【滋賀“戦国”の旅】(4)織田信長と安土城の資料を総まとめ見学、VR体験も

滋賀県にある「戦国」スポットをたどる旅(全5回シリーズ)

戦国時代を代表する天下人の1人、織田信長。その信長が築いた城が、安土城だ。現在では、滋賀県近江八幡市安土町に「安土城跡」が残るのみで、豪華絢爛と言われた天守などはないものの、安土城の当時が体感できる場所がある。

その1つが、滋賀県立安土城考古博物館。安土城と信長関連の資料が豊富にそろっている。

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田園地帯に突如現れる南蛮風の大きな建物が、安土城考古博物館。館内に入ると、高い天井でスケールの大きさが実感できる。

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館内には2つの常設展があり、1つが滋賀県内で発掘された縄文~古墳時代の出土品などを展示するスペース。そしてもう1つが、中世から近世にかけての城郭の変遷、安土城跡の発掘調査資料、信長に関しての模型や歴史資料などを合わせて紹介している。

信長や安土城について、実際の資料を目にしながらたどることができるのは貴重。安土城の地形模型などもあり、当時の様子も思わず目に浮かびそうだ。

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また、2020年11月23日まで特別展として「信長と光秀の時代 戦国近江から天下統一へ」を開催中。信長や光秀の書状、重要文化財で比叡山や白髭神社、坂本の町並みなどが描かれている「近江名所図」、南蛮兜などを展示する。いずれも貴重な当時の資料が一堂に集まり、見どころも多い。

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展示物の1つ、「烏毛陣羽織」(近江八幡市摠見寺蔵)は、当時の戦で着用したであろう様子が目に浮かぶほか、南蛮文化も感じられる。ちなみに、摠見寺は安土城跡にある寺院で、信長が生前に建立した。

常設展とともに見学すると、信長が最後に戦った光秀との関係性など、より理解が深まるはず。

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一方、館内のミュージアムショップでは、古墳や埴輪、戦国などのグッズを数多く販売している。普段使いできる文具なども豊富。レストランでは、滋賀が舞台となり、織田・徳川連合軍と浅井・朝倉連合軍が戦った姉川の戦いをイメージしたという自家製インドカレー、“幻のコーヒー”といわれるインドのコーヒーなどが味わえる。

館内の至るところで見かけるキャラクター「まめのぶくん」もかわいい。

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さらに、隣接する「安土城天主 信長の館」にもぜひ足を運んでほしい。

ここには、1992年のスペイン・セビリア万博の日本館に出展されて人気を博した安土城最上部にあたる5・6階部分の復元が保存、展示されている。金箔およそ10万枚を使って作り上げられた外壁、狩野永徳らが描いた「金碧障壁画」の再現図などから、当時の豪華絢爛ぶりが垣間見られる。

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また、VR(バーチャルリアリティ)で、安土山に建てられた安土城や家臣の屋敷、城下町がCGで再現され、ポルトガル人宣教師ルイス・フロイスが、安土城の総棟梁を務めた岡部又右衛門の案内で城内、そして天守に向かう迫力ある15分のショートムービーも必見だ。

まるで「当時の安土城はこんな感じだったのか」と、自ら訪ねたような気分が体験できる。

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滋賀県では、県内に数多く残る戦国時代の人物、史跡、逸話・伝承などに焦点を当て、その魅力を体験する観光キャンペーンを開催中。

戦国ワンダーランド滋賀・びわ湖(2021年3月7日まで)

https://sengoku.biwako-visitors.jp/

滋賀県立安土城考古博物館

http://azuchi-museum.or.jp/

安土城天主 信長の館

https://www.azuchi-shiga.com/n-yakata.htm

(Written by A. Shikama)

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