「客」ではなく「コロナの容疑者」『不安だらけの韓国隔離日記』2週間軟禁のリアル

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「客」ではなく「コロナの容疑者」『不安だらけの韓国隔離日記』2週間軟禁のリアル

新型コロナウイルスを克服し、世界経済が元の軌道に戻るためには、各国間の自由な往来が不可欠だ。日本政府も10月1日から、新型コロナ対策として取られてきた外国人の入国要件を緩和する。

とはいえ、全面的な緩和はいまだ想像すら及ばないのが現状で、外国からの入国が認められても、一定期間の隔離が求められる。もちろん、これは日本に限った話ではなく、むしろ日本よりもずっと厳しい隔離義務を課している国もある。そのひとつが韓国だ。

今月26日から韓国に出張中の会社経営者A氏(40代、男性)の「隔離日記」を紹介する。連載の第3回目(編集部)。

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韓国政府は新型コロナウイルスの流入防止のため、海外からの入国者に対して14日間の隔離生活を義務化しています。

これは非常に厳しいもので、違反者には1年以下の懲役か1000万ウォン(約90万円)以下の罰金が科せられます。実際に今年7月には、隔離期間中に、8回にわたり居住地を離れた韓国在住の日本人男性が懲役6月、執行猶予2年の判決を受けています。

日本政府も、帰国した日本人を含む海外からの入国者に対して2週間の自主隔離を求めていますが、このような厳しい罰則はありません。

韓国での隔離は罰則だけでなく、ルール自体が非常に厳しいものです。自宅で隔離する人はその敷地から、ホテルなどの指定施設で隔離する人は自分の部屋から、一歩も外へ出てはなりません。私の場合、保健所から指定されたソウル市内のビジネスホテルの23㎡のシングルルームに「軟禁状態」となるのです。

姿なきホテル職員

このホテルはソウル市との契約により、丸1棟が隔離施設として使われています。ネットのホテル予約サイトでは星の数が3.5で、施設は清潔で整っています。普通に泊まるだけなら、いたって快適なホテルだと思えます。隔離施設としても、スタッフの応対はきわめて親切で、決して不快なところはありません。

参考記事:「話がぜんぜん違うじゃん!」いきなり入国不可のピンチ 『不安だらけの韓国隔離日記』2週間軟禁の始まり

しかし、やはりルールの厳しさには圧倒されます。

私は到着翌日(27日)の午前中に、保健所へ行ってPCR検査を受ける予定になっていました。新型コロナ対応の防疫タクシーが8時30分に迎えに来るよう予約し、当日の朝、フロントへ電話をかけました。

私 「5分後に防疫タクシーが迎えにくるので、1回に降りますね」
ホテル職員「車が到着したらお知らせしますので、客室で待機ねがいます」

つまり、隔離対象者が部屋から出ている時間を、可能な限り短くしようと言うわけです。

食べ残しは医療廃棄物

隔離期間中、食事は朝・昼・夕の3回分が毎日提供されます。ちなみに隔離費用は、食込みで1泊10万ウォン(約9000円)です。食事時になるとチャイムが鳴り、ドアを開けると、弁当の包みが部屋の前に置いてあります。その際、ホテル職員の姿を見かけることはありません。

そして当然、隔離期間中は部屋の掃除もありません。

ゴミ類の回収は4日に1度で、この時も職員の姿を見ることはないです。ちなみにゴミ類は、医療廃棄物用のフタ付きの白い容器に入れ、密封して廊下に出しておきます。ゴミを容器に入れる際、弁当などの食べ残しとその他のゴミを分離します。弁当のトレーは軽く洗って乾かして置くことが求められます。

隔離期間中はヒマですから、こういうことも大した手間ではありません。しかしやはり、私は決して「客」ではなく、新型コロナを運んでいるかもしれない「容疑者」なのだな、という気はします。

ちなみに保健所でのPCR検査の結果は「陰性」でした。(つづく)


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TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。

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