座右の銘にもされる「雲外蒼天」とはどういう意味?何か由来はあるの?
座右の銘にもされる前向きな言葉、「雲外蒼天」。
雲外蒼天は文字通り、雲の外は蒼天という意味を持つ言葉です。
どんなに過酷な境遇もそこを乗り越えれば青空が広がっているということを指した言葉となります。
ここでは、そんな「雲外蒼天」の意味や使われ方などについてご紹介します。
また、由来や物語があるのか、という点ついても解説します。
「雲外蒼天」とは
まずは雲外蒼天の意味について見ていきましょう。
「雲外蒼天」の意味
「雲外蒼天(うんがいそうてん)」の意味は、ある種文字通りです。
雲の上はいつだって青空だ、ということをあらわしています。
「雲外」とは、どんよりとした雲の上を、「蒼天」とは晴れ晴れとした青空を指しています。
天候を人の心境になぞらえた言葉です。
これが転じて、「困難を乗り越えれば明るい未来が待っている」という励ましの言葉として使用されることもあります。
噛み砕いて表現するなら「この先にはきっといいことがあるよ」ということになりますね。
座右の銘とされる「雲外蒼天」
「雲外蒼天」は、座右の銘とされることも多い言葉です。
その際は「努力をして困難を乗り越えれば、その先にはいいことが待っている」というニュアンスで用いられます。
目の前にある困難を「雲」に例え、その先の輝かしい未来や報われる事を「蒼天」に例えたわけですね。
「雲外蒼天」に由来はあるの?
前向きな意味合いで用いられる「雲外蒼天」には、どのような謂れがあるのでしょうか。
故事などの謂れはない
日本にある四字熟語の多くは故事成語とされます。
特に中国の古典に記載されているものからの引用が多いです。
しかし、「雲外蒼天」にはそのような故事などの謂れはありません。
つまり、由来や語源となる背景がないという事になります。
イメージから生まれた言葉
雲外蒼天はあくまでもイメージから生まれた言葉です。
「たとえ曇天でも、その雲の上の空は晴れている」ことを表現した言葉となります。
もしかしたら、誰かを励ます際の例えとして用いられたのが始まりなのかもしれませんね!
使われるようになったのも、1980年代ごろからとされています。
その頃から経済界などを中心に広がった言葉なのだとか。
「雲外蒼天」の類義語
雲外蒼天には類義語となる言葉はあるのでしょうか?
ここからは雲外蒼天の類義語となる四字熟語をまとめます。
撥雲見日
「發雲見日(はつうんけんじつ)」は、日光を遮っている厚い雲が晴れることを指します。
転じて不安や心配がなくなるといったニュアンスで使用されます。
また、同様なことから「開雲見日」と表現されることもあります。
こちらも「厚い雲が晴れて日の光がさす」ことを意味します。
そこから転じて不安や心配が消えて明るい未来が見えるという意味で使用されるようになったのだとか。
旭日昇天
「旭日昇天(きょくじつしょうてん)」は、勢いが盛んなことをあらわしています。
いかなる障害も跳ね返す勢いのある様子を、朝日が勢いよく天に昇ることに例えられています。
旭日昇天が障害をはじき返すのに対し、雲外蒼天は困難に立ち向かっていることを指します。
そこから考えると両者は似ている反面、まるっきり同じ意味合いとは言えないかもしれません。
まとめ
「雲外蒼天」は、厚い雲の上にっも青空は広がっているという様子から来た言葉です。
これは現状を乗り越えればよい未来が待っているという励ましなどでも使用される言葉です。
素敵な意味合いがあるので、座右の銘とされることが多々あります。
しかし、この言葉は中国の故事から来たという事も無いため、どこで生まれたのか定かではありません。
もしかしたら、それこそ誰かが励ましの言葉で用いたのが始まりなのかもしれません。
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