「長芋」と「山芋」の違いは?名前が異なるだけで同じもの・・・というわけではなさそう!

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「長芋」と「山芋」の違いは?名前が異なるだけで同じもの・・・というわけではなさそう!

芋にもいくつか種類がありますが、その中でも姿かたちが似ているのが「長芋」と「山芋」です。
共に皮も薄茶色で、その中は真っ白です。
名前以外は同じものとも思えてもしまいますが、細かく見ていくと違いがあるようです。
そこでここでは、そんな長芋と山芋の違いについてご紹介します。
その他にも似たような芋類についても解説します。

「山芋」と「長芋」はここが違う

山芋と長芋は、共にヤマノイモ科ヤマノイモ属に分類されるつる性多年草です。
そのため、分類としては同じカテゴリに入ります。

ヤマノイモ科の総称が「山芋(ヤマイモ)」

山芋は、ヤマノイモ科の植物全般のことを指す名前です。
ヤマノイモ科の植物は、8属800種類ほどあります。
ヤマノイモ属となるのは、その内600種類ほどとされています。

このヤマノイモ属の中でも、日本原産の種類を「山芋」と言います。
これらの種は、英名で「ジャパニーズ・ヤム(Japanese yam」といいます。

また、学名を「Dioscorea japonica」というヤマノイモ属の一種である「ヤマノイモ」のことを指すこともあります。

なお、ヤマノイモ科の植物は世界の熱帯・温帯に分布しています。
地域によっては、貴重な作物として重宝されることもあります。

中国原産とされる「長芋(ナガイモ)」

長芋は、ヤマノイモ科の中でも中国原産の種類を意味します。
そのため、英名では「チャイニーズ・ヤム(Chinese yam)」と区別されています。

この長芋、原産は広東省と広西チワン族自治区とされています。
この地域だけでも、中国の総生産量の約5割を占めているそうです。

なお、日本の長芋は台湾やアメリカ合衆国が主な輸出先となっています。
特に台湾への輸出量が増えています。

自然薯・ヤマトイモ・トロロイモ・サトイモとの違い

山芋や長芋には、自然薯やヤマトイモ、トロロイモ、サトイモといった似たような芋類が他にもあります。
そこでここでは、これらの種についてそれぞれの特徴をまとめてご紹介します。

「自然薯」とは

自然薯は、山芋の別名となります。
地域によっては山芋の一種を自然薯と呼んでいます。

自然薯という名前は、生育環境が関係しています。
自然薯は芋類の中でも「自然に生える芋」という意味から名付けられています。

この名前の通り、人が植えて育てるというよりも、自然に生長したものを掘り出したものに対して用いられる傾向にあります。

「ヤマトイモ」とは

ヤマトイモとはヤマノイモ科のつる性多年草のことで、「イチョウ芋」の別名となっています。
特に関東圏での呼び名となります。

中国から渡来した長芋の一種なので、日本原産の山芋ではありません。

もうひとつの「ヤマトイモ」

ヤマトイモと呼ばれる芋類があり、それが奈良県の伝統野菜のヤマトイモです。
やまと芋や大和芋と表記されることが多いです。

こちらのヤマトイモも中国原産ですが、形状は全く異なります。
「イチョウ芋」が細長いのに対し、こちらのヤマトイモはジャガイモのようにゴロゴロした形状で、皮の色も黒に近いものになっています。

「トロロイモ」とは

トロロイモは、とろろ汁などに使うとろろを作る際に使われる芋のことです。
山芋と長芋、両方がとろろを作る際に使われますので、どちらに対して用いても間違いではありません。

「サトイモ」とは

サトイモは、漢字で里芋と表記する芋のことです。
これはヤマノイモ科ではなく、サトイモ科の植物となります。
特に東南アジアを原産とするタロイモなどの仲間とされています。

山に自生する山芋に対し、里で栽培されることから里芋と名付けられとされています。

なぜ「長芋」や「山芋」は生で食べられるの?

長芋や山芋は生でも食べることのできる珍しい芋類となっています。

生食できる珍しい芋類

長芋も山芋も生食ができます。
すりおろしてとろろにしたり、短冊切りにしてサクサクシャキシャキ食感を楽しむこともできます。

ところが、この生食が可能な芋というのは世界的に見て非常に珍しいのだとか。
たしかにジャガイモやサツマイモなどは積極的に生食されることは無く、茹でたり焼いたりといった手間を加えますよね。

なぜならでんぷんはそのままでは消化されにくいためです。
大抵は過熱して構造を弱め、酵素によって分解できるようにする必要があります。

生食できる理由

じゃがいもをはじめとした芋類はデンプンを含んでいます。
このデンプンは、人間の胃腸では消化しにくいものになっています。
そのため、過剰に摂取するとおなかを壊すことがあります。

しかし、長芋や山芋の場合は事情が少し変わります。
それは、長芋や山芋にはジアスターゼという成分が含まれているという点です。

このジアスターゼは消化酵素となっており、デンプンの分解を助けてくれます。
そのため、本来は生で食べると消化しにくいデンプンも、体内で消化できるわけです。

また、山芋は「山の鰻」とも呼ばれています。
昔から滋養強壮作用に優れている食材とされてきました。
他にもビタミンやミネラルが豊富で、美容効果も期待できる食材とされています。

まとめ

長芋も山芋もヤマノイモ科に分類されています。
しかし、山芋は日本を原産としたヤマノイモ科の総称、長芋は中国を原産とするヤマノイモ科の一種という違いがあります。

共に、世界的に見て珍しい生食が可能な芋類となっています。

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