GoPro Hero8 Blackのレビュー
アクションカメラの大手 GoPro より昨年 10 月に発売された最新モデル「GoPro Hero8 Black」のレビューをお送りします。
GoPro はあくまでもアクションカメラというジャンルの製品なので、多くの場合はスポーツやアクティビティ中のアクションを記録することに特化しており、そうした用途に使用している人も多いとは思いますが、私は GoPro をイベント撮影や街中のお散歩撮影、ドライブレコーダー代わりに使用することが多く、本記事の内容もそうしたホームビデオとして使用した場合の感想がメインとなります。
Hero8 に対する私のざっくりとした評価を紹介しますと、フレーム要らずでマウントできる作りになったことはマウントグッズと繋いで使用している私にとってはとても有り難いことですし、ソフトウェアがいい方向へと改良されて付属的な機能も「使える」ものとなり撮影の幅が広がりました。
ますます GoPro の出番が増えることになるので普段持ち運ぶカメラ機材としての価値が高まったように感じています。
GoPro といえば、驚異的に安定した動画を撮影できるところが大きな魅力で、次のサンプル動画をご覧になるとその性能を確認できます。
動画は Final Cut Pro を用いて「バランスカラー」を施したのみです。
LUT を当てたり手ブレ補正を利かせる等の編集は一切行っておりません。
合理的なカメラ設計前作 GoPro Hero7 Black と比較すると Hero8 ではカメラ本体のハード設計が一部刷新されました。
外見は Hero7 と似ていますが、底部に折りたたみ式フィンガーが追加されたことにより、フレーム不要でマウントアダプターと接続できるようになりましたし、バッテリーと Micro SD カードは本体側部から挿入する仕様になり、カバーが従来の 2 つから 1 に減りました。
この 2 点が Hero7 との大きな違いとなります。
私は普段、GoPro を一眼カメラやハンドグリップなど何かにマウントして使っているのですが、フレーム不要ということで、カメラ機材の大きさや重さが若干軽減されましたし、何かに固定した状態でもバッテリーを交換できることは個人的にとても有り難いことです。
Hero7 までバッテリーを交換する際にはフレーム着脱が必須でした。
個人的には、ハードウェアが改良されたことよりもソフトウェアの改良によって撮影の幅が広がり、Hero8 の出番がますます増えたことの方が重要なのです。
以降ではこのことについて詳しく説明していきます。
カメラ設定の変更が容易になるカスタムプリセット機能まず最初に紹介したいのがカスタムプリセット機能です。
Hero8 では、解像度・フレームレート、レンズ、露出、手ブレ補正の利き具合、カラープロファイル、オーディオ設定といったカメラの設定内容をプリセットとして保存できるようになっており、用途別のプリセットを作成しておけばカメラ設定をシーンに適したものにワンタッチで切り替えることができます。
Hero7 までは内容を一つ一つ変更しなければならず、シーンに適したカメラ設定に変更するのに結構手間がかかっていました。
私はこのプリセット機能を大変重宝しています。
と言いますのも、私は GoPro をただの Vlog 素材を撮影するだけでなく、イベントやステージの撮影、映像編集用の素材録りにも使用しており、それぞれの用途でカメラ設定が違います。
そこでカメラ設定をプリセットとして登録しておけば、画面をわずか 2 回タップするだけで全ての設定が切り替わるので撮影準備にかかる手間がだいぶ軽減されました。
HyperSmooth 2.0 でさらにブレない映像にHyperSmooth 2.0 は Hero8 で大きく進化した要素の一つです。
元々 GoPro の手ブレ補正機能は秀逸で従来から歩きながら撮影する程度であればジンバルを使用しているかのように安定した映像になるのですが、Hero8 で HyperSmooth がバージョンアップしており、凄みが一層増したように感じます。
前作 Hero7 で導入されたこの HyperSmooth は従来まで「オン」と「高」しか選べませんでした。
Hero8 では手ブレ補正の効果を更に強める「ブースト」が追加されており、不整地を移動する時やランニング中でも殆どブレは発生しませんし、静止している状態で向きを固定して撮影する時なんて三脚を使っているかのような映像になります。
次の動画は手持ち収録なのですがまるで三脚を使用しているかのように安定していると思います。
また、Hero8 では全ての動画サイズ・フレームレートで手ブレ補正が利くようになりました。
Hero7 では 4K のみ手ブレ補正が有効ならず、スポーツのシーンでは結構ブレてしまいますが、Hero8 でブレは緩和されます。
より実用的になった TimeWarp 2.0 とスローモーション機能ハイパーラプス動画を撮影できる TimeWarp も Hero8 でバージョンアップしており、自動で再生速度が調節されるようになりましたし、Hero7 ではサポートしていない 2 倍速オプションも追加されています。
TimeWarp の進化で見逃せないのが任意のタイミングで倍速撮影しない「リアルタイム」が追加されたことです。
「リアルタイム」機能を活用すると、例えば道のり紹介動画で要所要所のスピードをリアルタイムに落として収録することができ、とても分かりやすいハイパーラプス動画を作成できます。
スローモーション機能は GoPro 本体でスロー再生と標準速度での再生を切り替えることが可能になり、スローモーション動画として収録した動画を通常の動画としても利用できるようになりました。
プレビュー画面のショートカットボタンで細かい設定の変更が可能Hero8 のプレビュー画面上には最大 4 つのカスタマイズ可能なファンクションボタンが追加されており、プレビュー上から直接、ズーム倍率、画角、手ブレ補正モード、写真モードを変更することができます。
例えば写真モードでは「スーパーフォト」と「HDR」モードをワンタッチで切り替えられますし、動画モードだと HyperSmooth のモードを「高」から「ブースト」に変更できたりします。
。
このファンクションボタンはカメラの設定画面で入れ替えられるので、ユーザのニーズに応じて内容をカスタマイズできます。
デジタルレンズとグリッドでフレーミングが簡単にHero7 以前にもある画角変更機能は Hero8 で「デジタルレンズ」という名称に変わりました。
オプションも「SuperView」、「広角」、「リニア(旧「魚眼無効」)はそのままに、Hero8 では新たに「狭角」が追加されています。
狭角はデジタルズームをせずとも 27mm というリニアより寄った画角で撮影できます。
また、4K サイズでも魚眼無効の「リニア」を選択できるので、4K サイズでも歪みの少ない動画を撮影できるようになっています。
しかもこのデジタルレンズはプレビュー画面上のスライダーで簡単に変更できるので切り替えが楽に行えます。
上の写真でも確認できるように、Hero8 になってようやくグリッド表示に対応したので、GoPro の小さな画面でもグリッドを基準にすれば容易にフレーミングできます。
本記事では紹介していませんが、Hero8 には別売のアクセサリーが 3 種類(ライトモジューr、ディスプレイモジュール、メディアモジュール)が用意されており、それらを使用するとただのアクションカメラが本格的な撮影機材になるので、実際に発売されたら何かを試してみたいと思います。
Source : GoPro
■関連記事
ネットに繋がらない時に役立つGoogleマップのオフラインマップ機能をチェック
OPPO、Android 10ベースの「Color OS 7」の詳細を発表
スマホの電話番号とメールアドレスだけでネット決済できる「Paidy」を紹介
国内・海外のAndroid(アンドロイド)スマートフォン・タブレットに関するニュースや情報、AndroidアプリのレビューやWEBサービスの活用、Android端末の紹介などをお届けする個人運営ブログ
ウェブサイト: http://juggly.cn/
TwitterID: juggly
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。