かぼちゃをプランターで栽培!育て方の押さえておきたいポイントを紹介

かぼちゃをプランターで栽培!育て方の押さえておきたいポイントを紹介

かぼちゃは、家庭菜園初心者でも簡単に育てることができる栄養価の高い野菜です。
プランターで育てるポイントをしっかり押さえれば、ベランダなどの小さなスペースでも、十分に育てることが可能。
この記事では、かぼちゃをプランターで栽培する方法や育て方のコツについて紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。

かぼちゃとは

 かぼちゃの基本情報

・科名:ウリ科

・属名:カボチャ属

・原産:南北アメリカ

・発芽温度:25〜30℃

・生育適温度:20℃前後

・生育場所:明るい日向

・株間:40cm

・種まき:3〜5月

・収穫:7〜8月

かぼちゃは、ウリ科カボチャ属に分類される野菜です。

体内でビタミンAになるβカロテンをはじめ、ビタミンCやビタミンB群、ビタミンEやミネラル、たんぱく質や食物繊維を多く含み、栄養価が高いのが特徴。

保存がきき、栄養価が高く、食べることで風邪の予防や冷え性対策、便秘の改善など、さまざまな効果が期待できます。

 かぼちゃは大きく分けて3種類

南北アメリカ原産で、16世紀の後半ごろに初めて日本に伝えられたとされるかぼちゃですが、その種類は

日本かぼちゃ

西洋かぼちゃ

ペポかぼちゃ

の3つに分けられるとされています。

それぞれの種類の特徴について見ていきましょう。

・日本かぼちゃ

日本かぼちゃの原産地は諸説ありますが、現在、有力とされているのが北アメリカ南部・中央アメリカ地域が原産地である、とするもの。

1492年のコロンブスの新大陸発見でヨーロッパに伝わり、1541年ごろにポルトガル船で九州に伝わったとされています。

表面がごつごつしていて、ねっとりとした食感が日本かぼちゃの特徴で、煮崩れしにくいことから煮物や蒸し物に向いています。高温多湿には強い品種です。

会津菊かぼちゃや菊座かぼちゃ、黒皮かぼちゃ、鹿ヶ谷かぼちゃなどが日本かぼちゃに分類されます。

・西洋かぼちゃ

西洋かぼちゃは現在、日本で広く栽培されているかぼちゃ。表面の皮がツルツルして、丸みを帯びたものが多く、果肉が甘いのが特徴です。比較的寒さや乾燥に強い品種であることから、高冷地でも栽培されています。

西洋かぼちゃに分類されているものとして黒皮栗かぼちゃ(栗かぼちゃ)やえびすかぼちゃ、坊ちゃんかぼちゃや栗坊、宿儺かぼちゃや芳香青皮栗かぼちゃなどがあります。

・ペポかぼちゃ

ペポかぼちゃは、ズッキーニをはじめ、ハロウィンかぼちゃやそうめんかぼちゃなど、色や形がユニークで、観賞用としても人気があるかぼちゃ。

もともと北アメリカ南部で作られていた品種ですが、日本でも多く出回るようになってきました。

かぼちゃをプランターで育てる際に押さえておきたい5つのポイント

ポイントを押さえることで、土壌の質に関係なく簡単に育てることができるかぼちゃ。

押さえておきたい育て方のポイントを5つ、紹介していきます。

ポイント1. プランターは大きめのものを用意

かぼちゃは広いスペースで大きく育つ野菜です。したがって、プランターのサイズは大きなものを選びましょう!直径が40cm以上で深さが50cm程度の40型以上のものがおすすめです。

ポイント2. 支柱とネットを上手に使うことが大事

ミニ家庭菜園など、狭いスペースでかぼちゃを育てるなら、支柱とネットを使った空中栽培がおすすめです。

地面に這わせて栽培すると病害虫の被害にも遭いやすいので、立体栽培(空中栽培)や敷き藁をしいた放任栽培(地這い栽培)をすることで美味しいかぼちゃの収穫ができる確率が高まります!栽培する際、葉が重ならないようにすることもポイントです。

ポイント3.プランターで育てるならミニかぼちゃが最適

かぼちゃをプランターで栽培するなら、ミニかぼちゃを選ぶといいでしょう。坊ちゃんかぼちゃやプッチィーニ、ロロンやバターナッツ、ハロウィンパンプキンなど、色も形もさまざまなものがあるので、気になる品種を育ててみてください。

ポイント4. 日当たりのよい場所で育てる

かぼちゃは日当たりがよく、暖かい場所で元気に育つ野菜です。日当たりが良い場所で育てれば、元気に育つのはもちろん、病気に罹りにくい環境もつくれます。

ポイント5. 朝8時までの人工授粉が成功へのカギ

かぼちゃの育て方で最後のポイントとなるのが人工授粉。ベランダなど虫が来ないような場所では、自家受粉しにくく、収穫率も落ちます。早朝の方が花粉の量が多いので、晴れた日の朝8時までに人工授粉をさせるといいでしょう!

