「和菓子をもっと面白くが掲げているテーマ」 アマビエ和菓子で話題の富山・引網香月堂四代目店主に話を聞いてみた

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、疫病の予言をする妖怪としてアマビエの注目度が上がり、漫画家をはじめとするクリエイターによるイラストなどが数々投稿される中、大正8(1919)年に富山県高岡市で創業し、現在は富山市古沢に本店を構える引網香月堂の四代目店主の引網康博さん(@hikiami_co_jp)がTwitterに自身考案のアマビエのお菓子を投稿。またたく間に注目の的になりました。

※参考 食べて疫病退散!? 老舗和菓子店が作るアマビエのお菓子が可愛すぎると話題に
https://getnews.jp/archives/2491393 [リンク]

今回、アマビエ以外にもユニークなお菓子を発表している引網さんにインタビュー。アマビエを作った経緯や、さまざまな図案のお菓子を発表している理由、和菓子に対する想いについてお訊きしました。

--まず、このアマビエの和菓子を作ろうとしたきっかけを教えてください。

引網康博さん(以下引網):まず、もともとお茶菓子のオーダーリクエストを承っていて、お客様のご意向に合わせてお菓子に意味をつけてお作りしていたのですけれど、東京のお客様から「今度お会いした時にお支払いするので、引網さんの作るアマビエを是非見たい」とオーダーがあって、「そこまで言うなら作ってみよう」と。こんな世の中ですから、便乗しているようには見られたくないのですけれど、写真をお送りしたらとても喜んで頂いて、「画像を使っていいですか」とお願いして何気なくTwitterにUPしてみました。

--約1万のRTに2万5000以上の「いいね」を集めて人気となったわけですが、率直な感想をお願いします。

引網:はじめてここまでバズって、とまどいを覚えています(笑)。ですが、「待受画面にしました」といったメッセージも頂いて、皆さんに和菓子の可能性が少しでも伝わったなら嬉しいですね。Twitterをしていて、(新型コロナに関する)考え方や思想の違う人がいて大変疲れるし、そういう空気が「いやだな」と思っていたところだったので、これまでにいろいろな願いを込めたお菓子の写真をUPしていたんですね。和菓子の持っている本来の力を知ってもらい、暗いニュースの中にぽっと出ると気持ちが和らいでもらえるのでは、と思ってUPしています。

--このアマビエのお菓子は、具体的にどういうものがベースになっているのでしょう?

引網:お茶会向けのお菓子は、一回一回全部オーダーメイドです。今回のアマビエも同じように上生菓子として作りました。

--Twitterでは他にもさまざまな図案のものを投稿されていますが、変わった形のお茶菓子を作るきっかけがあったのでしょうか?

引網:動物を作りはじめたのは、デモンストレートの仕事で台湾に行った時、日本のお花ばかりだと綺麗だけれど知らないということで、その場のお客さんに何が好きかと聞いて「招き猫」と言われて作ってみて喜ばれたのがきっかけです。

--基本的にお客さんのオーダーがあって作っているという感じなのでしょうか?

引網:版権がなくて僕の考えたキャラクターなら問題ないので、自分のデザインのものを作っていたら、やたらレパートリーが増えてしまって(笑)。最近多いのは誕生日用のもので、例えば寅年生まれで釣り好きの旦那さん向けに作ったものをTwitterにUPしたものもそうです。

--今、和菓子屋さんは後継者問題などで大変な状況のお店も多いと聞きます。引網さんはどのような想いで和菓子を作っていらっしゃるのでしょう?

引網:「和菓子をもっと面白く」が僕が掲げているテーマで、ちゃんと作ったものは美味しいと若い人にも感じてもらえますし、伝統をちゃんと伝えるということを踏まえつつ、面白い要素を再構築していけばいいと思っています。和菓子を食べなくても生きてはいけますから、お客様が離れていくのは面白くないから。だから、今回のアマビエをTwitterにUPしたことも和菓子の業界を取り巻く問題への対抗策になるのではないか、と考えています。

--アマビエのお菓子は、当初販売予定はないとされていましたが、好評を受けて検討するということをアナウンスされています。

引網:販売は何らかの形でお答えしたいので、店頭の方は混み合わないように時間帯を分けて対応したり、密集が起こらないような体制を考えているところです。あとは通販ですね。手作りの品なので、あまり数を多く作れないので、どうすればお客様の不満が少ないようにできるか検討しています。Twitterなどでお伝えできるようにしたいと考えているので、フォローして頂ければと思います。

--ありがとうございました!

越中和菓子処 引網香月堂(ひきあみこうげつどう)
https://www.hikiami.co.jp/ [リンク]

※画像はTwitterより
https://twitter.com/hikiami_co_jp [リンク]

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

ウェブサイト: https://parsleymood.net/

TwitterID: ryofujii_gn

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