開きっぱなしの死んだ橋 羽田空港そばに佇む「決して密にならない」珍スポットとは?

開きっぱなしの死んだ橋 羽田空港そばに佇む「決して密にならない」珍スポットとは?

コロナウイルスの感染拡大も、日本ではようやく収束の兆しが見え始めてきました。とはいえ、まだ大々的な外出は、諸手をあげて行える雰囲気ではありません。この連載で紹介しているスポットは、その多くがあまり人の集まらない場所ではありますが、今回はそんな中でもとりわけ人に会わないスポットを紹介いたしましょう。



 

東京都大田区、大森第一中学校の裏側にそれはあります。途中で途切れた橋。他ではなかなか見られない風景に、ゾクゾクすることができます。

こちらは「羽田可動橋」と呼ばれる橋で、海老取川が東京湾に流れ込む河口付近にかかっています。橋の下を高さのある船が通るために可動式になっていますが、可動式になっている橋といえば、跳ね上げ式のものが多い中で、空港が近いために跳ね上げによって高さが出てしまう可動橋は作れず、日本でも珍しい旋回式の可動橋になりました。

羽田トンネルの慢性的な渋滞解消を目的につくられた首都高速羽田線の道路で、1990年に使用が開始されましたが、湾岸線ができたことで交通量が減り1998年に使用が打ち切られています。しかし何故か解体されることなく、それから22年。開きっぱなしの「死んでる橋」が、そこにただ存在しているのです。

 

 

眺めていると、自分がその先端に立つことを想像して、高所に立った時の股のあたりがザワザワするあの感じに襲われます。

 

参考記事:酒飲みで貧乏…そんな“どうしようもない僕らのための寿司屋”を西東京で発見! 廻らない寿司をこんな値段で頂けるなんて|Mr.tsubaking連載 | TABLO

 

来訪にオススメの時間帯は夜明けの時刻。死んだ橋の向こうにオレンジ色の朝日が昇ってゆく景色は、時間を忘れて眺めてしまいます。遠くの対岸には羽田空港が見え、朝日に照らされ並ぶ飛行機も鋼鉄のボディをキラキラと無骨に輝かせます。

 

 

場所は羽田モノレールの昭和島を降りて少し歩きます。羽田空港利用者が目もくれない、昭和島駅は人も多くありません。また、珍スポットといっても店主などがいるお店などと違い、公共の建築物なので受付の人などもおらずほとんど人に会うことはありません。

開きっぱなしで死んでしまったように見える羽田可動橋は、首都高速道路株式会社の担当者によれば、撤去費用と今後の利用可能性を考えて解体しないままにしているとのこと。もしかすると、近い将来にこの羽田可動橋が数十年ぶりに動いて、連結される日がくるのかもしれません。

ただし、アクアラインや湾岸線の開通によって、渋滞は解消されているため、東京オリンピック時にも渋滞が発生しなければ、おそらく解体されることになるでしょう。

いずれにしても、水鳥の巨大な止まり木となって、ディストピア感を漂わせるこの風景が見られるのも、そう長くないと思われます。

 

 

まだ人混みは気がひけるこの時期にもマッチしますし、誰にも邪魔されずこの風景の中に身を置けるのも魅力的です。(Mr.tsubaking連載 『どうした!?ウォーカー』 第59回)

 

あわせて読む:ここはラブホテル!? いや、パン屋だ!! ありえない振り幅の居抜き物件を北九州で発見したぞっ!|Mr.tsubaking | TABLO

 


関連記事リンク(外部サイト)

日テレ24時間テレビに重大なヤラセ疑惑 タイで行った“東日本大震災の死者を弔う祭り”は金を払って人々を集めたデッチ上げだった!
タピオカ・ミルクティーを飲み続けた結果、死を覚悟した女性 今から恐ろしい話をします
加藤紀子(46)の美しい水着姿に明石家さんまも感嘆 なぜこんなにすごいスタイルを維持できるのか? と話題

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 開きっぱなしの死んだ橋 羽田空港そばに佇む「決して密にならない」珍スポットとは?
TABLO

TABLO

TABLOとは アメリカが生んだ、偉大な古典ミステリーの大家レイモンド・チャンドラー作品の主人公フィリップ・マーロウの有名なセリフがあります。 「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」 人が生きていく上で、「優しさ」こそ最も大切なものであることを端的に表現した言葉です。優しさとは「人を思いやる気持ち」であり「想像力を働かせること」です。弱者の立場に立つ想像力。 「人に優しく」 これは報道する側にも言えることだと思います。 現在、ヘイトニュース、ヘイト発言、フェイクニュースがネットの普及に従い、増大しており、報道関係者の間では深刻な問題となっています。そこには「人に優しく」という考えが存在していません。 なぜ、ヘイト(差別)ニュースがはびこるのか。「相手はどういう感情を抱くのか」という想像力の欠如がなせる業です。ヘイトによって、人は人に憎悪し、戦争が起き、傷ましい結果をもたらし、人類は反省し、「差別をしてはならない」ということを学んだはずです。 しかし、またもヘイトニュースがはびこる世の中になっています。人種差別だけではありません、LGBT差別、女性差別、職業差別等々、依然としてなくなっていないのだな、ということは心ある人ならネットの言論にはびこっていることに気づいているはずです。本サイトはこのヘイトに対して徹頭徹尾、対峙するものです。

ウェブサイト: https://tablo.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。