失恋したらカット無料の美容室!切ってくれるのは「ぶっちゃけすぎ」なイケオジだった
アイデアの詰まった「失恋美容室」が面白い
株式会社ヒャクマンボルトと高円寺にある美容室「cowen」とが協力して行った企画、「失恋美容室」。なんと、美容室で失恋エピソードを提供した方の利用が無料になるというビックリなキャンペーンです。
twitter.com@_ehita_
失恋したらヘアカット代が無料になる『失恋美容室』を本日オープンさせました!✂️代金の代わりにお客さまが支払うのは「失恋エピソード」。いただいた失恋エピソードはコンテンツ作りに活かされます。イメージモデルには有村藍里さん!前向きなみなさんを応援しまーす! https://t.co/m5y6EH683A pic.twitter.com/JsEacG5oc1
— サカイエヒタ-ヒャクマンボルト- (@_ehita_) 2019年3月19日
美容室にて利用したお客さんから失恋エピソードを聞き、ヒャクマンボルトに失恋エピソードを提供。すると企画を行うヒャクマンボルトからカット代金が支払われるというシステムなのだそうです。
一体どのようないきさつからこの企画に至ったのか、株式会社ヒャクマンボルト代表のサカイエヒタさんにお聞きしました。
サカイさん:恋愛コンテンツを制作する中で、取材対象者からどのように恋愛エピソードをヒアリングすればよいか考えた際に、美容室であればお客さんたちの恋愛エピソードが集まるのではないか、と思いつきました。
インターネットを中心とした多種多様なコンテンツの企画、運営を行っているというヒャクマンボルト。制作過程すらこのように企画にしてしまうとは、まさにアイデアの勝利ですね。
⇒ 次ページ カットの様子を取材しに行ったら大失恋エピソードを聞いてしまった
実際にcowenで施術する様子も取材に向かいました。
ここで「失恋エピソードとヘアカットサービスの交換」という不思議なやりとりが行われるわけです。
施術を行うのはcowenの美容師である山崎さん。ヘアカットを行いながら失恋エピソードを引き出すという、企画の核となる人物です。
そしてこちらがこの日施術をしてもらうオウタケさん(23歳)。失恋エピソードに関しては「めっっちゃ濃いのを溜めてきました」とまさかのアグレッシブな発言。
いや、変にハードル上げられても…。
彼女の失恋相手は地元・北海道で、小学校の頃から憧れていた一個上の先輩。その頃から、少年野球をする彼の姿を見つめていたというオウタケさんですが…。
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中学3年生の頃に、高校1年だった彼と友人を介してメールのやりとりをするようになりました。付き合うことになったんですけど、向こうはずっと野球をやってて、半年くらいして「部活が忙しいから別れよう」と。もちろん嫌でしたけど吐き出せずに、「俺が部活引退してもお互い好きだったらまた付き合おう」と言われて、私はそれを、律義に信じてました。
自分でもザクザクいっちゃうオウタケさん
高校では自分も野球部のマネージャーになりました。彼はスポーツ推薦で入っているくらいだから上手くて、私もウグイス嬢とかで、彼の名前を試合でコールしなきゃいけなかったり。そのうち、彼は彼の高校のマネージャーと付き合ったってことを、人づてに聞きました。彼の最後の夏の大会、「好きな子ができたから付き合う」と彼からメールが入って、ダメなんて言えないので、「幸せにね」と返しました…。
オウタケさんが喋りにくそうにしていると時々「大丈夫?」と声をかける山崎さん
彼の高校との試合は大会の初戦でした。自分の高校を応援する中でも、彼の個人成績は良ければいいなと思ってました。まだ彼のことが好きでした。試合は結局、彼の高校が勝って、甲子園に行くことになって。大会のあと、彼に「渡すものがある」と言われたので、「これまで私があげてきたプレゼントとかお守りとか、全て返されるんだな」と思いました。
良いアングルを狙おうとして若干鏡に映った筆者
彼の彼女は嫉妬がちだったので、直接は会えませんでした。「公園の滑り台のところに渡すものが置いてあるから」と連絡が入って、部活終わりに滑り台のところに行くと、甲子園の砂が置いてあったんです。雨が降ったんですけど、滑り台の横で、わんわん泣きました。恋愛は報われなくても、私がずっと彼の野球を応援していた気持ちは、そこで報われたんだなと思いました。
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その後、大学時代になって彼は当時付き合っていた彼女と別れ、そこでもオウタケさんと彼はすれ違いを繰り返し、ついに別の女性と彼の結婚が決まってしまったのは取材当日の僅か2週間前なのだとか。
10年に及ぶ大失恋だった。
(ちなみに当日取材に同席していたテレビ朝日のスタッフさんは号泣していました)
一通りカットが終わると、「落ちた毛を集めてお祈りしよう」と山崎さん。13センチほど切ったという大量の髪を箒でかき集めて…。
供養。
(記事をご覧の方もぜひご祈祷ください)
短い沈黙が終わったところで、仕上がりはこんな感じに。スッキリ!
