これも多肉植物!?個性的な多肉植物3選
多肉植物といえば、内部に水分をたたえたプクプクとした姿や、バラの花びらのようなゴージャスな品種などが人気ですが、実は「変わり種」もたくさん。不思議な形・生態の品種をピックアップ!
見てみたい・育ててみたい・触ってみたい!個性派多肉植物3選
まるで昆虫や爬虫類のように脱皮しながら成長するものがあると思えば、天を衝くほど巨大に成長する多肉植物や、とてもよい香りをもつ品種…ポピュラーな多肉植物とは一線を画す個性派の数々をご紹介。
多肉植物の種類は?
© shutterstock多肉植物は、葉や茎、根の一部が肥大化して貯水機能を持つ植物をさします。品種をカウントすると、数万に至るほど膨大な植物群です。大きな植物のグループである「科」で種類をわけると、ベンケイソウ科、ユリ科、トウダイグサ科、サボテン科など50科ほどに分類されます。
生態の違いから多肉植物を種類分けすると、主に温暖な時期に育つ「夏生育型」と、冷涼な気候で生育する「冬生育型」が。その多肉植物が夏生育型か冬生育型かでシーズンごとの対応や環境整備の方法が変わるので、購入する際には必ずチェックしましょう。
脱皮&擬態する多肉植物「リトープス」
© PIXTAリトープスはハマミズナ科の多肉植物で、「メセン類」とも呼ばれます。リトープスは年に一度、外側にある古い葉が徐々にしおれてきます。「枯れてしまうのかな?」と心配になりますが、やがて中から新しい葉が育ってきて、外側の古い葉と入れ替わり、「脱皮」するのです。同じような生態の多肉植物に「コノフィツム」があります。
リトープスは上から押しつぶしたような扁平な形で、上の部分がぱっくり裂けたような姿をしています。色は茶色、緑、濃い赤色などさまざまで、原産地の南アフリカなどの原野に転がっている砂利や石に似せて「擬態」しているのだとか。
冬生育型の多肉植物なので、生育期は厳冬期をのぞく秋から春。10~1月頃、花を咲かせる品種もあります。初夏から夏にかけて休眠するので、その期間は水やりを控えましょう。
巨大な多肉植物!「バオバブ」
© shutterstockサン=テグジュペリが書いた小説『星の王子さま』に登場する不思議な木として有名なバオバブ(アオイ科)。アフリカやマダガスカル島、オーストラリアが原産とされます。別名の「逆さの木」が示す通り、まるで根っこが広がったような形で枝が広がるのが特徴です。
20~30㎝サイズの苗が良く流通していますが、育てていくと幹が下のほうから肥大化してきます。本の挿絵でおなじみの、あの樹形に近づいてくるのが楽しみ! バオバブは夏生育型の多肉植物のため、酷暑期を除く春~初秋が生育期で、秋~冬にかけてが休眠期します。生育期には、土が乾いたらしっかり水やりをするのがコツです。
香りのする多肉植物「アロマティカス」
© PIXTAアロマティカス(シソ科)は、ミントによく似た香りを漂わせる多肉植物。葉や幹は産毛でおおわれており、肉厚の葉はフェルトのようにフカフカな触感です。
アロマティカスは食用にもできるため、ハーブティにする、サラダに加えるほか、ホワイトリカーに入れて香りのよいリキュールを作ることもできます。夏生育型の多肉植物で、春~初秋にはたくさんの葉を付けますから、どんどん収穫して活用を。
アロマティカスは日当たりを好み、日陰で場所で育てると元気がなくなり、葉がふっくらと育たなくなるので要注意。購入時にも、葉色が濃く肉厚なものを選ぶとよいでしょう。
夏の暑さ強いのですが、寒さは苦手。鉢植えで育てて晩秋には室内に取り込み、5度以上の室温をキープして栽培すれば安心です。病害虫にも強く育てやすいアロマティカスは水耕栽培も可能です。日当たりのよい窓辺で、ぜひチャレンジしてみて。
一口に多肉植物と言っても、姿はもちろん育て方もいろいろです。お気に入りの品種を見つけ、多肉植物との暮らしを楽しんで!
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