庭にも映える!香りよし食べてよしのハーブカラーリーフ7選
ナチュラルガーデンに欠かせない植物であり、収穫して食卓にのぼらせる楽しみのあるハーブ。なかには素晴らしい葉色で、ガーデンの彩りにピッタリの品種も。おすすめの7種をご紹介します。
ハーブのカラーリーフで、ナチュラル&カラフルなガーデンに!
ハーブの大半は楚々とした姿で、葉はグリーンなのが一般的。しかし、ゴールド、紫、シルバー、トリコロールカラーなど、思わず目を引かれる美しい葉色を持つハーブも!育てやすいものばかりなので、ぜひあなたの庭にもどうぞ。
そもそもハーブってどんな植物?
ハーブは、薬効が認められていたり、美味しく食べることができたりと、人にとって有用な植物のこと。ヨーロッパでハーブは、古代ギリシャ時代の医学書に効能が述べられているほど、古い歴史があります。
ハーブは大きく分けて4種。サラダやスパイスにするなど食用のハーブは「カリナリーハーブ」、香りを楽しむ芳香ハーブは「アロマティックハーブ」、さまざまな薬効で知られるグループは「メディカルハーブ」です。
ガーデニングに用いられるものは、「オーナメンタルハーブ」と呼ばれます。カモミールなど野の花を思わせるハーブは、ナチュラルガーデンにピッタリ。草丈が低く広がって育つタイムは、グラウンドカバーにも。
個性的なカラーリーフをもつハーブは、ガーデンのフォーカルポイントづくりにおすすめです。
ダークオパールバジル
ダークオパールバジル(シソ科)は、ポピュラーな緑葉のバジルとは異なり、濃い赤紫色の葉をもつ品種。7~10月にはピンクの花を咲かせますが、花穂に栄養が集中してしまうので、葉の収穫を目的にするのなら、見つけ次第摘み取ってください。
ガーデンで観賞用に用いるのはもちろん、トマトのコンパニオンプランツとして一緒に育てれば、トマトの生育を助けます。見た目もトマトの実の赤と葉のグリーン、ダークオパールバジルの濃い紫で、美しい寄せ植えになることうけあいです。
とても育てやすいハーブですが、ビギナーは苗から育てるのが手軽。草丈20㎝ほどに育ったら収穫が可能になります。収穫するときは、小さな脇芽を残すのがコツ。新しい茎が育ち、こんもりと葉が茂ります。
カレープラント
カレープラント(キク科)は、その名の通りカレーのようなスパイシーな香りを持つハーブです。葉と茎はシルバーで、7~8月に咲く黄色い花とのコントラストが見事。愛らしい花はドライフラワーとしても人気です。ドライになっても美しい黄色はほとんどあせません。
カレープラントの草丈は40~60㎝で、枝葉が密に茂ります。枝が込み合いすぎて蒸れるようなら、枝を間引きするか切り戻しをして、株の内部にまで風通しよくしましょう。
3~5月、庭やコンテナにタネを直まきすればよく発芽し、栽培は容易なハーブです。日当たりのよい場所を好み、日陰では葉が黄色くなったり、花つきが悪くなったりと生育不良になります。
ただし、真夏の直射日光は苦手なので、鉢植えなら半日陰に移動、庭上の場合は寒冷紗などで日よけを。
マイナス5℃までの耐寒性がある多年草ですから、霜除けを施せば翌年も元気に育ちます。
ブロンズフェンネル
ブロンズフェンネル(セリ科)は、一般的な緑葉のフェンネルの銅葉種です。ブロンズ色の、羽を思わせる繊細な葉が優美。草丈2mにも達して主役級の存在感を放つので、広い庭にはぜひ植えておきたいハーブ。
フェンスなどをバッグに、花壇の最後列に植えるのがおすすめです。
葉の観賞価値だけでなく、6~9月に咲くフェンネルの花も有益です。フェンネルの花には、アブラムシやヨトウムシの幼虫など、草花に寄りつく害虫を捕食する益虫が集り、ガーデンの害虫対策になります。
ブロンズフェンネルは宿根草で植えっぱなしでもよく、こぼれダネでどんどん芽吹く強健種。ガーデニングビギナーでも育てやすいのも、大きな魅力です。
ヒロバマウンテンミント
ヒロバマウンテンミント(シソ科)の原種は、北アメリカ原産。マウンテンミントの仲間は、ネイティブ・アメリカンが昔から活用していたことでも知られるハーブです。
ヒロバマウンテンミントの葉は、産毛のような短毛で覆われたシルバーリーフ。葉や茎をこするとさわやかな香りがすることから、「ミント」の名がついたのだとか。夏に咲く薄紫の花は、シルバーグレーの葉と好相性。切り花としても活用できます。
ヒロバマウンテンミントは草丈60~100㎝ほどに育ちますが、コンパクトにまとまるので、比較的狭い場所でも生育可能。庭植えだけでなく、鉢植えでベランダガーデンでもどうぞ。耐寒性に富み、とても育てやすい多年草です。
グレコマ
グレコマ(シソ科)は、フリル状の切れ目が入った丸葉に、白やクリーム色の斑が入る愛らしいカラーリーフです。地面をはうようにして広がるので、グラウンドカバーや壁面緑化によく利用されます。
グレコマは、葉や茎には清々しい香りがあり、ヨーロッパだけでなくアジアでも薬用に用いられてきました。和名を「カキドオシ(垣通し)」といい、ツル状の発育旺盛な茎が、庭の垣根を通り越して広がってしまうことに由来します。
病気もほとんど見られず、耐寒性にも富み、放っておいてもよく育つ多年草ですが、乾燥には注意してください。水分を好む性質で、乾燥しすぎると株が弱り生育不良になります。適湿状態であれば、日当たりのよい場所だけでなく明るい日陰でもよく育ちます。
トリカラーセージ
セージにはさまざまな葉色があり、緑色のコモンセージ、緑葉に黄色が差し色に入るゴールデンセージ、暗い赤紫色の葉のパープルセージ、そして、緑に白と赤のトリコロール(3色)が愛らしいトリカラーセージ(ラン科)などがあります。
庭のデザインにあわせ、ふさわしい葉色を選ぶもよし、さまざまなカラーのセージを混植し、葉色の違いを楽しむのもよいでしょう。
トリカラーセージは、パープルセージの葉に斑が入った品種で、草丈40㎝ほどに育ちます。大きくなると葉が茂り、姿が乱れることもあるため、収穫しながら形を整えるか、強めに剪定して。ばっさりカットしても、また成長して葉が茂りますからご安心を。
ゴールデンレモンタイム
ゴールデンレモンタイム(シソ科)は、300種を超えるタイムの一種。タイムには横にはうように育つ「はい性」のものもありますが、ゴールデンレモンタイムは茎が立ちあがる「木立性」です。
レモンのようにさわやかな香りをもち、緑の葉の縁が黄色く染まっています。夏に入るころ、薄いピンク色の花を咲かせる姿も可憐です。
20~30㎝ほどの小型で幹も細いため、草花扱いされがちですが、実は「亜低木」という木に分類されます。過湿にすると根が傷みがちなので、水やりのし過ぎには注意して。どちらかといえば、乾かし気味くらいで育てましょう。
おわりに
美しい葉色よし、香りよし、食べたりお茶にしたりするのもよしと、さまざまな楽しみ方ができるカラーリーフのハーブの数々。上手に庭づくりに取り入れれば、庭時間が今以上に充実しそうですね!
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