ローカル線好きにはたまらない!米坂線&山形鉄道フラワー長井線ハシゴ旅
毎度ご乗車ありがとうございます! 鉄道大好き芸人ダーリンハニー吉川正洋です。わたくし子供の頃は都市部の鉄道が好きでしたが、齢43にして、ますますローカル線が好きになっております。ということで、今回ものんびりローカル線に揺られてきました。
JR東京駅から山形新幹線で赤湯駅へ。山形鉄道フラワー長井線に乗り換えて今泉駅まで。次は米坂線に乗り換えて終点のJR坂町駅まで乗り通し、最後は羽越本線で村上駅へ。山形と新潟のローカル線にたっぷり揺られたあとは温泉にも浸かっちゃおうっていうんですから、もう贅沢の極みでございます。それではいざ出発!!
東京駅
いきなりですが、私は「反射鉄」という趣味を持っております。ビルに一瞬だけ映る列車の車両を愛でる趣味で、『鉄オタ選手権』や『アメトーーク!』という番組でもご紹介させていただきました。東北方面に向かう新幹線でも必ずチェックしている反射ポイントがありますのでまずは動画をご覧ください!
どーですか! 自分が乗っている車両をリアルタイムで見られるなんてたまりませんよね!(私だけですかね)。こちらはロッテ浦和球場付近で見られる光景ですので、注目していただければ幸いです!
さて、山形新幹線の魅力はなんといっても福島駅から先は在来線(奥羽本線)を走るところでしょう。特に見応えがあるのは福島駅と米沢駅間にある峠越えの区間。以前は赤岩駅・板谷駅・峠駅・大沢駅で4連続スイッチバックをするほどの難所でしたが、山形新幹線が通るタイミングで線路幅が新幹線の幅に広がり、スイッチバックも解消されました。
とはいえ、新幹線になった今でも、スピードの緩さやカーブの多さ、急勾配の多さから、峠越えの厳しさを十分感じ取ることができます。
赤湯駅
赤湯発!幸せがやって来るラーメン
東京駅から2時間18分、赤湯駅に着きました。駅西口から徒歩約6分の中華料理屋さん「幸来軒」で、お昼ご飯をいただくことにしましょう。
ここはシンプルに「中華そば」を注文!
美味しさ出発進行―!! ぷりんぷりんの自家製縮れ麺とやさしいスープが相互直通運転! とてもシンプルで毎日食べられそうなお味。この飽きがこない感じは、国鉄車両のデザインに似ているかもしれません(列車好きの方にしか伝わりませんかね)。店名の通りまさしく幸せが来る味!
赤湯駅
いよいよローカル線乗り継ぎ旅へ!
赤湯駅から乗るのは山形鉄道フラワー長井線。赤湯駅から荒砥駅を結んでいるローカル線で、路線名に入っているように季節によっては車窓から綺麗なお花を見ることができます。
今回は乗り継ぎの関係で途中下車できませんでしたが、宮内駅には「もっちぃ」というウサギの駅長さんがいます。また今度会いに行きますね。
フラワー長井線のよさは「素朴さ」。飾らない車窓が続き、「あぁローカル線に乗っているんだなぁ」としみじみ思います。木造駅舎の西大塚駅や歴史的にも重要な最上川橋梁など、見どころ満載の路線です。
赤湯駅から23分、あっという間に今泉駅に到着しました。
今泉駅
突然絶景が飛び込んでくる米坂線
今泉駅からは米坂線に乗車! ローカル線→ローカル線という乗り継ぎが最高です。米坂線は文字通り山形県の「米沢」と新潟県の「坂町」を結んでいる路線。全区間を結ぶ列車が1日5本と少ないので、行程を組む時に注意が必要です。途中下車多めの「ぶらり旅」よりは「乗り通し旅」に向いている路線といえるでしょう。
日本海側に向かって走っていく米坂線。山と川の景色の中をじんわり走っていきますが、道中突然ハッと息を飲むような絶景が現れます。そしてハッと息を飲んでいるのでついつい写真を撮るのを忘れてしまいます(スミマセン)。
驚くほど川と渓谷の景色が美しいのですが、その後ズバンとトンネルに入ってしまうんですね。「山の景色 のんびり」→「川が左右を蛇行 ほぉほぉ」→「突然絶景!! うわっ綺麗!」→「トンネル! 急!」というシーンが数回ありますので、どうぞお見逃しなく!
