財務省の復興予算
今回は河野太郎さんのブログ『ごまめの歯ぎしり』からご寄稿いただきました。
財務省の復興予算
週刊現代とNHKが調べた復興予算の流用問題を、衆議院の決算行政監視委員会で取り上げるべく、平将明代議士が交渉を続けてくれている。
しかし、本家本元の財務省までが、かなりの流用をしている。
例えば2011年の三次補正の復興予算で、12億円を使って、12の税務署の耐震改修をやっている。
大阪福島、姫路、荒川、龍ヶ崎、古河、富岡、向島、藤沢、館山、武蔵野、柏原、舞鶴。
2012年当初予算の復興予算に、大阪福島、姫路、荒川の3税務署の改修予算5億6000万円が計上され、2013年度の概算要求に大阪福島、姫路の2税務署の改修予算3億2200万円が含まれている。
その一方で、壊れた横浜税関仙台コンテナ検査センターの検査機器の更新については、ようやく2013年の概算要求に12億円が計上された。
財務省の来年度の概算要求の資料をみると、「大型X線検査装置の復旧等」という項目がある。ああ、これが仙台のコンテナ検査センターの機器だなと思うと、要求金額が24億8100万円とある。
ん、と思うと、この「大型X線検査装置の復旧等」の「等」のなかに、大阪福島税務署と姫路税務署の改修費3億2200万円と国税庁の国税総合管理(KSK)システムの改修費8億4000万円が潜り込んでいる。
増税による復興予算なのだから、支出は被災地の復興に効果的な予算を明朗に支出すべきであり、財務省はその先頭に立っているべきだが、その財務省が復興予算を自らどがちゃがしていては、他省庁に示しがつかない。
安住大臣は自ら襟を正す必要があるし、国会の予算委員会のシステムも根本から改めて、一つ一つの項目を審査できるよう、全ての常任委員会に小委員会を設け、各省の予算を審査する体制をつくるべきだ。
執筆: この記事は河野太郎さんのブログ『ごまめの歯ぎしり』からご寄稿いただきました。
ガジェット通信はデジタルガジェット情報・ライフスタイル提案等を提供するウェブ媒体です。シリアスさを排除し、ジョークを交えながら肩の力を抜いて楽しんでいただけるやわらかニュースサイトを目指しています。 こちらのアカウントから記事の寄稿依頼をさせていただいております。
TwitterID: getnews_kiko
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。