基礎疾患を抱える方の不安を知ろう! YouTubeで動画メッセージが公開中

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新型コロナウイルスの影響により、外出自粛や手洗いうがいの徹底をはじめとしたさまざまな対策が日常的に行われています。全国の緊急事態宣言は随時解除されていますが、長期間に渡る自粛疲れの懸念も叫ばれるなど、まだまだ予断を許さない状況です。

自らが感染する恐れも当然ありますが、人によっては自覚症状が希薄なため誰かに感染させてしまうリスクも大きな問題となっている新型コロナウイルスの脅威……。ゴールデンウィークを間近に控えていた4月28日に、YouTube上で新型コロナウイルス蔓延防止に向けたとある動画が公開されました。

I AM PATIENT – Japan Edition(YouTube)
https://youtu.be/nyYD2m1n-Oo

この動画に出演しているのは、基礎疾患を抱えている患者や、それをサポートする家族や医療従事者の方々。基礎疾患とは、糖尿病や心不全を抱えている患者や免疫抑制剤や抗がん剤などを用いている患者を指しており、新型コロナウイルスによる症状が重症化しやすいとされています。

動画をはじめとしたSNSキャンペーン「#I Am Patient /#いまみんなで耐える時」を実施している、オムニコム・ヘルス・グループ・アジア・パシフィック COOの荒木崇さんにオンラインインタビューを行い、実施においての意図や想いを聞きました。

「アメリカの基礎疾患の患者さんたちは、新型コロナウィルスの症状が重篤になってしまう可能性が格段に高くなることに、とても心配していました。ただ心配しているだけでなく、誰かにうつさないようにつらいけれど家にいようというメッセージをスノウ カンパニーズの提案によって自分たちから発信することにしたんです」と、アメリカでのキャンペーンの始まりについて解説してくれました。

ハッシュタグにも使われている「#I Am Patient」というキーワードは、直訳すると「私は我慢強いです」という意味になりますが、「Patient」は患者という意味も持つ単語。もともとのキャンペーンは、アメリカのオムニコム・ヘルス・グループ傘下で患者団体のコミュニケーションを専門とするスノウ カンパニーズが実施していたものです。

「日本で同様のキャンペーンを行うにあたり、元のキャンペーンのメッセージを踏まえつつも、日本人の患者さんが伝えているという臨場感を重視したんです。患者さんが自ら、みんなで我慢して家にいようと言うことで成立するのではないか、という結論になりました」と、荒木さんが語るように日本版の動画には日本人の患者さんも参加しています。

ゴールデンウィーク期間中の自粛の成果も出始めていますが、緊急事態宣言の解除に伴って気の緩みが出てしまう恐れが大いにある状況。誰かに知らず知らずのうちにウイルスをうつしてしまう可能性や、基礎疾患を持っている方は感染してしまうと重篤化する可能性が高いというリスクを、我々は常に頭に入れて行動する必要が求められています。

もちろん、自覚症状がなくても感染を拡大してしまう恐れがあることは頭ではわかっていても、行動を伴うのは人間である以上難しいもの。

「緊急事態宣言が解除されて自由が近づいている今こそ、いち人間としてI Am Patientという意識を持った行動をする必要性があると思っています。爆発的に広めるということではなく、地道なキャンペーンとして今後も家族や身近な範囲に伝えていきたいです」と、荒木さんも訴えていました。

人類が新型コロナウイルスの脅威と長期にわたって向き合っていく中で、基礎疾患を抱えている方の不安を、すべての人が「I am」の問題として考えていく必要があると感じます。「#I Am Patient」の動画を見て、自らの心で感じたことを大切な人を守る行動として続けていきましょう。

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