大林宣彦監督の遺作に大抜擢の新人・吉田玲インタビュー「玉手箱みたいに開けてびっくりの映画です!」

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今年4月に逝去した映像作家・大林宣彦監督の遺作であり、実に20年振りに自身の故郷である「尾道」で撮影した最新作『海辺の映画館―キネマの玉手箱』が、いよいよ全国公開となります。新型コロナウイルスの影響で公開延期になっていましたが、夏休み映画としての上映となりました。

本作は、尾道にある海辺の映画館を舞台に、戦争の歴史を辿りながらも、無声映画、トーキー、アクション、ミュージカル満載でといった、まさに“キネマの玉手箱”状態で、大林監督の“映画への情熱“と“平和への想い”がスクリーンいっぱいに広がります。その本作でヒロインを務めた新星が、本作が商業映画初出演となる吉田玲さん。百戦錬磨のベテラン俳優たちを前に堂々とした存在感を披露していて、将来が楽しみなひとりです。このほど、その吉田玲さんに映画についてインタビューを実施。撮影現場のエピソードや、新しく社会人生活を始めた心構えなどうかがいました。

(このインタビューは、大林監督が亡くなられる前に実施しております。)

●世代的に難しそうですが、大林監督や監督の作品は、ご存じでしたか?

本当に大変失礼なのですが、知らなかったです。なので、最初にお話をいただいた時は、また映画に出られる、くらいの軽い気持ちでしたが、後からとんでもなく偉大な方だったと知って、どんどんプレッシャーに襲われてしまった感じです(笑)。

●題材としても戦争など、シリアスな側面もある内容でしたよね。

わたしがまったく知らない時代の世界のことが書かれていたので、難しいなと思いました。それが第一印象でしたね。桜隊のことも知りませんでした。第二次世界大戦は習いましたが、日本で起こっていた歴史的な争いの詳細を知らなかったので、言葉にならない思いはありましたね。

●諸先輩方との共演はいかがでしたか?

常盤貴子さん、山崎紘菜さんが何度もご飯に連れて行ってくださって、いろいろとお話をうかがいました。大林監督はセリフを言い間違えてもそのまま撮影を止めないとか、かんでも言い続けなければいけないこととか、お聞きしたエピソードが面白かったです。南原清隆さんも「今日も山口から来たの?」「学校通っているの?」と、いろいろ話しかけてくださいました。

●今回の作品には、かんでも言い続けているシーン、ありました?

あ、カットされたかもしれません(笑)。

●難しそうな役柄でしたが、どうやって準備したのですか?

自分なりにイメージして演じています。難しかったです。基本的には自分で考えて演じて、撮影現場で大林監督が説明をしてくださいました。

●ところで学校生活が終わり社会人になったということで、気持ち的にはいかがですか?

とても楽しみにしていました!お芝居や、こういう取材を楽しみにしていたのでうれしかったです。

●あこがれの、会ってみたい人はいますか?

今すぐ会ってみたい人は思い浮かばないのですが、学校では横浜流星さんが大人気でした。

●社会生活を送る上での心構えと言いますか、たとえば自分の直したいところなどはありますか?

ちょっと頑固なところですね。自分で一度決めたことは、説得されても直さないタイプなので、そこは直したいです。自分が決めたことで友だちに反対されても、1回決めたことだから変えたくないので、そこは子どもっぽいなあと思っているんです。迷惑をかけないようにしたいです。

●今日はありがとうございました!この『海辺の映画館-キネマの玉手箱』、みなさんにはどうおすすめしますか?

タイトルのとおり、玉手箱みたいに開けてびっくりの映画になっています。わたしは、タップダンスのシーンが好きです。楽しいシーンもたくさんあるので、重く考えずに観てほしいです。

映画『海辺の映画館―キネマの玉手箱』は、7月31日(金)よりロードショー

(執筆者: ときたたかし)

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