「みりん」と「みりん風調味料」は全く違うものなの?使い分けは必要?

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「みりん」と「みりん風調味料」は全く違うものなの?使い分けは必要?

みりんには実は3種類ほどの区分があります。
「本みりん」と「みりん風調味料」と「みりんタイプ調味料」です。

この3つは名前が単に違うだけではありません。
主にアルコール分を含むかどうかによって区別されていますが、それ以外にも原材料や製造工程や保存方法が異なります。

そこでここでは、それぞれのみりんの違いをご紹介します。
みりんによってアルコール分が変わってくるため、使える料理もそれぞれ変割ってきますのでご注意ください。

みりんの役割

そもそも、なぜ料理にみりんを入れるのでしょうか?
まずはみりんを調理に用いる際の役割について見ていきましょう!

料理に甘みを加える

みりんには糖が含まれています。
この糖により料理に奥深い甘みが加わります。

みりんの甘みが加わることで優しい味になるため、和食にもぴったりな調味料となっているのです。

うまみを加える

また、みりんにはアミノ酸も含まれています。
アミノ酸により、料理にうまみも加わります。

うまみが加わることで料理もより美味しくなるわけです。
また、本みりんには素材の臭みも消してくれる効果があります。
つまり、料理全体の質を上げてくれるのです。

照りを出す

みりんに含まれる糖は、料理に照りも出してくれます。

照りというのは日本に伝わる伝統的な調理方法の1つです。
この照りが出ていると、一層食欲をそそる一品に感じるとされています。
現に艶のある料理ほど美味しそうに見えますよね!

煮崩れ防止

煮物をするときにも、みりんは大活躍してくれます。
実はみりんには煮崩れを防止してくれる効果もあります。

煮物は火加減を間違うと食材が崩れてしまい、本来の美味しさを引き立たせることができないこともあります。
それを防ぐためにも、みりんは加えられているのです。

「みりん」と「みりん風調味料」の違い

みりんは本みりんのことを指す場合が多いですが、「みりん風調味料」はそもそも何が違うのでしょうか?

アルコールを含むかどうか

「みりん」と「みりん風調味料」の最大の違いは、アルコールを含むかどうかです。

みりんは、アルコール分が約14%で酒類として扱われます。
対してみりん風調味料は、アルコール分が約1%未満で酒類販売免許のない店でも取り扱いができます。

つまり、アルコールがどれくらい入っているかによって区別されているという事です。

原材料と製造工程の違い

「みりん」と「みりん風調味料」は、原材料と製造工程もそれぞれ違います。

「みりん」は酒と同様に発酵させて時間をかけて作る調味料です。
その原材料はもち米・米麹・醸造アルコール(または焼酎)となります。
これらの材料を時間をかけて熟成・糖化させて造られているのがみりんです。

「みりん風調味料」は原材料を短時間で調合して作ります。
原材料となるのは、米・米麹・糖類・香料・うまみ調味料です。
この材料と調合することで完成します。
発酵させず、調合だけなので短時間で出来上がります。

保存方法の違い

「みりん」と「みりん風調味料」は、適切な保存方法にも違いがあります。

「みりん」は糖類やアルコールを多く含みます。
そのため冷暗所が最適な保存場所です。

それに対し「みりん風調味料」は、アルコールが低いので冷蔵保存が基本です。

含まれているアルコール分によって保存方法が異なっているため注意が必要です。

「みりん」と「みりん風調味料」の使い分け

では、みりんとみりん風調味料はどのように使い分けるのが理想なのでしょうか?

臭い消しなら「みりん」

前述もしましたが、みりんつまり「本みりん」は食材の臭みを消してくれます。
その理由は、アルコールが含まれているためです。

そのため肉料理や魚料理をする際、食材の臭みを除去したいと考えたらみりんを使いましょう。

「みりん風調味料」はアルコールがほとんど含まれていませんので、においを消すことはできません。
食材のにおいを感じなくなった場合は、それは他の調味料の香りが重なっているだけです。
口に入れた際、食材の臭みを感じることもあるかもしれませんので注意してください。

加熱しない料理には「みりん風調味料」

「みりん風調味料」はアルコールを含まないので、煮切りが不要です。
つまりアルコールを飛ばさずに料理ができるという事です。

そのため、未加熱の料理に用いることはもちろん、ドレッシングとして使用することもできるます。

お値段がお手頃なのは・・・

「みりん」と「みりん風調味料」は値段も実は変わってきます。
原則として、アルコールが含まれている「みりん」は酒税対象となることから値が張る傾向にあります。

アルコールがほとんど含まれていないことから酒税対象外となっている「みりん風調味料」の方が安価とされています。

「みりんタイプ調味料」もまた別物!

みりんと名前に付く調味料には「みりんタイプ調味料」というのもあります。

「みりんタイプ調味料」とは

「みりんタイプ調味料」は本みりんと同じように作られるています。
そのため、アルコール分も約14%前後あります。

近年は、アルコール分8%前後のものが主流とされています。
そのため、「みりん」と「みりん風調味料」の中間にあたる調味料とされています。

「みりんタイプ調味料」と「みりん」の違い

「みりん」と同じくアルコールを含んでいる「みりんタイプ調味料」、「みりん」との違いは、原材料に水飴や食塩を含むかどうかです。

「みりんタイプ調味料」は、水飴や食塩が含まれており、みりんより味の調整がいらず使い勝手のいい調味料として販売されています。
そして、水飴や食塩が含まれていることで、飲酒不可能となっています。
酒税は飲酒可能なものが対象です。
そのため、飲酒不可能な「みりんタイプ調味料」は酒ではないという認識がされており、酒税も非対象となっています。
そのため、みりんよりも値段は抑えられています。

まとめ

みりんと名の付く調味料には「本みりん」の他に「みりん風調味料」や「みりんタイプ調味料」があります。
その違いはアルコールを含むか否か、そして原材料は何かです。

アルコールを含む「本みりん」と「みりんタイプ調味料」は煮切りが必要ですが、「みりん風調味料」はアルコールをほとんど含んでいませんので非加熱の料理にも使えます。


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