プランターでのかぼちゃ栽培に成功する育て方のコツとは

プランターでかぼちゃを育てる際に押さえておきたい5つのポイントを紹介しましたが、ここからはプランターでのかぼちゃ栽培に成功する育て方のコツを8つ、紹介していきます。

1. かぼちゃの種は、発芽口を割ってからポットにまこう!

かぼちゃの種の発芽率をよくするために、発芽口をペンチで割ってからポットにまきましょう。種が細く尖っている方が発芽口で、先っぽを口が開くように割ることがコツ!

ポットに種を3〜4粒入れ、水をたっぷり与えたあとは、保温して発芽まで待ちます。

2. 本葉が出てきたら間引き

種まきから5日間ほどで発芽し、本葉が出てきたところで、間引いてあげましょう。苗が混みあっていると生長が緩慢になったり、生長してもヒョロヒョロになってしまいます。別のポットに1株ずつ移してあげてくださいね。

3. かぼちゃの苗はプランター1つに1株を植え付け

かぼちゃの苗の本葉が4〜5枚に展開したところで、プランターに移植します。苗は1株で1つのプランターに植えること。根が広く張るので、できるだけスペースを確保してあげます。プランターの真ん中に定植してくださいね。

4. 支柱を立て、ネットを張る

定植したところで、支柱を立て、ネットも張ってしまいましょう!かぼちゃのつるをどのように伸ばすかは自由ですが、グリーンカーテンのように一直線に伸ばしたり、アーチ状に仕立てたりすることもできます。

5. かぼちゃのつるを上手に摘芯・放任・誘引!

西洋かぼちゃと、日本かぼちゃ・ペポかぼちゃでつるの仕立て方が異なります。西洋かぼちゃは実のつきがよいので、親づるを伸ばし、下から10節目のところで子づる2本を伸ばし放任し誘引します。

日本かぼちゃ・ペポかぼちゃは子づるの草勢が強いので、元気のよい子づるを4本残し、その後は放任し、適宜誘引。親づるは葉が5枚ぐらいになったところで摘芯してあげます。

6. 梅雨の開花時期には人工授粉を

5月から6月にかけて開花が始まります。開花をしたら朝の7〜8時までに雄花を摘み取り、雌花に受粉させてあげます。雄花、雌花の寿命は午前中のみなので、遅れないように作業を行ってください。雌花の花下は膨らんでいるので、見分けがすぐにつきますよ。

7. 実が大きくなり始めたら追肥

受粉後、実が野球ボールぐらいのサイズになったら、追肥をしてあげてください。ぼかし肥を与えるほか、水やりをするときに液肥に変えて与えるのもよいです。

8. 収穫時は見逃さない!

7月から8月はかぼちゃの収穫時期。その前に実がたくさんついている場合は、生長が悪いものは摘果してあげてください。

実がちょうどよい大きさになってきたところで収穫していきますが、実とつるがついている茎部分を見るのがポイント。質感がワインのコルク栓のようになったものが食べ頃のサイズです。

プランターでかぼちゃを育てる際に注意するポイント 

プランターでかぼちゃを育てる際、病害虫の被害はそこまで多くありません。しかし、かぼちゃの生長に影響を与える要因もいくつかあります。ここでは、 プランターでかぼちゃを育てる際に注意するポイントについて紹介していきます。

1. 窒素成分が多すぎる肥料は避ける

窒素が多いと、つるぼけをして生長が悪くなります。リン酸やカリウムが多い肥料がかぼちゃ栽培に適しているので、肥料を選ぶ際には成分を確かめることが大切です。

2. 水はけはよくしよう

かぼちゃは乾燥に強い植物です。土の表面が乾いたら水を与えますが、与えすぎには要注意。

また、水はけが悪い土を使っていると、根腐れ、病気を起こすので、土作りも重要です。

3. 早まきはしない

かぼちゃは暖かい場所で、発芽・生長します。3月のまだ寒い時期に種まきをするのは避け、保温をしっかりとしてください。

4. 風通しの悪さ、密植には注意

風通しの悪い場所や密植することは、病害虫の被害に遭うリスクが高まります。うどんこ病、ウリハムシには特に注意!

5. 連作はできるだけ避ける

かぼちゃはウリ科の植物。

連作をすると連作障害が起き、生育不良や、病気にかかるリスクが増えます。やむを得ずウリ科の植物を育てた土を使う場合は、腐葉土などの堆肥を混ぜて、ふかふかの土を作ってあげましょう。

プランターから収穫したら追熟!

前述したように、かぼちゃは保存がきく野菜です。そして、収穫したかぼちゃを風通しの良い日陰で保存すれば、かぼちゃの追熟がすすみます。日を置くことで甘味が増すので、ぜひ試してみてください。

 おわりに

かぼちゃは立体栽培をすることで、プランターでも育てられ、できるだけコンパクトにすることができます。水やりや施肥など育て方の注意やコツを知っているだけで、栽培は成功しやすくなります。ぜひかぼちゃを育てて、おいしい採れたてを味わってください!

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