芸人スギちゃんの事故にみる今の地上波テレビの構造

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先日、スギちゃんさんが地上波の撮影でプールでロケ中、お怪我をされて全治三ヶ月だということです。本当に心からお見舞いを申し上げます。
そして、所属事務所さんも相当、!!!!状態だと思います……。

これは6年くらい前からずっと書いていることなのですが、いくらなんでも日本の地上波は稚拙(ちせつ)すぎます。まず、スギちゃんさんがお怪我をしたのは、高飛び込みでの事故。わたし、思うのですが、まず大前提として「飛び込みをみて楽しい?」と思ってしまうのです。よく、芸人さんがバンジーやジェットコースターでのリアクションを放送していますが、普段から一般の方もやっている「営利施設」であって、別に普通の行動です。
何がおもしろいのでしょうか……。

と、これには流れがありまして、確かに私が生まれる前くらいのバラエティを調べていきますと、例えば、たけし軍団さん等が無茶な事をするのは確実に面白かったと思います。お笑いウルトラクイズ、たけし城(痛快なりゆき番組。というコピーを今作れる人ががいるのか)って思う。でも、それは時代を見る力がある人が作っていたから。テリー伊藤さんのような。今は違う、正直一般の方のニコニコ動画や、海外のYouTube動画の方が面白い。

更にカッコわるい事に、地上波でYouTube動画を紹介したりする。もうなんと言いますか、「プライドってないの?」って思ってしまうのです。
紹介って誰でもできます。テレビ作りの人達の使命って、「転載」じゃなくて「天才」的な面白いものを作ることではないでしょうか? 上手い事言ったつもりは少しあります……。
すごく稚拙なのが分ってしまう証拠として、例えば「芸人まるまるさんが各局で引っ張りだこ!」みたいのがあります。それはすごいことだと思います。でも、ちょっと考えてみると不思議な事に気がつきます。
「どこでも当てはまってしまうんだ……」って。私を例にさせていただきますと、三流アイドルで申し訳ないのですが、ゲームの専門なのでほぼ確実にサブカル的なメディア、ゲーム番組にしか当てはまりません。でも、そこでの知識は負ける気はしませんし自信を持っています。でもでも、どの番組でも引っ張りだこ、というのは裏を返せば「どの番組も個性がない」という事なんです。簡単に言うと、豆腐屋さん、帽子屋、肉屋、八百屋さん等の実際の問題と似ていて、大型量販店が増えてやって行けなくなっていく専門店が多くなったように、地上波も個性のない番組が増えてきて、どの商品(タレント)を置いても違和感がないし、無くなってしまったのと似ています。タレントって「才能」という意味なのに。

そしてもちろんこれはテレビ制作側の問題だけでも実はなく、見る側の問題でもあったりします。見る側に合わせたコンテンツを作るのが仕事の部分も確かにあります。なので「飽きっぽい」「なんとなく面白ければ良い」「子供」「ネット世代」に合わせた制作になっていくもの本当にこれは苦しい部分で仕方ない。

でもそれでもなお思うのは作り手の勉強不足。私も三流ながら制作や出演をさせていただいていますが、作る時に昔の良質の番組を参考にすることはもちろんあります。でも、あまりにも知らない方が多い。私は24歳ですが、一回りくらい上の方でも知識がない場合を感じるのです。例えばゲームの歴史を面白く作りましょう! となったとき、私は生まれる前くらいの番組ですが、「カノッサの屈辱」等を例に出して始めます。でも誰も知らない。横井軍平さんの名を出しても誰も知らない……。作り手が……。そうなるとそこからの話になってくるので大変なのです……。
これは例えるなら、映画を作ろう! となった時に監督やディレクターがスピルバーグやキューブリックの作品を観てない、コントを作る人がチャップリンを見ていないくらいのものです。それで良いものが作れるわけがないんです。あくまでも確率として。

長くなってしまったので、次回はスポンサーとテレビの仕組み。
ギャランティーの現状。
を書いてみようと思います。よろしくお願いいたします!

杏野はるな

※この記事は、ゴールドラッシュの「杏野はるな」が執筆しました。[リンク]

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杏野はるな

ゲームアイドルです。レトロゲームが大好き! 映画もLDを集めています。最近ガンプラ制作にも夢中。 She is Japanese female talent. It is detailed in an old game. It http://www.eggcore.jp/

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