付き物が落ちたように、表情も明るくなったような気がします。最後には晴れやかな顔で旅立っていきました。
⇒ 次ページ 聞き上手のイケオジ・山崎さんにインタビュー
聞き上手のイケオジ・山崎さんにインタビュー
施術の間は聞き役に徹しつつも、喋りにくそうにしていると合いの手を入れたり、質問をしたりしていた山崎さん。その甲斐もあってか、失恋というネガティブな話題でも、振り返ってみればオウタケさんは立て板に水で話し終えていました。
――――――山崎さんはこのセンシティブとも取れる企画に、どういった気持ちで臨んでいるのでしょうか?
まずは、気持ちをリフレッシュさせてあげることですね。エピソードを吐き出させることで邪気を払ってあげて、リスタートを切らせてあげたいです。
――――――失恋して髪を切るというと、なんとなく女性のイメージが強かったんですが、「失恋美容室」の利用者には男性もいらっしゃるんですか?
応募枠10名に対して200名以上の応募があったので、こっちで選ばせて頂く形にはなったんですが、男性ももちろんいますよ。傾向としては、女性の方が淡々と語られて、男性の方が感情を露わにするような形で。
――――――失礼かもしれないんですが、山崎さんご自身には重い失恋エピソードってあるんですか…?
もちろん!恋愛って相手ありきのものなので。失恋美容室のお客さんの話も、僕の思い出と重ねながら聞いてます。聞く側があんまり感情移入するのは良くないって分かってるんですけどね…さっきの甲子園の砂のとことか、ヤバかったぁ…。
――――――ちなみに「失恋美容室」としてではない普段の利用で、失恋エピソードを話すのってどうですか?
いや、僕はウェルカムですよ!感情って、安心して接することができる相手にしか見せられないものなので、むしろ心を開いてもらってるなぁっていう気持ちの方が大きいですね。
――――――大変参考になりました。本来ならお休みのところ、ご協力いただきありがとうございました!
いや、逆に落ち着いて仕事できましたよ。今日で良かった。来週は僕ショップチャンネルのヘアメイクに行かなきゃいけないんですよ。いや~実際めっちゃ儲かるんですけどね~時給に換算すると一時間で×××××
良い話だったのに、いきなり業界の裏事情を語り始めたのでとっとと引き上げました。
失恋美容室は、今回のトライアル期間で得られたエピソードを精査した後、恋愛コンテンツとしての流用が可能であれば参加美容室や対応エリアを増やす予定とのこと。
今後は更なる規模の拡大も考えられる様子なので、「手痛い失恋を経験したけど、そろそろ前を向きたい」という方はぜひ、続報をチェックしてみてはいかがでしょう?
カメラを向けると迷わずこのポーズを選んだお2人
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