Xbox360 『ラストレムナント』プレイレビューその1【編集部責任編集】

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この記事は、『未来検索ガジェット通信』編集部が責任を持って、ゲームメーカーとプレイヤーの中立的存在となりゲームをレビューする連載だ。今回は、マイクロソフトのゲームハード Xbox 360専用ソフトウェア『ラストレムナント』(発売: スクウェア・エニックス)のプレイレビューを数回にわたってお伝えする。

ネタバレせずにレビューをするようにしているが、ゲームシステム、質、方向性、すでに誌面などで公開されているストーリー情報など、どんな些細な情報を知りたくないという方は続きを読まないほうがよい。また、レビューというよりも雑感に近い内容なので、あまり気構えずにお読みいただきたい。

プレイした結果、特に気になった部分からあげていきたい。『ラストレムナント』は米国のEpic Games社が開発したゲームエンジン『Unreal Engine』(アンリアルエンジン)のバージョン3.0 を使用し、開発された作品である。つまり、『Unreal Engine 3.0』というツールでゲームを作ったわけだ。

当編集部が調べたところによると、『Unreal Engine 3.0』はポリゴンに対するテクスチャーの描写が遅延することがあり、ゲーム開発において少なからず支障が出ているという。その影響と思われる現象が『ラストレムナント』にも発現している。

『ラストレムナント』はPS以降の『FF』シリーズや『ドラゴンクエストVIII』のように、町や城、ダンジョン、大地など、ポリゴンで表現された世界を3Dキャラクターが移動したり、戦いを繰り広げてストーリー展開をするのだが、新たなダンジョンや新たなフロアに移動するたび、ポリゴンのテクスチャーの描写が遅延するのだ。

インターネットのブラウザで画像を読み込む場合に回線速度が遅いと、まずはモザイクのようにボヤけた画像が表示され、データを読み込むごとにだんだんと画像が鮮明になってくる。それと同じように、町に入った瞬間は数秒間、壁や地面がボヤけた不鮮明な状態で表示される。

『Unreal Engine 3.0』の影響なのか、どうにもならない問題なのかわからないが、その部分が非常に残念でならない。本来見せたいクオリティで表現できないのであれば、その部分はプレイヤーに見せてはいけないと思うのである。画面の切り替わり時のデータ読み込みに時間のかかるゲームなので、できるだけ早く画面を表示させてスムーズにゲームを展開させたい気持ちは痛いほどわかるが、非常に素晴らしいゲームシステムだけに、見せてはいけない部分が露出されている点が非常に残念である。

「ゲーム性が素晴らしいから問題ない」「いまのゲームにはありがち」「細かいこと気にするな」という意見もあるかもしれない。確かにそうかもしれないが、もっと丁寧に作られていればゲームの職人として匠の域に近づくことができたと思うのだが、いかがだろうか?

フォローするつもりはないし、おもしろいゲームはおもしろいと素直にいいたいので言うが、非常に中毒性の高いゲームであることは間違いないし、『FF』(特にFFXI)が好きなプレイヤーにはゲームシステムの面からしてもハマりやすいゲームといえるだろう。次回は、そのゲームシステムについてのレビューをお伝えしたい。

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