デュアルライフ・二拠点生活[22] 東京と長野県松本市。温泉街の一軒家を家族でセルフリノベ

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デュアルライフ・二拠点生活[22] 東京と長野県松本市。温泉街の一軒家を家族でセルフリノベ

向井さんは、平日は東京で仕事をし、週末は妻と息子が住む長野県松本市にある浅間温泉で築50年の家をリノベしながら過ごすという、二拠点生活を送っている。その暮らしぶり、二拠点生活を始めた経緯や、始めてからの変化を聞いた。連載【デュアルライフ(二拠点生活)レポート】

これまで、豪華な別荘が持てる富裕層や、時間に余裕があるリタイヤ組が楽しむものだというイメージがあったデュアルライフ(二拠点生活)。最近は、空き家やシェアハウスなどのサービスをうまく活用することで、さまざまな世代がデュアルライフを楽しみ始めているようです。SUUMOでは二つ目の拠点で見つけた暮らしや、新しい価値観を楽しむ人たちを「デュアラー(二拠点居住者)」と名付け、その暮らしをシリーズで紹介していきます。

「古い家を改装したい」という夢を実現

JR新宿駅から特急あずさで2時間半。長野県のほぼ中央に位置する松本市は、旧城下町らしい歴史的建造物が残る街並みが特徴だ。夏は過ごしやすいものの、冬は氷点下まで下がる厳しい気候だが、古くから温泉街も多く、とりわけ「浅間温泉」は1000年も続く歴史ある温泉街。1000年の歴史を感じさせる浅間温泉の街並み(写真撮影/高木真) 1000年の歴史を感じさせる浅間温泉の街並み(写真撮影/高木真)向井家の庭先には、干し柿や玉ねぎを保存。生活を大切にしている様子がうかがえる(写真撮影/高木真)

向井家の庭先には、干し柿や玉ねぎを保存。生活を大切にしている様子がうかがえる(写真撮影/高木真)

今から6年前、3年間の中国・大連での駐在生活を終え、日本に帰国した向井さん一家。帰国後に改めて拠点を考えたとき、もともとアウトドアが大好きな家族にとって「東京」は、それほど魅力的に映らなかったのだという。

「住みたい場所に住めばいい」と考え、スキーやキャンプで何度も訪れたことのある信州・松本が自然と候補に挙がった。

信州は、温泉あり、山あり、観光地としても人気のあるエリアなので、東京に住む家族や友人たちが、喜んで足を運んでくれる。またネットショッピングを使えば、買い物にも不便を感じることはない。最近ではおしゃれなカフェやベーカリーも多くできているのだとか。さらに関西出身の向井さんと、東京に実家がある妻・Sさんにとっても、信州は便のよい場所だった。

2年ほど賃貸で生活した後、定住を考えたときに出合ったのが、この築50年の一軒家だった。「ワクワク感を、この家を見たときに感じた」とはSさんの言葉だ。街角には、温泉水を飲めるスポットが存在する(写真撮影/高木真) 街角には、温泉水を飲めるスポットが存在する(写真撮影/高木真)広い軒先は、庭と家のつなぎ役として、とても重宝しているそう(写真撮影/高木真)

広い軒先は、庭と家のつなぎ役として、とても重宝しているそう(写真撮影/高木真)

浅間温泉は、松本駅から約4km、車で20分ほどと便がよく、向井さんの家は100坪の土地に40坪ほどの大きさの家が建っている。家も、広すぎず狭すぎずちょうどいい大きさだった。こうして、立地ありきで中古物件を手に入れることになった。

大工だった祖父と、建築関係の仕事をしていた父をもつSさんにとって、古い家を改装して住むというのは昔からの夢だった。その夢を実現するチャンスを、この家を見たときに感じたのだそうだ。なお当時2年近く売りに出されていたにもかかわらず、買い手が付かなかったこの家は、向井さん一家が購入しなければ、2週間後に取り壊しになる運命だったとか。この家の中心的存在である広いリビングダイニング(写真撮影/高木真)

この家の中心的存在である広いリビングダイニング(写真撮影/高木真)

閃きを実現するセルフリノベ

こうして、実際に購入した家をDIYでセルフリノベーションして住むことにした向井さん一家。夫妻と、当時小学2年生だった息子の3人に加え、Sさんの父に助けを借り、一気にリノベーションを始めたのが今から4年ほど前。

「こんな風にしたいけれど、どうしたらいいだろうか、と考えているうちに、パッとひらめくのです」と話すSさん。向井さんは週末しか松本にいない。そのため、平日はSさんが1人でできる作業だけ進め、週末に家族で大きな作業を行うサイクルが出来上がっていった。

「家づくりのプロが“普通に”考えたらやらないようなことに挑戦してきた」と話す一家。例えば息子の“砦”となっている2階のロフトは、あえて天井を壊し、客間の天井を20cm下げてつくり出したスペース。また、信州らしさが感じられる「漆喰」を取り入れるため、夜な夜なネットで研究したSさんは、あちこちから必要な材料を集め、実際に漆喰の壁を見事につくりあげてしまった。2階の中央の部屋は、押入れをなくして、息子の秘密基地につながる階段を設置(写真撮影/高木真) 2階の中央の部屋は、押入れをなくして、息子の秘密基地につながる階段を設置(写真撮影/高木真)息子の砦となっているロフト部分は、8畳の客間と同じ広さのスペース(写真撮影/高木真)
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