世界最大の生物はゾウでもシロナガスクジラでもなかった!では何が世界一なのか?

世界最大の生物はゾウでもシロナガスクジラでもなかった!では何が世界一なのか?

世界最大の生物はなに?と聞かれたとき、あなたは何と答えますか?

筆者はシロナガスクジラだろうと思っていたのですが、今回調べてみたところシロナガスクジラではないという驚愕の事実を知りました。もちろんゾウやキリンでもありません。

では、何が世界最大の生物なのでしょうか?そして、それはどのくらいの大きさなのでしょうか?

世界最大の生物と思われがちな生き物

実際に世界最大の生物ではないにしても、世界最大と考えられることの多い生き物をご紹介します。

世界最大の動物種:シロナガスクジラ

シロナガスクジラは動物種の中で最大の体を持ちます。その体長は22mほどとされますが、確認されている最大個体は34mにもなります。この体格は、現時点で大きさが確定している地球に存在した動物種の中で最も大きいといわれています。

最大の恐竜であるアルゼンチノサウルスは体長45mといわれていますが、この数字は発見された脊椎骨などほんの一部の骨から算出した推定数字のため、確定しているわけではありません。

そのため現在確定で大きさが分かっているシロナガスクジラが、地上に存在した中で最大の動物といわれているのです。

また、成体になると190トンにもなるという体重も、地球に存在した動物種の中で最も重いといわれています。前述のアルゼンチノサウルスは推定体重が最大100トンといわれているので、それをはるかに凌駕する体重となっています。

この異様ともいえる体重は、シロナガスクジラの暮らす海にある浮力があってこそです。

陸棲最大の動物種:アフリカゾウ

アフリカのサバンナなど森林に生息するアフリカゾウは、最大の陸棲動物種となっています。

その体長は6m~7.5m、肩までの高さは3m~4mになります。特に最大10,4トンにもなる体重は陸棲の動物種で最大となっています。

シロサイが約4トン、カバが約3.5トンといわれているので、その体格の違いがわかると思います。

陸棲で最も背の高い動物種:キリン

アフリカの草原もしくは木がまばらに生える疎林に生息するキリンは、陸棲の動物種の中で最も背が高いです。頭頂部に生える角までの高さは4.7m~5.3mあります。

一番の特徴はやはりその長い首ですね。長い首を経由してしっかり脳まで血液を循環させるため、キリンは動物の中で最も高血圧となっています。

その血圧は、最低でも約160mmHg、最高になると約260mmHgにもなるそうです。人間は130mmHgあったら高血圧といわれますので、いかにキリンの血圧が高いかが分かりますね。

またこの長い首は、縄張り争いなどにも使われ、お互いの首をぶつけあいます。この行動は「ネッキング」と呼ばれ、これにより首が折れてしまうキリンもいるそうですよ。

本当の世界一最大の生物

ここまでは最大の生物といわれたときに思いつきやすい動物たちをご紹介してきましたが、生物というのは何も動物に限ったことではありません。

ちょっとズルい感じもしますが、植物も生物の一種です。

そこで、ここからは本題である世界最大の生物についてご紹介します!

世界一大きい生物:オニナラタケ


出典:en.wikipedia.org

世界一大きな生物、それは意外なことに菌類であるキノコの一種「オニナラタケ」です!

・・・といってもクジラよりも大きな傘を持った、巨大なキノコが存在するわけではありません。

アメリカのオレゴン州にあるマルール国有林という場所の一角は巨大なオニナラタケの群生地にあります。このキノコのDNAを調べたところ、全て同じDNAを持っていることが分かりました。

同一のキノコだとわかったオニナラタケの群生地の範囲は地表面積にして約8.903㎢。日本で最も小さい市といわれている埼玉県蕨市が5.1㎢といわれているので、それよりも広い面積にキノコが生えていることになります。

この面積を東京ドームで換算してみましょう。東京ドームは0.0467㎢なので、この群生地の広さは東京ドーム約190個分ということになります。

そしてこの世界最大の生物であるオニナラタケは、「The Humongous Fungus」という名前がついています。意味は『とてつもなくデカいキノコ』なので、そのままの意味ですね!

世界一体積の大きな生物:セコイアデンドロン

世界最大の生物はキノコの一種であるオニナラタケですが、世界一体積が大きい生物は何でしょう?

それは、木の一種である「セコイアデンドロン」です!

セコイアデンドロンはヒノキ科の巨木の一種で、アメリカ西海岸にあるシエラネヴァダ山脈の西斜面の高地に自生しています。その高さは80m以上にもなり、樹齢が1,000年以上になるといわれています。

最大のものは83.8mの高さを誇り、アメリカ南北戦争の指揮官にちなんで「シャーマン将軍の木」と呼ばれています。

また、その体積は2002年時点で1,487㎥あります。25mプールの体積が約500㎥なので、その3倍近くという事になりますね。

このシャーマン将軍の木が生物の中で最も体積のある個体だといわれているのです。

まとめ

世界最大の生物はシロナガスクジラではなく、まさかのキノコでした!同じDNAを持つキノコが山を埋め尽くすほどに自生しているというのは驚きですよね。しかもその面積は東京ドーム190個分という広大さですから2度ビックリです。

そして最大の体積を誇る生物は、25mプール3つ分にもなる巨木です。「シャーマン将軍の木」と呼ばれるセコイアデンドロンは枝も非常に大きく、2006年に折れてしまった枝は直径約2m、長さが30m以上という枝とは思えない大きさでした。

ちなみに体積を換算する際は、枝や葉を除いた幹だけの数字なので、枝が折れても数字に変更はないそうです。

オニナラタケもセコイアデンドロンに関しても私たちの知っているキノコや木と規模がまるっきり違いますね!

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出典:Wikipedia(Armillaria ostoyae)

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