ラーメンライター井手隊長の美味しかったラーメン月間ベスト5(2022年1月)
全国のラーメンを食べ歩くラーメンミュージシャン、井手隊長です。今回は私が1月に食べたラーメンの中で美味しかったラーメンベスト5をお届けします! 殿堂入りのお店は除外させていただき、初めて訪れたお店に限らせていただきました。美味しいお店探しの参考にしていただければと思います。それでは発表します!
第5位:担々麺 ほおずき(中野)
近年担々麺がブームだが、その随分前から担々麺専門で人気のお店。
「太肉担々麺」を注文。ライス無料。
具はチャーシュー、小松菜、ザーサイ、海老粉。麺は細めストレートのかため。丼が変わった形で、こちら側に傾いているのが珍しい。
スープのベースは鶏ガラで、2日間かけて作る清湯系。タレと芝麻醤の強さがメインで、辣油のほか、花椒、桂皮、八角、ウコンなど様々なスパイスが入る。芝麻醤のコクと、程よい酸味とほのかな辛さが心地よい。ここに海老粉がいいアクセントになっている。
ジャストな味の構成で、すぐまた食べたくなる美味しさ。
第4位:あさひ町内会(板橋区役所前)
味噌ラーメンの人気店で、店主は“すみれ”系列で13年修行された方で、2020年8月オープン。
「20年前恋した味噌ラーメン」という限定メニューに惹かれすぎてそちらを注文。ライス必須と書いてあったので「ライス小」も。
具はチャーシュー、コロチャー、ネギ、メンマ、味玉。上に生姜がかかる。麺は中太の森住製麺製。
塩度高め、ラード強めのハードパンチャーなスープ。相当しょっぱいのだが、スープの強さが際立ち最高。しょっぱくても香ばしさや旨味が抜けてくる。
確かに20年ほど前、札幌の“純連”“すみれ”を初めて食べたころの感動を思い出す一杯だった。味噌ラーメンにハマった原点を思い出し、爽快。当時からのファンの方はぜひお試しいただきたい。
第3位:丸幸ラーメンセンター 基山本店(基山・けやき台(佐賀))
“丸星ラーメンセンター”とともに久留米ラーメンの“国道系”のツートップだが、住所は久留米ではなく佐賀となる。とんでもなく広い駐車場は100台まで停められる。以前は24時間営業だったが、今は短くなっている模様。1965年創業。
「ラーメン」を注文。
具はチャーシュー、ネギ。麺は細めストレートの柔らかめ。
圧力をかけて一気に炊き出す豚骨100%スープ。乳化しているが濃厚すぎずじわじわ旨味が広がる。表面は意外とオイリーでパンチも十分。
途中で卓上の紅生姜と味はり漬(たくあん)をラーメンに投入。味はり漬はご飯用かな?と思っていたが、地元の方からラーメンに入れて食べると旨いと聞き、入れてみる。それぞれが味と食感のアクセントになって良い。
さすがの貫禄。これぞ地元の味!
第2位:麺屋 誉(川越)
川越の味噌の人気店で2018年オープン。店主は“純連”“虎穴(フーシュエ)”“彩たまや”出身ということで、味噌と担々麺を経験されているというのが面白い。駅から少し離れているが常に並びあり。
「麻辣味噌らーめん」を注文。
具はチャーシュー、ひき肉、味玉、メンマ、ネギ。上にゴマと麻辣がかかる。麺は太めストレート。
スープはラードの効いた熱々系だが、油っこすぎず味噌も濃すぎないバランス。動物系のスープも厚みをつけすぎず、割とライトめに仕上げているが、全然物足りなさはなく、麺もいい主張で激ウマ。麻辣もいいアクセント。
チャーシューも柔らかくてホロホロで最高。素晴らしいバランスでまとめ上げた見事な一杯。
第1位:ラーメン 一番(小竹向原)
1984年創業の環七沿いの人気店。38年の歴史があるが、いまだに寒い中店の前にはずっと行列ができている。
「一番ラーメン 正油味」をいただく。ここに「オロチョン」を付けて辛味をプラスする。小辛(¥50)で注文。
具はチャーシュー3枚、味玉、大盛りコーン、モヤシ、メンマ、ネギ。麺は中細ストレートの豊華食品製。
濃すぎずシャバすぎないスープにオロチョンがいいアクセント。背脂の程よい甘味が良い。麺はスープを吸いやすいように作っているらしく、持ち上げが凄い。
大きなチャーシューは噛みごたえがしっかりしていて、しっとりとした仕上がり。
とにかく旨い。80年代のお店で、ラーメン自体は懐かしい雰囲気なのだが、仕事が随所で光っていて素晴らしい一杯になっていると感じた。何しろ仕事が丁寧で惚れ惚れしてしまう。こういうお店が長く愛されるのだなと改めて感じた。
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(執筆者: 井手隊長)
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