[えのきとしめじ、どう違う]産地や生産量、栄養は?
きのこといえば秋のイメージがありますが、人工栽培の普及のおかげで、通年で食べられるものが増えています。今回は、「えのき」と「しめじ」を例に、産地や種類、栄養などの違いについて解説します。
*「しめじ」として出回っているものには「ぶなしめじ」や「ひらたけ」がありますが、記事では「ぶなしめじ」について紹介します。
栽培方法と生産量は?
●どちらも人工栽培が主流
野生のキノコは直売所などで、期間限定で販売されていることがありますが、えのきとしめじは人工栽培されたものが通年で広く流通しています。なお、人工栽培の発祥はどちらも長野県と言われています。
●全国の生産量は?
2019年のえのきの全国生産量は12万8974.1tで、長野県(7万8110.5t)、新潟県(2万100.1t)、宮崎県(5645.9t)が上位3県となっています。同年のしめじの全国生産量は11万8597.2tで、長野県(5万572t)、新潟県(2万2723t)、福岡県(1万4750.8t)が上位3県となっています。どちらも長野県が生産量トップで、生産者数も、えのきは257戸、しめじは240戸と、ともに長野県が全国トップです。
種類はどんなものがある?
●えのき
一般に流通しているえのきは、日光を当てずに人工栽培した白いえのき(一番上のイラスト左)です。えのきの原種から開発された「琥珀だけ」(下のイラスト)は、茶褐色をしています。
●しめじ
ぶなしめじ(一番上のイラスト右)のほか、はたけしめじ(下のイラスト左)、本しめじ(右)などがあります。
えのきとしめじの選び方
・えのき
色が白く、かさと柄がしっかりしているもの。 鮮度が低下してくると、全体が水っぽくなり、やわらかくなる。
・しめじ
かさに弾力があり、かさと柄がしっかりしているもの。 鮮度が低下してくると、かさの一部がしなび、全体がやわらかくなる。
えのきとしめじの冷蔵保存の仕方はコチラ
えのきとしめじの冷凍保存の仕方はコチラ
栄養成分は?
えのきとしめじのビタミンには、ビタミンD、ビタミンB1をはじめ、以下のようなものがあります(生、可食部100gあたり)。そのうちどちらもナイアシンを多く含み、パントテン酸、ビオチンを含みます。えのきはビタミンD、ビタミンB1を含み、葉酸を多く含みます。
最後に
えのきやしめじの産地や栄養を知って、いろいろな料理に取り入れてみましょう。
最終更新:2022.02.28
文:アーク・コミュニケーションズ
イラスト:林タロウ
監修:カゴメ
参考文献:
『野菜と果物の品目ガイド』(農経新聞社)
『新・野菜の便利帳』板木利隆監修(高橋書店)
『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』白鳥早奈英・板木利隆監修(高橋書店)
出典:
農林水産省
「特集1 きのこ(2)」(えのきの人工栽培発祥)
特用林産物生産統計調査(えのき、しめじの都道府県別生産量)
関東農政局「長野県のおもな農林水産物などは?」(しめじの人工栽培発祥)
独立行政法人農畜産業振興機構「奥深いキノコ類の世界」(きのこの人工栽培)
JA全農長野
ぶなしめじ(しめじの選び方)
えのきたけ(えのきの選び方)
文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」(きのこ類)
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