巨匠ロメロが“高齢者虐待”描く幻の未発表作『アミューズメント・パーク』日本上陸 『ザ・クレイジーズ』『マーティン』同時上映
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ゾンビ映画の父として愛されるホラー映画の巨匠、ジョージ・A・ロメロ監督の幻の未発表作『アミューズメント・パーク』が日本上陸。『ザ・クレイジーズ』『マーティン/呪われた吸血少年』と併せて10月15日より新宿シネマカリテにて公開。また、ロメロの命日である7月16日に、一足早く映画祭「カリコレ2021」にて上映される。
3年前にその存在が発見された『アミューズメント・パーク』は、ロメロが1973年に撮影した作品。年齢差別や高齢者虐待について世間の認識を高めるためにルーテル教会がロメロに依頼した企画だったが、出来上がった作品は老人の悲惨な状況が容赦なく映されていた。当時のアメリカ社会をあまりにもストレートに描いた内容に依頼者は慄き、封印されてしまったという逸話を持つ。ある意味での教育映画であり、ホラー映画ではないが、ロメロ監督の視点で現実を映し出した貴重な作品となっている。
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本作の日本公開にあたって、ロメロ監督による1973年作品『ザ・クレイジーズ』と1977年作品『マーティン/呪われた吸血少年』も併せて劇場公開。『ザ・クレイジーズ』は人間を発狂させる細菌兵器の事故による人々の混乱を、残酷描写を交えながらセミ・ドキュメントタッチな設定で描いたパニック・ホラーの傑作。
『マーティン/呪われた吸血少年』は現代を舞台に、吸血鬼伝説を新たな視点から捉えた作品。人間の血を求める少年(自称84歳)と、彼を監視するいとこの老人との確執を描く。ロメロ監督は本作を「自身の手掛けた作品の中で、最も気に入っている」と公言しており、自身も出演している。
『アミューズメント・パーク』
『ザ・クレイジーズ』
『マーティン/呪われた吸血少年』
7月16日(金)、カリコレ(R)2021にて3作上映
10月15日(金)より、新宿シネマカリテにて3作公開
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