最近スマホでも普及し出した「BT.2020 / Rec.2020」とは?
近年、一部のハイエンドモデルを中心にスマホのスペックシートの中でディスプレイが「BT.2020(または Rec.2020)」をサポートしているとの表記を目にすることがあります。
これは一体何なのかと疑問に思う方の為に BT.2020 の意味をご説明します。
BT.2020 / Rec.2020 というのは、映像の色域、もしくはカラープロファイルの規格の一つです。
HDTV、すなわちハイビジョン放送が一般的だったこれまでは、殆ど BT.709 または Rec.709 の色域で作品が作られ放送されていました。
現在でも大抵のスマホは Rec.709 で映像を再生することを念頭にディスプレイが設計されていますが、スマホ技術の進歩と共に徐々に BT.2020 をサポートする機種が増えてきています。
次の色域ダイヤグラムを見ると、Rec.709 と BT.2020 との間ではカバーしている色域に大きな差があることを確認できます。
広い色域の BT.2020 は HDR コンテンツでよく用いられており、例えば Sony のビデオカメラなら HDR 動画を HLG のガンマカーブと BT.2020 の色域で収録するようにピクチャープロファイルを設定していたりします。
本題に戻ってスマホのディスプレイが BT.2020 をサポートしていれば、現在最も普及している Rec.709 よりも多くの色で映像を表現できるので、従来よりも綺麗だったり鮮やかに見えるようになります。
Xperia スマホの場合、ディスプレイの「画質設定」メニューで「クリエイティブモード」を選択すると、色域の設定値が BT.2020 に準拠するようになるので、BT.2020 で収録された HDR コンテンツなら BT.2020 でカバーしている色域で表示されるようになります。
BT.2020 が普及しだす以前には DCI-P3 も一部のハイエンドモデルでサポートされるようになりました。
DCI-P3 も BT.2020 と同じ色域のことで、主にデジタルシネマ作品で用いられており、こちらも Rec.709 より広い色域を有しています。
Source : avforums
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