことも多々ありますが、「まだ帰りたくない」と思っている自分がいます。

日本酒とのペアリングが楽しめる蕎麦屋でもあるので、日本酒が好きな人に強くオススメしたいです。

店名: 鴨蕎麦 尖
住所: 東京都目黒区緑が丘2-25-17

6. 田舎そば かさい

東京都内には多数の美味しい立ち食い蕎麦屋がありますが、「東京で最高の立ち食い蕎麦屋を教えて」と言われたらここしかありません。JR中野駅から徒歩30秒の場所にある『田舎そば かさい』す。超が付くほど狭い店内ですが、完全に野外なので0密。

寡黙な店主が茹でる蕎麦はどれも絶品で、とにかく蕎麦の太さとコシに注目してほしいです。これがもう、噛むたびに溢れる蕎麦の旨味。そして濃い汁。たまりません。写真は『田舎そば」に『ちくわ天』ですが、現時点では『田舎そば大』に『きつね』と『生卵』トッピングが最強だと思います。

店名: 田舎そば かさい
住所: 東京都中野区中野5-63-3

店主や店員さんたちに感謝

ここまで6店舗をご紹介してきましたが、残念ながら閉店してしまった『まめそば』(札幌市中央区南5条西13-2-20)や、『信濃そば』(大阪府大阪市中央区千日前2-8-10)など、ほかにも多数の紹介したかったお店があります。

閉店理由はさまざまとはいえ、飲食店にとって厳しい時勢。もう消えてしまったお店も、いまも頑張っているお店も、味覚で私たちの生活を豊かにしてくれる存在なのは間違いなく、店主や店員さんたちに感謝しかありません。

(執筆者: クドウ@食べ歩き)

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