プロ野球の色んなベストナインを考えてみる「雑草編」

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プロ野球大好きな大井川鉄朗が様々な観点から独断と偏見で勝手にベストナインを選んでみるというこの企画。

今回は「雑草編」。アマチュア時代から新聞に雑誌、テレビで取り上げられるエリートが多いプロ野球選手の中で、高校時代全くの無名選手だった方々にスポットを当ててみました(投手は先発1人、打者はDHなしの8名、引退した選手も含む)。

投手:千賀滉大(ソフトバンクホークス)

育成選手から今や日本を代表する投手にまで上り詰めたソフトバンクのエース・千賀滉大投手は、高校時代全くの無名選手でした。母校は愛知県の蒲郡高校。甲子園の出場もなく、野球の強豪でもない公立高校で、千賀投手は故障がちだったこともあり、3年間で注目されるような成績は残せませんでした。しかしその才能に光るものを感じた地元スポーツ用品店の店主がプロ球団のスカウトに推薦し、ソフトバンクが育成4位で指名されました。

捕手:野村克也(元南海ほか)

捕手には歴代2位、捕手としては最多となる657本の本塁打を放った野村克也さんを選出。京都府立峰山高校の野球部に所属し、1年生からレギュラー捕手として出場していましたが、甲子園出場経験はなく、全国的には全くの無名。それどころか当時は野球部は廃部寸前だったそうです。母子家庭だった野村さんは「大金持ちになって母親に楽をさせてあげたい」とプロ野球選手になることを決意し、捕手層が薄いと感じた南海ホークスの入団テストを受けて合格。当初はブルペン捕手として採用されたそうですが、3年目でレギュラーの座を掴み、皆さんご存じの大活躍、監督としても大きな功績を残しました。

一塁手:小笠原道大(元日本ハムほか)

一塁手は日本ハム、巨人、中日で活躍した小笠原道大さんを選出。暁星国際高校時代の通算本塁打数はなんと0。高校卒業後は社会人のNTT関東に進みましたが、その際野球部の監督が「通算で30本塁打を打っている選手ですから」と話を盛りまくって小笠原さんを推薦しました。コツコツと努力を続けた小笠原さんはその“ウソ”の通りのような屈指の強打者に成長しました。

二塁手:外崎修汰(西武)

青森県弘前市出身で実家はリンゴ農家の外崎修汰選手。出身の弘前実業高校は5回の甲子園出場経験がある古豪ですが、外崎選手が在籍していた3年間は甲子園出場は叶いませんでした。注目されるような選手ではなかったそうで、プロ志望届も提出していません。富士山大学時代のひとつ先輩にチームメイトの山川穂高選手がいて、山川選手を見るために多くのスカウトが来る様子を見て、「頑張ってプロになりたい」と思うようになったそうです。

三塁手:長嶋茂雄(元巨人)

ミスタープロ野球こと長嶋茂雄さんも、意外なことに高校時代は全くの無名選手でした。高校は地元千葉県の県立佐倉第一高校。甲子園出場経験はなく、高校公式戦で放ったホームランはわずか1本。しかしその1本が、3年生時に千葉県代表として出場した南関東大会(優勝すれば甲子園出場がかかった大会)で放ったもので、新聞に「大本塁打」と大きく取り上げられ、注目を集めるようになりました。その後立教大学野球部推薦入学のセレクションで合格し、スターへの道を駆け上っていきました。

遊撃手:源田壮亮(西武)

ショートは2017年パリーグ新人王を獲得した源田壮亮選手を選出。高校は地元の大分商業。身長に恵まれず、1年生頃までは「高校で野球を辞めて大分で就職しよう」と考えていたそうです。しかしその後身長が20センチ近く伸び、非凡なセンスを発揮し始めました。高校卒業後にプロ入りの話もあったそうですが、源田選手本人の希望で大学に進学、社会人野球を経てライオンズに入団しました。

外野手:柳田悠岐(ソフトバンクホークス)

今や球界を代表する強打者となった柳田悠岐選手。公立の広島商業高校出身で、高校時代の通算本塁打はわずか18。体重は68キロしかない線が細い選手でした。甲子園出場経験はなく、注目されるような選手ではありませんでしたが、大学時代に才能が開花し、ドラフト2位でソフトバンクホークスに入団しました。

外野手:青木宣親(ヤクルトスワローズ)

メジャーリーグにも挑戦した青木宣親選手。高校は地元宮崎県の日向高校。スポーツ推薦とは無縁の進学校で、甲子園出場も叶いませんでした。その後、早慶戦を見てあこがれていたという早稲田大学に進学しますが、スポーツ推薦では実績が足りず、勉強で入るしかなかったため、青木選手は猛勉強をしたそうです。そして指定校推薦で早稲田大学に入学。無名の公立校出身の青木選手は当初構想外だったそうですが、3年生時にはレギュラーを獲得。同級生の鳥谷敬選手らとともに早稲田史上最強打線を牽引しました。

外野手:イチロー(元オリックスほか)

言わずと知れた日米球界のレジェンド・イチローさんを選出。名門の愛工大名電出身で、甲子園に春夏合わせて2回出場(いずれも初戦敗退)しているという今回のメンバーの中ではかなり“エリート”な球歴ですが、甲子園で放ったヒットは意外にも1本(9打数1安打)。東海地方ではかなり有名な選手でしたが、全国的には無名でした。ドラフトも4位指名。注目度の低いスタートとなりましたが、そこからは皆さんご存じの通りの大活躍。最終的には日米通算4367安打を放ちました。
(Written by 大井川鉄朗)

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