藤岡みなみ|あこがれの 「生産者の顔シール」【思い立ったがDIY吉日】vol.57
タレントの藤岡みなみさんが、モノづくりに対してのあれこれをつづるコラム連載!題字ももちろん本人。可愛くも愉快な世界観には、思わず引き込まれちゃいます。今回は生産者の顔シールについて!
藤岡みなみ
タレント、エッセイスト。タイムトラベル専門書店 utouto店主。縄文時代と四川料理が好き。やってみたがり。
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あこがれの 「生産者の顔シール」
はじめての家庭菜園が大成功している。まだ2ヵ月ほどだが、すでに食べきれないほどの収穫量がある。こんなにうまくいくとは。あれ、ちょっと待てよ? かしこい人は種まきの時期をずらして、あえて少しずつ収穫できるようにするのでは。すみません全然大成功じゃなかったです。むしろあわやフードロス。わが家の小さな菜園で地球規模の大問題である。
作った野菜により愛着が湧く。
ホウレンソウやチンゲンサイのトウ立ちが始まり、花が咲ききる前にあわてて一気に全部収穫したらダンボール3箱分になってしまった。急に農家。……というのは冗談で、農家さんとは比べものにならない。虫食いもあるしほめられた出来栄えでもないけれど、食べきれないのはさすがにもったいないので実家や祖父母に送ることにした。実家から野菜が送られてくるという話はよく聞くが、実家に野菜を送る日が来るとは。逆実家便だ。
わざわざ送料をかけて、そんなに立派でもない野菜を送りつけるのは完全に気がひける。冷蔵便だし、おそらくこの送料分で野菜を買ったほうが何倍も得だ。それでも作った野菜を食べてもらえるのは嬉しいし、せめてまごころ的なものを伝えたい。そう思い、生産者の顔シールを作ることにした。
次回の種まきは計画的に。
私が育てたルッコラ、義理の母のホウレンソウ、3歳息子のラディッシュ。それぞれの顔をシールにして担当の野菜に貼る。凝りすぎてないほうがそれらしいので、シンプルなデザインにしてシール紙に印刷した。「私が作りました」。生産者の顔が見える野菜が誕生した。農園の名前も忘れずに。私の農園は〝みなみ〞を英語にして「(蕪)THE SOUTH FARM」とした。カッコカブ。野菜を受け取った家族はみんなおいしかったと感激してくれたが、誰も蕪式会社にはつっこんでくれなかった。精進します。
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