ベーシックモデルでもここまでできる! iPhone 12の写真機能を検証
iPhone 12、12 Proの発売から3週間ほど経過しました。さらに今週末にはiPhone 12 Pro Max、12 miniの発売が控えており、一部店舗ではiPhone 12であれば当日購入可能な在庫もあるようです。
iPhone 12シリーズの選び方を考察した記事では、写真機能を重視するなら12 Pro Max一択としましたが、今回はiPhone 12でどれだけ撮れるか、様々なシチュエーションで撮影してきました。
いよいよiPhone 12予約開始!結局どの機種を買うのが良いの?
https://getnews.jp/archives/2769768[リンク]
ほどよいサイズ感と、ホールド性の良いスクエア形状
iPhone 12は、iPhone 11と比較するとわずかですが一回り小さく薄く、コンパクトになっています。重さも30g弱軽くなりました。また、丸く処理されたボディもエッヂが立った角形のシェイプとなりましたので、手に持った際のホールド感はよくなったと思います。副次的な効果ですが、iPhone 5、SEシリーズの時のように、三脚がなくても机などにそっと立てて、セルフィで写真を撮るといったこともできます。もちろん、安定した撮影には三脚やスマホスタンドが必要です。
暗所撮影は、11 Pro Maxをしのぐ勢い?
今回は、11と12それぞれ無印での比較ですが、11 Pro Maxの比較も少しご紹介します。ひと世代前のハイエンドモデルとの比較ですが、ここまでできれば十分とも言えるかもしれません。もちろん、ハイエンドモデルならではのアドバンテージもまだ十分にありますが、iPhone 12の実力がここまでということで、iPhone 12 Pro Maxへの期待も高まります。
▲iPhone 11 Pro Maxで撮影
▲iPhone 11で撮影
▲iPhone 12で撮影
iPhone 12のレンズは、広角でf1.6と、11のf1.8と比べて明るくなっています。夜景を明るく撮れる「ナイトモード」でも、3秒要していた撮影が2秒で済むなど、明るさの効果ははっきり出ています。また、超広角では機能しなかったナイトモードが、12では機能するようになったのも、大きな進歩と言えます。夜景などは風景を撮ることが多い人は、望遠のない標準モデル(not Pro)でも良さそうです。
▲iPhone 11 Pro Maxで撮影
▲iPhone 11で撮影
▲iPhone 12で撮影
ある程度の光があれば、11でも、12でもほぼ変わりない写真に仕上がります。夜間撮影の機会が少ない人なら、あえて12へ買い換えるというのはしなくて良さそうです。
▲iPhone 12で撮影
▲iPhone 11 Pro Maxで撮影
▲iPhone 11で撮影
窓からの光の状況、照明のある場所と撮影場所との関係、カメラの角度、など「映える」写真になるように工夫する方が重要でしょう。
ゴースト問題は解決せず
一方、残念だったのが光がレンズ内で反射して撮影に映り込む「ゴースト」の発生です。効果としてフィルターをかける人もいるくらいですから、意図して撮影する分には良いのですが、写り込んで欲しくないシーンでも発生するので残念です。スマホのセンサーやレンズの性能が上がって「コンデジキラー」などと言われ、実際にコンパクトデジカメの売り上げも激減していますが、こういった基本的な部分で十分な配慮がなされないとあらゆるシーンで活用できるとは言えないでしょう。
▲iPhone 11で撮影
▲iPhone 12で撮影
▲iPhone 11で撮影
▲iPhone 12で撮影
A14 Bionicでは、「コンピュテーショナルフォトグラフィー」をうたい、高度な画像処理で美しく仕上がる写真がアピールされています。また、広角や超広角などの各カメラで撮影された写真を合成して1枚の写真に仕上げる処理はiPhone 7の頃から行われています。それならば、「ゴースト問題」が光学設計で解決できないなら、画像処理で対応するなどの対応を(少なくとも努力の跡は)見せて欲しいところです。
日常使いでは十分なスペック? iPhone 12 miniならよりコンパクトに!
▲iPhone 12で撮影
ゴーストが発生するなど一部課題は残しつつも、前モデル(同クラス)と比較しても、進化の跡はみて取れます。一方で、積極的に買い換えるほどかというと、そうでもないというか前モデルのポテンシャルもまだ十分にあると言えるでしょう。今使っているスマホが古くなり、そろそろ機種変、買い替えを考えている人、今回スマホデビュー(もしくは久々の買い替え)で長く使いたい人などは入手性もよく、トータルバランスの良いiPhone 12は選択肢の一つとしてオススメです。よりコンパクトになった iPhone 12 miniは、手の小さい人や携帯性を重視する人にはぴったりと言えます。また、iPhone 11 ProやiPhone 11 Pro Maxなどはキャリアショップではまだ購入できますので、5Gが不要(プラン切り替えしたくない)と言う人はこちらの選択肢もあるかと思います。
(執筆者: ipodstyle)
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。