あなたも“隠れ高血圧”かも?! 突然死につながる“危険な時間帯”はこの時間だ!

どうもライターの丸野裕行です。

年末に、トークライブに出演するために大阪に出向いたのですが、電車内で肝性脳症の症状が出てしまい、救急車で搬送・緊急入院と相成りました。

肝性脳症という病気についてはこの記事で詳しく解説しています
https://getnews.jp/archives/2348903

存在すら知らなかったまったく知らない救急病院で血液検査をしてもらうと、いつもであれば、上が127mmHg、下が80mmHg前後の血圧が、160mmHgと謎の上昇を見せ、担当医からずいぶんと心配されました。

はたして、このような血圧の上昇というのは、なぜ起こってしまうのでしょうか?

なんと普段であればまったく問題ない血圧なのに、突然死を招いてしまう、“隠れ高血圧”の危険な時間帯があるというのです。

今回はこの隠れ高血圧について、実際に聞いた医師の説明をもとに、解説していきたいと思います。

隠れ高血圧の自覚症状とは?

ほとんどの場合、高血圧によって特別な自覚症状というものが現れることはありません。たまに頭痛やめまい、耳鳴りなどの症状が出てしまう場合もあり、僕自身も病院に担ぎ込まれたときに、頭が痛くて仕方がありませんでした。もちろん、これが危ない状態であることには変わりはありません。では、自覚症状がないからといって、そのままにしておいても大丈夫なのでしょうか?

答えは、NOです。

治療せずに放置しておくと、知らないうちに心臓や血管にかなり大きな負担がかかって、やがてそれが心臓病や脳卒中、腎臓病など、あなたの命にかかわる病を引き起こすわけです。

血管自体に、高い圧力がずっとかかり続けていると、血管自体が傷んできます。一番恐れるべき症状は、脳の血管が破裂して脳卒中を引き起こしたり、心臓が大きなダメージを受けて、心筋梗塞や心不全へ進んだりすることです。

このように自覚症状がなく、着実に悪化し、ある日突然、命を脅かす結果につながるんです。そのため高血圧は、別名・サイレントキラー(静かな殺し屋)とも呼ばれています。

隠れ高血圧と生活習慣の関係性は?

遺伝要素に加えて様々な悪い生活習慣が加わってしまうと、高血圧が引き起こされるといわれます。

このような生活習慣は、高血圧だけでなく、脂質異常症や糖尿病などの生活習慣病の要因になってしまいます。生活習慣改善の努力をしっかりと続けることにより、高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の改善が期待できます。

《主な悪い生活習慣》
・塩分が濃い、甘みが強い、スナック菓子などを食事代わりにとってしまうなどの食習慣
・不規則な食事の時間
・デスクワークなどの運動不足
・過剰なストレスや睡眠障害
・喫煙
・過剰な飲酒

などです。

タバコやコーヒーは害がある? さらにオシッコや便秘をガマンすることで血圧上昇!

オシッコを我慢すると血圧は顕著に上がります。さらに排尿することで今度は一気に血圧が下がるわけです。こうなると、脳に血液が一時的に足りない状態になり、転倒してしまうことがあるので非常に気をつけなければいけません。

さらに排便時にトイレでりきむことにより、血圧は上がります。ですから、便秘解消に努めるようにしましょう。

喫煙をする人は、隠れ高血圧にならないように煙草を控えた方がいいと思います。煙草のけむりに含まれるニコチンは、血管を収縮させるため結果的に血圧を上げてしまいます。喫煙した直後は、手や足の血流が悪くなり、指先の体温が下がってしまいます。さらに血液中に取り込まれる一酸化炭素は、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞など発症させる主な原因のひとつです。

コーヒーと血圧の関係については、賛否両論あります。コーヒーなどに含まれるカフェイン自体が交感神経を刺激し一時的に血圧を高くすることは認められているのですが、近年、コーヒー自体は脳梗塞の予防になるという意見もあるようです。

しかしながらカフェインの摂取過多は防ぎたいところ。高血圧を疑われている方は、1日3杯程度に抑えたほうが安心でしょう。

隠れ高血圧で、突然死リスクのある時間帯とは?

特に注意すべき時間は、早朝や夜間の血圧上昇です。

通常 血圧は、夕方にかけて高くなるのが一般的なのですが、隠れ高血圧は夜間の睡眠中から早朝にかけて血圧が上がります。健診のときに血圧が正常値なので、医師も本人も安心してしまい気がつきにくいのです。

早朝と深夜、共にリスクがありますが、隠れ高血圧は2つのタイプに分かれるようです。

タイプ1:早朝高血圧

ストレスを感じた過食や運動不足で内臓脂肪が蓄積されると、交感神経が活性してしまいます。そうなると、中性脂肪値や血糖値が急上昇、早朝の血圧上昇を引き起こします。急激に血圧が上がってしまうので、血管の内部に血が固まって血栓ができます。心臓・脳の血管が詰まり、心筋梗塞や脳卒中になってしまう恐れがあります。

タイプ2:夜間高血圧タイプ

こちらのタイプは夜間に血圧が下がらないというもの。30代後半から50代までの働き盛りによく起こる睡眠時無呼吸症候群が原因になり、呼吸が一時的に止まってしまい、酸素不足に……。心臓や血管に強烈な負担がかかって血圧が上がります。さらに、自律神経障害や抑うつの状態というのも夜間高血圧タイプの危ういところです。特に脳血管が切れやすく、脳梗塞・くも膜下出血も発症しやすいと言われています。

まとめ

現在、問題として医師の間で注目されているのが、血圧が急上昇する『血圧サージ』と呼ばれる現象です。

交感神経が目覚める前から活性化してしまい、全身が自然に緊張状態になってしまう危険な高血圧のことです。これ自体は、早朝に非常に起こりやすく、この状態のまま、起き抜けから活発に動くと心臓や脳に大きな負荷がかかってしまいます。

隠れ高血圧として、最も危険な時間帯と言われているのが、朝6~11時だと言われています。
気になる方、まずは毎朝の血圧測定と専門医訪問をおすすめします。

(C)写真AC

(執筆者: 丸野裕行)

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