東電からの回答書が届きました
この記事は木野龍逸さんのブログ『キノリュウが行く』から転載させていただきました。
東電からの回答書が届きました
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回答書
木野龍逸氏代理人弁護士梓澤和幸氏他からの2012年8月10日付け要望書に対し、下記のとおり回答します。
記
株主総会は、あくまで会議の目的事項である決議事項、報告事項に関して株主の皆さまにご審議いただき、議決権を行使していただく場であり、広く一般に公開するべきものではないことから、会場内での撮影、録画や録音については禁止させていただいております。こうした点につきまして、株主の皆さまには会場内でお配りしたリーフレットや看板等でお知らせしております。また、関連法令および当社定款の定めにより、基準日(3月31日)現在の株主名簿に記載又は記録された議決権を有する株主の方が、定時株主総会に出席し、権利を行使することができることとなっております。株主の方が議決権の行使を委任するに際しても、その代理人については議決権を有する株主であることが必要です。
メディアの皆さまのご取材については、株主の皆さまのプライバシーに影響が生じることや自由な発言に影響を及ぼす可能性があること等から、会場内でのご取材は禁止とさせていただく一方で、別途に同じ建物内にプレスルームを設け会場の様子をご覧いただくこととしております。そして、これらご取材に関する留意事項については、事前にメディアの皆さまへお知らせし、ご説明させていただくとともに、当社記者会見における木野氏からのご質問にも都度お答えしております。
こうしたなか、木野氏につきましては、ルールをお守りいただけず、ご本人が株主総会に出席する資格を有する株主ではないにもかかわらず、株主と称して、株主総会会場に不正に入場し、株主総会の音声をインターネット上で配信するという行為をとられました。そのような行為をとっていることを現場で確認したことから、その場で同氏に要請し、配信を中止していただきました。
他のメディアの皆さまにおかれては、プレスルームにおいて取材ルールをお守りいただきました。そのなかで、ルール違反を承知のうえ株主総会会場に不正に入場し、自ら音声配信を行われていた同氏の行為は、私どもとしては誠に遺憾であり、看過することができないものです。
以上のことから、当社としましては、今後も様々な場において取材ルールをお守りいただけないことが考えられるため、同氏の当社施設への入館および記者会見への参加をお断りさせていただくこととしたものです。
当社といたしましては、今回、同氏が行った株主総会会場への不正入場や取材ルール違反について、その事実を認めるとともに、今後、株主総会はもちろんのこと、日々の記者会見の場等におきましても当社の取材ルールを遵守していただくことをきちんと確約していただかない限り、当社施設への入館および記者会見への参加を認めることはいたしかねます。
なお最後に、当社は、記者会見やプレス発表等を通じて、情報の適切な開示に努めているところであります。なにとぞご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
平成24年8月23日
東京電力株式会社
広報部長 矢野伸一郎
東電から、公開質問状への回答がありました。
8月23日に、東電から公開質問状への回答がきました(トップの画像)。といっても、5つあった質問に対する回答は2つだけで、残りの3つには一言も触れていませんでした。回答のない質問に対しては再度、回答を求めていきます。
公開質問状のポイントは
1.出入り禁止の理由は東電の定めたルール違反か
2.録音録画の禁止はどのような方法で株主総会の中で告知したか
3.録音録画の禁止というルールについて、株主総会への入場者から同意をとっていたか
4.マスメディアで株主総会の状況を伝える録画が放送されたが、出入り禁止措置は木野だけにとっている。なぜか
5.東電の公的性格から考えると、株主総会でのルール違反を原因とする会見への出入り禁止措置は過大で、知る権利の侵害ではないか
の5つでした。
質問に対する東電の回答は、1と2についてのみで、3から5については触れていません。回答をしない理由も、書かれていません。対応としては少々、不誠実ではないかと思えます。都合の悪い回答はしないという方針なのでしょうか。回答をしない理由も記されていいないので、想像するしかありません。
一方で東電は、会見への復帰条件を出してきました。これまでは会見で、出入り禁止は永久ではないが、復帰は検討の余地なしと言い続けてきたので、少し前進したのでしょうか。
実は公開質問状を出した後、8月の中旬に東電から話し合いの場を持ちたいという連絡がきました。拒否する理由もないので、8月21日に、私と代理人の弁護士で東電を訪れました。この時の東電の要求は、謝罪をすることと、今後はルール違反をしないことを文書で提出すれば、会見へ復帰させるというものでした。
私としては、知る権利の行使をしたことについて謝罪するつもりはなかったので、この申し出は断りました。今回の公開質問状への回答に含まれている会見復帰条件は、この時のやりとりをうけてのものになります。
今後は、この回答書をもとに交渉を進めていきます。とりいそぎ、みなさまにご報告申し上げます。
執筆: この記事は木野龍逸さんのブログ『キノリュウが行く』から転載させていただきました。
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