【空耳】RATMの「Killing In The Name」は誰が歌っても「ナゲット割って父ちゃん」に聞こえるのか?

ナゲット

10月30日の放送で約半年ぶりの復活を果たした「タモリ倶楽部」の人気コーナー“空耳アワー”。

30年弱の歴史の中で数々の名作・傑作が生まれてきたが、その中で個人的に最も好きなのがRage Against the Machine(レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン)の代表曲「killing in the name」の空耳。“ナゲット割って父ちゃん”と言えばわかる人も多いだろう。

“ナゲット割って父ちゃん(原詞:Now you do what they told ya)”
と子供にナゲットを渡されるままに、ナゲットを割っていく父ちゃん。はじめは戸惑いながらもだんだんとノリノリに・・・
最後は“ど~すんだい!!(原詞:THOSE WHO DIED)”
と母ちゃんにキレられるというオチがつく、映像も含めて傑作の空耳なのである。

この曲は1992年にリリースされたRage Against The Machineの一枚目のシングルであり、ロス暴動の原因となったロドニー・キング事件をきっかけとして書かれたもの。警察による非道や人種差別を批判する内容となっている。

多くのアーティストにカバーされているが、どのアーティストが歌っても「ナゲット割って父ちゃん」に聞こえるのであろうか?検証してみた。
※聞こえるどうかはあくまで主観なのでご容赦を。

◆“本家”Rage Against The Machineの「Killing In The Name」

Rage Against The Machine – Killing In The Name – 1993

まずは本家のRage Against The Machineの「Killing In The Name」を聞いてみた。ただしライブ版である。果たしてライブでも「ナゲット割って父ちゃん」に聞こえるのか。

検証結果:「聞こえる」

検証に使用したのはフェスでのLIVE映像だったが、ちゃんと「ナゲット割って父ちゃん」と聞こえた。数万人の観客が一緒になって「ナゲット割って父ちゃん」と合唱している様子はあまりにも圧巻。

◆マシン・ガン・ケリーの「Killing In The Name」
Machine Gun Kelly – Killing in the Name (Rage Against the Machine cover)

続いて、今年6月に公開されたラッパーのマシン・ガン・ケリーによるカバーを聞いてみた。

検証結果:「聞こえる」

初めは聞こえないかなと思ったが、歌詞が繰り返されるうちにだんだんと「ナゲット割って父ちゃん」と聞こえるようになった。

このカバーは今年のBLM運動を受けて公開されたもの。映像ではマシン・ガン・ケリーが「抗議する人々を逮捕するのは止めろ。殺人を犯した警官を逮捕しろ」書かれたボードを手にしているシーンもある。

◆リンプ・ビズキットの「Killing In The Name」

Limp Bizkit – Killing in the Name (Rage against the Machine Cover) [live bei Rock am Ring 2013 HD]

続いて、アメリカを代表するニューメタル/ラップメタルバンド・リンプ・ビズキットによるカバー。レイジの影響を強く受けているという彼らのカバーもやはり「ナゲット割って父ちゃん」と聞こえるのか?

検証結果:「(ギリ)聞こえる」

父ちゃんより“トージャ”感が強いが、父ちゃんに聞こえないこともないので、ここは(ギリ)聞こえるということにさせてほしい。
◆First To Elevenの「Killing In The Name」
“Killing In The Name” – Rage Against The Machine (Cover by First to Eleven)

続きまして、ペンシルバニア州発の女性ボーカルバンド「First To Eleven」によるカバー。

検証結果:「(まあ)聞こえる」

賛否あろうが、私の耳には「ナゲット割って父ちゃん」と聞こえましたね。
First To Elevenはこの曲以外にも様々なロックの名曲をカバーしているようで、2500万回以上再生されているGuns n’ Roses「Sweet Child O’ Mine」のカバーが特にカッコいいので聞いて欲しい。

Sweet Child O’ Mine – Guns n’ Roses (Cover by First To Eleven)

◆よよかの母“りえ”の「Killing In The Name」
Killing in the Name – Rage Against the Machine / Cover by Yoyoka & Yoyoka’s mom

天才キッズドラマーとして日本よりも世界から注目を浴びる“よよか”らによるカバー。ボーカルを務めるのはよよかの母・りえ。本来であれば「ど~すんだい!」と家族を諫める立場である。果たして「ナゲット割って父ちゃん」と聞こえるのだろうか?

検証結果:「聞こえない」

父ちゃんではなく「ナゲット割ってトージ」と聞こえた。
トージと言われるとラッパーのTohjiが思い浮かぶ。確かに頼めばナゲットを割ってくれそうなイメージはあるが。Tohjiが参加しているDJ CHARI & DJ TATSUKIの「GOKU VIBES」もいい曲なので聞いて欲しい。(Tohjiも日本人ではあるが空耳アーティストと言えるかもしれない)

DJ CHARI & DJ TATSUKI – GOKU VIBES feat. Tohji, Elle Teresa, UNEDUCATED KID & Futuristic Swaver

◆オードリーちゃんの「Killing In The Name」
Killing in the name cover by audrey

最後は、世界一可愛い「Killing In The Name」と一部で話題になったマレーシアの少女・オードリーちゃんによるカバーだ。ギターを弾くのはオードリーちゃんの実の父ちゃんだ!さぁ、オードリーちゃんはナゲットを割ってもらうことはできるのか!?

検証結果:「聞こえない」

残念ながら「ナゲット割って父ちゃん」には全く聞こえなかった。
でも父娘とも楽しそうで何より。ナゲット割って父ちゃんに入る直前の“Killing in the name of”のシャウトもいい感じ。

これら以外のカバーも聞いたが、「ナゲット割って父ちゃん」としっかり聞こえるものもあれば、聞こえると言われれば聞こえるが聞こえないと言われれば聞こえないようなものも多かった。が、それこそが空耳の醍醐味ではないだろうか。
(written by 山崎健治)
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