「デジタル庁のトップは女性がいい」発言の念頭にDeNA南場智子氏? 平井卓也大臣「有能な方だが申し上げる段階ではない」

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平井卓也デジタル改革担当相は、2020年9月28日放送のBS日テレ『深層ニュース』に出演し、創設を目指しているデジタル庁のトップに個人的な意見としつつ「女性がいい」と発言しました。

2020年9月29日の閣議後記者会見で、平井大臣は「女性であっても男性であっても能力のある方を広く民間から起用することを検討したい」と述べて、「私の脳裏のどこかに(台湾デジタル担当大臣の)オードリー・タンさんがある。彼女の言う誰も置き去りにしないデジタル化に全く同感。日本でもインクルーシブなデジタル化を進めることになると思う」とそのイメージを示しました。

IT系企業の女性経営者といえば、ディー・エヌ・エー代表取締役会長の南場智子氏が、内閣IT戦略本部員や未来投資会議委員などを務めており政府と近い存在ですが、平井大臣は「南場さんは、諮問委員などを務められていて、たいへん有能な方だと思いますが、念頭に置くということは個人的に申し上げる段階ではない」と明言を避けました。また「海外のデジタル・ガバメントの会議に出ると、ほとんどの要職で女性が就いている。日本は女性の活躍の場を作るべき。国が旗振りするならそういうこともあるな、という意味で発言した」と意図を説明しました。

2020年9月中に内閣IT総合戦略室に設置をする予定のデジタル庁準備室には、平井大臣が室長に就任。内閣府・総務省・経済産業省・文部科学省・財務省・警察庁などから50名をスタッフとして集めて発足し、民間からも「10人ほどの有識者を追加する予定」としています。平井大臣は、民間人の起用は「プロジェクトごとで物事が進むので、スポットで助けてもらうことも十分あると思う」として、「準備室では、新たなIT基本法案を作る作業が中心になる事と、デジタル庁のアーキテクチャーを考えるにあたって、いろいろな事例を知っている人に意見を聞きたい」と述べ、準備室とは別に平井大臣自らが、「Google、Apple、Amazon、セールスフォース、オラクル、ベンダーの皆さん、行政系で新しいことをしているベンチャーなど外資も含めてヒアリングを行いたい」と意向を示しています。

会見では、「“ガバメント・アズ・ア・スタートアップ”、結果的に“ガース”になっちゃうんですけど」と冗談を飛ばす余裕を見せた平井大臣。積極的にメディア出演をしていることもあり、今後の舵取りが注目されます。

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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