この長時間停車もたまりません。都会の路線ではまずあり得ないこの「待ち時間」は、ローカル線でしか味わえない極上の時間といってもいいでしょう。「まぁまぁ、急がず行きましょう」と車両からポンポン肩を叩かれているようで、ただ待っているだけなのにほかほかした気持ちになってきます。
小国駅を過ぎるとそこはもう新潟県。県境を越えた途端に越後金丸駅、越後片貝駅、越後下関駅、越後大島駅と越後4連発がやってきます。その駅名からこれでもかと新潟を感じていると、もう終点の坂町駅。
1時間48分の乗車時間があっという間!
ここから羽越本線に乗り換えて13分。稲刈りが終わった田んぼを眺めているとあっという間に今日の目的地、村上駅に到着。
今夜のお宿は、駅から無料送迎バス(要予約)で約8分、瀬波温泉にある「大江戸温泉物語 汐美荘」。
瀬波温泉は歌人・与謝野晶子も愛した温泉地で、どれだけ愛したかといいますと、あまりの景色の美しさに1日で45首もの歌を詠んだのだそう。現代風にいい表すと「インスピレーション湧きまくりな場所」ですが、行ってみるとそれも納得です。
汐美荘の夕映えテラス(冬季閉鎖)という場所から撮った写真です。日本海に沈みゆく真っ赤な太陽。私はあまりの美しさに一首も詠めず、太陽が沈むまでしばらくお口アングリ状態でした。
そして我にかえり思いました。
よし、この勢いで温泉だ!!
ふぅ気持ちいいー!
夏の夕暮れ時は、温泉からもバッチリ夕焼けが見えるそうです。豊富な湯量と「源泉82.3°」という熱さが自慢。お湯は透明に近く、泉質はナトリウム-塩化物泉。ローカル線に揺られて疲れも取れて、温泉に入ってさらにリラックス。私はもうふにゃふにゃです。
夕ご飯は、手袋を着用して食事を取りに行くバイキング形式で、新型コロナウイルス感染症対策もばっちり。お刺身から天ぷらからピザから中華まで、すごい守備範囲。まるで横浜DeNAベイスターズ大和選手のよう!(私、野球も大好きなんです)。
この日はいーっぱい食べて、いーっぱい寝ました!
地酒の店たむら
朝8時からやっている酒屋さんで新潟の酒を堪能
翌日は朝から「地酒の店たむら」へ。
こちらは、なんと朝8時からやっているという酒屋さん。汐美荘から歩いて3分ほど。日本酒大好きの私。行かない理由がありません。
店内には新潟のお酒がこれでもかと並んでいます。そして、ご主人・二ノ瀬彰さんの丁寧な解説付きで試飲をすることができます。
呑んだのは〆張鶴、大洋盛、鶴齢、壱醸、雅楽代。新潟のお酒はサラッとした淡麗辛口が多いですが、試飲をしてみると、辛さ・甘さ・まろやかさ・キレ等、それぞれ違って楽しいです。
「わかりやすいように、かなり味が違うお酒を並べているんです」とご主人。だからなんですね。ここはお酒が大好きな「呑み鉄」の方には特にオススメです。さっそく列車とお酒好きの俳優・六角精児さんに教えなければ!
酒蔵のある村上地域でしか買えない「紫雲 大洋盛」を購入しました。
「この大洋盛というお酒は村上の大洋酒造さんのお酒で、昔、大洋ホエールズが一勝する度に球団と応援団の方にお酒を送っていたそうですよ」とご主人。
な・な・な・なんですって!
何を隠そう私は子供の頃からの大洋ホエールズファン。
列車旅&お酒&野球が連結して最後は3両編成の物語に。旅はこんな突然の連結があるからやめられないんですよね。
最後は村上駅から羽越本線の新潟行きに乗り、1時間10分でJR新潟駅に着。お土産に新潟のお菓子「サラダホープ」を購入。米どころのあられですから、それはそれは美味しいですよ〜。その後、上越新幹線で東京へ戻りました。
今回は東京を出て山形・新潟をぐるっと回って帰ってきました。新幹線とローカル線をうまく乗り継げば、1泊2日で手軽に濃厚な旅ができます。飛ばすところはビューンと、ゆっくり行くところはのんびりと。次はどんな組み合わせで旅をしましょうかね。考えるだけでワクワクしてきます。
とにかく今回も楽しい旅でした!!
家で大洋盛を呑みながら、ホエールズに思いを馳せる大洋ファン。
東京駅
掲載情報は2021年1月26日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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