トマトの栄養とカロリーは?トマト缶は生より栄養豊富?

トマトの栄養とカロリーは?トマト缶は生より栄養豊富?

トマトはサラダやスープなど、さまざまな料理に使える万能野菜の1つです。しかし、どのような栄養が含まれていてカロリーがどのくらいなのか、気になる方も多いのではないでしょうか?食卓の常連野菜であるトマトの栄養とカロリーについてご紹介します。

トマトのカロリーはどのくらい?どんな栄養を含んでいる?

トマトはサラダで定番の野菜の1つですが、その甘さからダイエット中の方には糖質やカロリーが気になる野菜です。また、「どのような栄養が含まれているのか知りたい」という方も多いことでしょう。

トマトと一言でいっても、一般的な大玉トマトやミニトマトのほか、缶入りのホールトマトなどその種類もさまざまです。そして、それぞれに栄養価もカロリーも異なってきます。

それぞれのトマトの栄養やカロリーのほか、カロリーを極力上げることなく栄養をいかす調理のコツもご紹介します。

 

大玉トマトの栄養とカロリー

 

大玉トマトはその94%が水分でできています。そのためカロリーは100gあたり19kcalと低いですが、糖質は100gあたり3.7gと青菜よりも多いです。

また、トマトにはビタミン類が豊富に含まれているため、美容と健康に欠かせません。コラーゲンの合成や抗ストレス作用、メラニン色素の生成抑制などの作用があるビタミンCは、100gあたり15mg含まれています。

ビタミンCには鉄分の吸収を助ける働きがあるため、鉄分を多く含む食品と食べあわせると貧血予防にも効果的です。

トマトにはビタミンCのほかにもビタミンEも100gあたり0.9mgと豊富に含まれています。ビタミンEは強い抗酸化力を持ち、生体膜を活性酸素の酸化障害から守り、過酸化脂質の生成も抑制するのです。

その結果、血管を健康に保ったり、血中コレステロールの酸化の抑制、赤血球の破壊の予防効果などもあり、老化を予防してくれるビタミンといえます。

トマトには体内でビタミンAに変化するβ‐カロテンも多いです。このβ‐カロテンはトマトの色素の1つで、100gあたり540μg(マイクログラム)とビタミンAよりも多く含まれています。

β‐カロテンは必要に応じてビタミンAに変化するため、ビタミンAと異なり過剰摂取による副作用がありません。目や皮膚などの粘膜に作用して健康を維持し、抵抗力の向上効果もあります。抗酸化作用もあるため、ビタミンEと同様に老化予防にも効果的です。

トマトの栄養成分で無視できないものがリコピンでしょう。トマトの赤い色素の一つで、より赤みの濃いトマトに多く含まれています。

トマトの色の濃さに影響されるため、含有量は100gあたり約3~15mgと幅があるのも特徴です。リコピンにはβ‐カロテン同様に抗酸化作用がありますが、リコピンの方が抗酸化力は強く、β‐カロテンの2倍以上ともいわれています。

もう一つ、トマトの栄養で見逃せないのが、ナトリウムとのバランスで体内の水分量の調節などにかかわっているカリウムです。トマト100gあたりに210mg含まれています。

カリウムは余分なナトリウムを体外に排出する作用があることから、高血圧やむくみなどの予防に欠かせないミネラルです。トマトにはこんなにも豊富な栄養が含まれているのです。

 

ミニトマトの栄養とカロリー

 

ミニトマトのカロリーは100gあたり29kcalと大玉トマトよりも高いです。カロリーと同様に糖質量も多く、100gあたり5.8gとかなりの差があります。

しかし大玉トマトと同様に、豊富な栄養素を含んだ健康野菜であることに変わりはありません。ビタミンCは100gあたり32mgも含み、1日の必要摂取量の約30%を摂取することができます。

さらにビタミンEも100gあたり0.9mgと大玉トマトと同じ量を含み、抗酸化力も高い野菜です。このほかβ‐カロテンやリコピンといった、トマトならではの抗酸化ビタミンも豊富に含んでいます。

カリウムも豊富で、100gあたりで大玉トマトよりも多い290mgを摂取することができるのです。また、食物繊維も豊富で、腹持ちをよくする水溶性食物繊維、腸の蠕動運動を促す不溶性食物繊維の両方を含み、含有量も大玉トマトの0.7gに対してミニトマトは1.4gと、倍の量を含んでいます。

 

トマト缶の栄養とカロリー

 

トマト缶の栄養とカロリーはその缶ごとに異なりますが、一般的にホールトマト缶のカロリーは100gあたり26kcal、カットトマト缶のカロリーは24kcalになります。

トマト缶に使われるトマトは通常食べられているものと品種が異なり、ホールトマト缶には味わいが濃いサンマルツァーノ種を、カットトマト缶には加熱しても形が残るラウンド種を使うことが一般的です。

トマト缶には加工の際にトマト以外にも塩が使われることがあるため、塩分濃度に注意する必要があります。しかしトマト缶には、原料のトマト由来の栄養も豊富です。

その中にはビタミンEやβ‐カロテン、食物繊維のほか、カリウムも豊富に含まれているため、過剰に気にする必要はありません。またトマト缶には別名ビタミンPと呼ばれる「ルチン」も豊富に含まれており、血流をよくする効果があります。そんなトマトの栄養の中でもリコピンは、トマト缶が最も含有量が多いです。

国産トマトでは平均5mg程度といわれているリコピンが、トマト缶になると14~15mgもの量が安定して含まれています。リコピンをとるのであればトマト缶が一番です。

 

トマトのカロリーをあげずに栄養をいかす料理法

 

トマトを料理に使うときにはパスタなどの麺類にあわせるよりも、ミネストローネなどのスープに使う方がカロリーをあげずにお腹を満たせるのでおすすめです。

トマト自体はカロリーの低い野菜になりますが、パスタなどは乾麺に多くの糖類が含まれるため、結果としてカロリーがあがってしまいます。

そのためトマトそのもののカロリーよりも、何と組みあわせるかが大切なのです。トマトは過熱することで甘みが増すため、ダイエット中には上手に取り入れましょう。

 

おわりに

トマトはダイエット中にも嬉しい、栄養豊富で低カロリーな野菜です。甘みがあって食べごたえもあることから、サラダだけでなく具だくさんのスープなどもよいでしょう。トマトは普段の健康管理の強い味方です。食事に上手に取り入れて、医者いらずの生活を送ってください!

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