天才改め贖罪ゲームクリエイター飯田和敏『ディシプリン』”贖罪”記者会見レポート

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8月25日、東京・五反田のゴタンダソニックで、“天才改め贖罪ゲームクリエイター飯田和敏『ディシプリン』”贖罪”記者会見”が開催されました。こちらは、『Wiiウェア』専用ゲーム『ディシプリン*帝国の誕生』の配信開始に合わせて、『ニコニコ生放送』のガジェット通信チャンネルが番組として放送したもの。間にガジェット通信の定例番組『MusicGeek』を挟んだものの、16時から23時までの7時間にわたって展開した会見の模様を、現場の目でレポートします。

第1部:贖罪(しょくざい)会見
事前にマスコミ各社には「Wiiウェア『ディシプリン*帝国の誕生』のゲームデザインをした飯田和敏氏の謝罪記者会見を行います。この会見は、自責の念に満ち溢れた飯田和敏氏が弁解・弁明をし、ご迷惑をおかけした皆さまにご理解を頂く場でもあります」とプレスリリースを配信。合計3媒体(含む個人ブロガー)のプレス関係者を前に、記者会見は16時過ぎにスタートしました。

飯田氏は、会見の冒頭で新プロジェクト『同化してるパフューム』を発表。“堀江こと飯田”、“太田こと犬飼”(eスポーツプロデューサーの犬飼博士氏)、“NKTK”(ナカタカ、ゲーム音楽コンポーザーの中村隆之氏)の3名でユニットを結成し、パフュームと“同化”すべくレコーディング中であることが明らかになりました。「『ディシプリン』にも関係あるかも」(飯田氏)と言いつつも、意味が分からない出席者と視聴者の困惑をよそに発表が終了。いよいよ贖罪会見に移行します。

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会見にはナゾの女性、OL24氏を伴った飯田氏のほか、マーベラスエンターテイメントの主要スタッフが列席。全員が終始、何かにつけ頭を下げて謝罪を繰り返すという、意味不明な内容となります。中でも、アートディレクションを担当したリュック氏はフランス人で、カタコトの日本語しかしゃべれない(設定)ため、会見は混迷を極めました。一方でプレスからの質疑応答の際、飯田氏は『ディシプリン』の目標ダウンロード(販売)数として「10万本」とコメントし、10万~20万本がヒット作とされるWiiウェアの中で高い目標を掲げていることも明らかに。理解不能な発言の数々で我々を煙に巻いてきた飯田氏の“本気”が垣間見えた瞬間でした。

第2部:実況プレイ&リサイタル

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第2部は、ゲームの実況プレイ。ダウンロード方法の説明の後、飯田氏、マーベラスエンターテイメントの平田真氏の実況と解説を交えて、プログラムを担当したタッキー氏が実際にゲームをプレイしました。途中から、マーベラスエンターテイメントで本作のプロデューサーを務めた和田康宏氏が参加。プレスや視聴者のコメントによる質疑応答も始まり、発売元のマーベラス側からの狙いなどが明かされました。

和田氏は「ゲームの幅を広げたい。『アークライズ ファンタジア』のようなJ-RPGの正統派だけでなく、『ディシプリン』のような作品も両方成立するから面白い」「1500円で販売すると怒られると思ったが、ゲームの中のテキストを飯田さんが書いた読み物として楽しめて、さらにゲームも楽しめるなら800円でもお得なのではないか」とコメント。「僕らが子どものころ、もっとゲームは猥雑(わいざつ)なものだった。ゲームが本来持っていたいかがわしさを持ったものを自由に作りたかった」という飯田氏のコメントに、和田氏が「最近はゲームを買うのにドキドキすることがなくなった。ヤバいと思いつつも手を出してしまうようなものを、配信だと敷居が低いので出すことができた」とつなげ、「結婚しよう」と言い合った結束の強さを見せていました。

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ゲーム実況はゲーム内の「4日目」までで終了。続いてなぜか飯田氏がギターを取り出し、女性ヴォーカルのはちみつ氏と結成したユニット『はちみつ☆プリン』のリサイタルが開催されました。披露された曲は『ディリプリン』のイメージソングとのこと。ゲームとの関連性については言及を避けていました。

第3部:ディシプリン完成パーティー

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その後、ガジェット通信の定例番組『MusicGeek』(飯田氏もコメントラップで乱入)の放送終了後、21時30分から第3部がスタート。こちらは『ディシプリン』完成パーティーという趣旨で開催されたのですが、飯田氏を囲むように出演者が着席し、雰囲気はさながらNHKのテレビ番組『真剣10代しゃべり場』(古くは『YOU』)のよう。シャンパンによる乾杯に続いてトークが展開されました。

お酒の力も借りてトークは白熱。和田氏が「海外版はやりたい」と、海外でのリリースに意欲を見せ、飯田氏は「この日(25日)までの数日は本当に幸せだった」「生まれて初めてなんですけど、今回は自信あるんですよ。遊んでもらえば面白いということが」と熱く語りました。

ここでは、『ニコニコ生放送』のシステムを使ったアンケートも実施。視聴者で実際に『ディシプリン』を購入したかどうか、『ディシプリン』を移植するならどのハードウェアが望ましいか、などゲームに関する質問のほか、この放送で人気キャラクターとなったリュック氏とタッキー氏の人気投票などが行われ、徐々に和やかなムードに。放送終了間際には、『ディシプリン』タイトル画面で流れるテーマソングを関係者が肩を組んで合唱し、視聴者がコメントで「あーあーああああー」と大合唱するという大団円を迎えます。

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このゲームを生み出した罪を背負って贖罪会見に臨んだ開発陣、発売前のインタビューから“飯田ワールド”に翻弄(ほんろう)されてきたガジェット通信に加え、生放送に参加した視聴者までもが“共犯者”となったこの日の生放送。我々の罪は贖罪できるのでしょうか。『ディシプリン*帝国の誕生』は、マーベラスエンターテイメントが『Wiiウェア』として配信中です。

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宮原俊介(エグゼクティブマネージャー) 酒と音楽とプロレスを愛する、未来検索ブラジルのコンテンツプロデューサー。2010年3月~2019年11月まで2代目編集長、2019年12月~2024年3月に編集主幹を務め現職。ゲームコミュニティ『モゲラ』も担当してます

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