【今日のこよみ】 2020年2月4日は「立春」。立春朝搾り、立春生菓子を口にしてみよう。

画像① 立春
2020年2月4日の今日は、暦の上では「立春」(りっしゅん)にあたります。(注:新暦計算と国立天文台暦計算室とでは1日ずれる場合があります)「立春」の語源が、「春の気、立つをもってなり(「暦便覧」から引用)」で、寒い中にも春の気配が感じる光景がみられるという意味です。
「立春」当日に作られる飲み物をご存知でしょうか。以前、福島県会津若松市に出張に行った時、地元名物のわっぱ飯を食べました。白ご飯に栗やきのこなどいろいろな食材が入ったわっぱ飯。「わっぱ」とは、薄い木の板を丸く形作られた箱のことで、もともとは弁当箱として使われていたといいます。このわっぱにごはんを入れて、食材をのせて蒸した料理が「わっぱ飯」。新潟とともに福島県会津若松市での名物だそうで、雪深い時期に古民家の畳敷きのストーブで温まった部屋の中で食べるわっぱ飯があまりにも美味しくて、ついつい地酒もオーダーして、ゆったり、まったりと食事の時間を過ごしました。その後、東京に帰って2日後ぐらいでしょうか、そのお店の女将さんから宅配便が届きました。開けてみると、「2月4日立春朝搾り」とラベルが貼ってある日本酒でした。これは、節分の夜から一晩中もろみを絞り続け、立春の早朝に搾りあがった生原酒を瓶詰し、一切火入れをしない特別な日本酒だったのです。しかも、出荷前に、神主さんがお祓いをするという、非常に縁起のよいもので、この立春朝搾りを作る酒蔵は、全国で45蔵。日本名門酒会加盟の酒販店での限定販売で地元の人でしか買えないという。毎年、予約注文して取り寄せる人が多いそうです。令和初の立春朝搾りとくれば、人気は間違いないでしょう。
画像② 立春 多満自慢
次に立春に縁起のいいものとしては、立春生菓子。立春の朝につくられた生菓子。例えば、季節を表す桜餅やうぐいす餅、そして、椿餅。椿餅は、味の変遷はあれど、平安時代から続く日本最古のもち菓子。その日に食べると縁起がいいとされています。他にも「立春の水」。立春の朝一番にくむ水は、一年の邪気をはらうと言われてきました。「立春」の今日は、朝いちばんで水を汲み、立春にちなんだお酒、生菓子を味わおう。
また、二十四節気「立春」の期間を、さらに、5日ごとに区切って、気象の動きや動植物の変化を知らせるための言葉で表しています。それを七十二候といいます。明治時代からの略本暦では「立春」の七十二候について、以下の言葉が記されています。

第一候は 「東風解氷」 東風(はるかぜ)氷を解くいわゆる、東から風が吹き、氷を溶かしてしまうような春の気配。
第二候は 「黄鶯睍睆」 鶯鳴く本来の鶯の鳴く時期は、もう少し後ですが、鶯が鳴き始める時期。
第三候は「魚上氷」 魚氷に上るあたたかくなり、池の氷が割れて、魚が飛び出す、または魚が肥えて氷の上に飛び出してしまうほどの春のあたたかさを表現しています。

七十二候の示すように、暦は、日本のさまざまな四季の中の冬の情景を、繊細に表しています。  

いつのころからか、季節感に触れることが少なくなった現代。暦の言葉に耳を傾け、季節感を感じてみましょう。

出典:国立天文台 暦計算室https://eco.mtk.nao.ac.jp/cgi-bin/koyomi/monthly_pc.cgi「こよみ」岡田芳朗著 神社新報社参考:日本名門酒会 加盟店https://www.meimonshu.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=1180
Written  :コヨミズムPhoto   :wal_172619/Pixabay      FreeStevesie/Pixabay   

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