スマホが「eSIM」普及のドライバーに! カウンターポイントが最新結果を発表
カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは、2025年までにスマートフォンがeSIM(イーシム)機器のほぼ半数を占める見通しになるという最新の調査結果を発表した。
eSIMがさまざまな分野で採用
eSIMとは、Embedded SIM(組み込み型のSIM)を意味する言葉だ。通常のSIMカードはスマートフォン端末に挿入する必要があるのに対し、eSIMは端末内に組み込まれた部品であるため抜き差しすることはない。通信事業者が提供するアプリや、通信事業者のウェブサイトから通信プランを契約することで、その場ですぐに通信プランが利用できるようになるのがメリットだ。
カウンターポイント社によると、eSIMはセキュリティ強化や消費者への選択の自由などを提供できるという特徴があるため、スマートフォンは2025年までにeSIM対応機器全体のほぼ半数になる見通しだという。また現在、ウェアラブル機器や自動車、PCやルーターなど幅広い分野への採用が広がってきている。
ラップトップもセルラー通信へ
今回の調査結果に関して、同社シニアアナリストのKaran Dasaor氏は「Appleは2年前にeSIMをiPhone XSに搭載し、それ以来iPhoneの全機種がeSIM対応になっている。一方でAndroidスマートフォンでは、GoogleとSamsungがeSIM推進の中心である。5Gの普及につれて折りたたみ型など斬新なデザインが広がるとともに、新しいビジネスモデルも出てくるだろう。eSIMの採用で、こうした動きが加速する」と述べている。今後も、スマートフォンがeSIM技術採用の中心的な役割となるようだ。
さらに同氏によると「IoT用の機器やモジュールへのeSIM搭載も進んでおり(中略)近い将来5Gが一般的になると、セルラー接続できるラップトップが標準になり、それができない機種は追いやられるだろう。今後の5年で、eSIM対応PCとB2BのIoT機器は、それぞれ75%と40%の年平均成長を達成する見通しだ」と述べている。
これまでPCを外出中に使うにはWi-Fiを利用するのが一般的だった。今後、eSIMがさらに普及してセルラー通信ができるようになれば、一層リモートワークが便利になりそうだ。
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