もめん豆腐と絹ごし豆腐の本当の違いを解説!用途の違いも学ぼう
もめん豆腐と絹ごし豆腐、もしかしたら好みの違いだけで食べ分けている人が多いかもしれません。実際は、作り方や食感、料理の向き不向きや栄養価まで違います。豆腐の本当の美味しさを知りたかったら、もめん豆腐と絹ごし豆腐の違いを知っておくと良いかもしれません。
もめん豆腐と絹ごし豆腐の作り方の違い
もめん豆腐の作り方と絹ごし豆腐の作り方、何が違うと思いますか?一番多い回答が、もめん豆腐は、もめんの布を使って絞り、絹ごし豆腐は、絹を使って絞って作るというものです。
実はこれ、全く違います。もめん豆腐と絹ごし豆腐は、それぞれの食感を、もめんと絹になぞらえているだけなのです。
実際の作り方の違いを紹介しましょう。まずは大豆を水に浸し、水分を十分吸わせたあと、それを細かく砕きます。これを呉(ご)といいます。呉を加熱して、おからと豆乳に分離に、その豆乳が豆腐作りに使われます。
豆乳を作る大豆は、作られる豆腐の種類によって、使い分けがされています。
もめん豆腐は、豆乳に凝固剤(にがりなど)をいれて固めた後、圧力を加えて水分を出します。
絹ごし豆腐は、もめん豆腐より濃い豆乳に凝固剤を加え、そのまま固めて作ったものです。水分を絞ってある分、もめん豆腐の方がしっかりしていて、舌触りもややざらつきがあり、大豆の味を楽しむことができます。
材料は同じですが、製造工程の違いや工夫で、こんなにも違う豆腐を作り出した知恵に驚きませんか?では、それぞれの特徴を生かした最適な調理法を紹介しましょう。
もめん豆腐と絹ごし豆腐の食感を生かした調理の違い
もめん豆腐と絹ごし豆腐、どちらがどんな料理に合うのかというのは、好みの問題が大きいかもしれません。これから紹介する豆腐の調理法については、あくまでも一般論として知ってくれればと思います。
絹ごし豆腐
絹ごし豆腐は、その優しい食感を堪能できる料理に向いています。例えば、みそ汁の具材や冷奴、サラダなど、あまり火を通さない料理が適しています。火を通す料理に使おうとすると、すぐに崩れてしまうことが多いのも、絹ごし豆腐の特徴です。
もめん豆腐
しっかりした食感や、大豆の味が濃いことが特徴のもめん豆腐は、炒めたり煮たり揚げたりといった料理に向いています。料理に合わせて水抜きなどを行えば、煮崩れ型崩れを防ぐこともできます。
以上を考慮して、料理法別に、最適な豆腐はどちらかを解説しましょう。豆腐料理は、煮る、焼く、生、鍋、炒める、和えるなどでしょうか。
豆腐を煮たり焼いたり、炒めたりするのは、味がしみ込みやすく崩れにくいもめん豆腐が最適です。生で食べる場合は、好みによるところが大きいと思います。柔らかで繊細な食感が好きであれば絹ごし豆腐を、しっかりした固さと大豆の旨味を味わいたいならもめん豆腐がおすすめです。
鍋に入れる豆腐は、鍋の味付けによりおすすめが異なります。湯豆腐のような淡白な鍋であれば、食感やのどごしを楽しめる絹ごし豆腐が良いでしょう。味の濃い鍋に豆腐を入れる場合は、その味に負けないもめん豆腐が最適です。
和えるというと、白和えが一番最初に思い浮かぶ調理法になるでしょうか。食材の味を邪魔することなく、大豆の味を主張しない絹ごし豆腐がおすすめです。
このように、もめん豆腐と絹ごし豆腐の特徴を考慮し、それぞれの利点を行かせる料理の材料とすることで、豆腐の美味しさをもっと感じることができる可能性があることを知ってもらえたらと思います。
もめん豆腐と絹ごし豆腐の栄養価の違い
同じ材料を使いながらも、製造工程も、食味や食感も、味も微妙に違うもめん豆腐と絹ごし豆腐ですが、栄養の面からみた違いはあるのでしょうか。
実は、もめん豆腐と絹ごし豆腐の製造工程の違いが、それぞれの栄養価にも違いを作っています。
カロリーを比較すると、もめん豆腐のほうが少し高めです。もめん豆腐と絹ごし豆腐、それぞれ100gのカロリーは、もめん豆腐が72カロリー、絹ごし豆腐は56カロリーになります。
水分を絞って作られる木綿豆腐は、その栄養素も圧縮されています。タンパク質、カルシウム、鉄分、食物繊維やビタミンEなど、大豆が持つ栄養素を豊富に残しています。
特にカルシウムは絹ごし豆腐の3倍、ビタミンEは2倍もあるという特徴があります。
一方、水分を絞ってしまうもめん豆腐は、水溶性の栄養素を保持していることができません。そのため、水分を絞らない絹ごし豆腐は、ビタミンB群やカリウムを多く含んでいます。
どちらを食べるにしても、栄養が豊富であることに変わりはない豆腐です。色々な料理にも利用しやすい食材でもありますし、コスパも最強です。食卓に並ぶ機会を、意識して増やしていきたいものです。
おわりに
もめん豆腐と絹ごし豆腐の違いを紹介しました。同じのは材料だけということに、驚いた人も多いかもしれません。もめん豆腐と絹ごし豆腐については、好みが左右するところが大きいかもしれませんが、使い分けができると、もっと味わい深いものになるかもしれませんね。
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