コロナ禍でシニア層にもYouTubeが定着か? マクロミルが分析

従来、シニア層といえば「ネットを利用しない」というのが一般的な考え方だっただろう。しかしその傾向は変わりつつあるようだ。マクロミルは、50歳以上のエルダー層・65歳以上のシニア層のインターネット利用動向について、アンケートで分析を行った。これは、調査対象者のスマートフォンの「アプリログデータ」を使用しているという。

ネットがテレビの利用を上回る

アンケート結果によると、2020年下半期におけるエルダー・シニア層のメディア利用頻度は、テレビは6.6日/週、インターネットは5.3日/週、新聞は4.2日/週、ラジオは2.0日/週だった。ここからは、両方の層はテレビとインターネットの利用が最も頻繁であることがわかる。また、ネット利用についてはパソコンからの利用が5.4日/週、スマホからの利用が5.3日/週と大きな差は見られない。

では、1日あたりの利用時間はどうだろうか。インターネットは3.3時間/日で、テレビの3.2時間/日をわずかに上回る結果となった。この半年間で利用が増えたか減ったかについての質問へは「ネット利用が増えた」という回答が3割と、テレビと比較しインターネットの利用が増えたと答えた人が多い結果となった。

シニア層にもYouTubeが定着

そのなかでも「YouTube」の利用時間が最も伸びたようだ。2019年7月時点での179分/月に対して、2020年12月では280分/月と、この1年半の間で約1.5倍に増加しており、「LINE」の利用時間に迫る勢いで伸長したというから驚きだ。ここからは、エルダー・シニア層がYouTubeをこれまで以上に利用するようになったことがわかる。

エルダー・シニア層の間で定着しつつあるYouTubeだが、その視聴目的にも着目したい。アンケート結果によると「自分の趣味や興味に合う情報を得るため」という回答が48.8%と約半数を占めた。その次が「暇つぶし」で43.4%だった。一方で、若年層である20〜40代の結果を見ると、1位が「暇つぶし」で58.3%、2位が「自分の趣味や興味に合う情報を得るため」で39.9%だった。ここから、エルダー・シニア層は若年層と比較して、情報収集を主な目的としてYouTubeを利用していることがわかる。

他のアプリはどうだろうか。「SmartNews」や「Twitter」、「Facebook」は2020年上旬には伸びが見られたものの、その後以前の水準に戻っている。新型コロナウィルスの感染が広がったことで様々なインターネットサービスの利用が向上したが、その継続力はアプリによって差が生じているようだ。

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Techable

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