若いのに頑張ってる奴の頭の中「トップ5」 (橋本吉史)

若いのに頑張ってる奴の頭の中「トップ5」 (橋本吉史)

「若いのに頑張ってる」・・・と言われてる奴って、全員ガツガツした肉食系で、モチベーションも高くてバイタリティあって…っていうビジネスマンばかりかと言われれば、そんなことはない。

「そんなことはない」を証明するために、神経質系若手リーダーを自認する自分のことを話そう。私が以前担当していた番組「ザ・トップ5」のランキング形式を使って「若いのに頑張ってる、と言われてる奴の頭の中(会社員編)トップ5」を勝手ながら以下記す。

第5位:

「まだ若いのにすごいですね」の言葉の行間に「で、お前みたいな若僧に何が出来るの?」という悪意を感じ取ってしまう

第4位:

強気のハッタリをかました日の夜は、毎度後悔して眠れない

第3位:

ナメられないために早く年をとりたいと思っている

第2位:

上からの期待に対して「応えなきゃいけない」という責任感は強いが、「お前らができなかったことを俺たち若手に要求するのって図々しくね?」とハタと思うことがある

第1位:

正直「自分にこの役割は時期尚早だな」と思っている

それぞれ説明しよう。

第5位・・・思えば自分がプロデューサーになったとき、「まだ20代だなんて、すごいですね」・・・と会う人によく言われたが、明らかにそれは「若いからって下手うったら容赦しねえぞ」というプレッシャーになっていた。そして「若僧に何が出来る?」と言われれば即座に「できないです!まだ若いんで!」と答えられたら楽だろうなと思った。

第4位・・・「お前らに引導を渡してやる」的な発言をたまにはするのだが、その夜はいつも「あんなこと言っちゃったけどできるかな俺・・・」と寝床で悩む(眠れないので睡眠導入剤を常用)。

第3位・・・キャリアや年齢でどうしてもナメられてしまう。5位の「若いのにすごいですね」が単にプレッシャーでしかないので、相応に見られたら楽だろうなと思っている。

第2位・・・上司に対する不満が溜まり「明日こそ直接言ってやろう」と思って怒りが込み上げるが、翌朝、笑顔で応対してしまい、そんな自分にバカバカ、俺のバカ!と失望。

第1位・・・チャンスをつかめたことを喜びつつも「時期尚早だよな」と思いたくなる背反な気持ちはいつもある。あとは「ラジオ業界って人が少ないからプロデューサーっていっても単に誰も成り手がいないだけ」という事情もある。そんな中でモチベーションを保つにはどうしたらよいのか、と悩んでいたら、ちょっと前にtwitterで話題になったこの仕事論で楽になった。「笑っていいとも!」でタモリが漏らした仕事論だ。

「自分の中で『これくらいの力がついたらこれくらいの仕事をしよう』と思ってもその仕事は来ない。必ず実力よりも高めの仕事が来る。それはチャンスだから、絶対怯んじゃだめ」。以前、萩本欽一も言ってた。「やりたくない仕事しか来ない。でも運はそこにしかない」』

それまでは恥ずかしながら、少人数のラジオ番組とはいえ最高責任者の重みにヒーヒー言ったりしていた。だから、最近の若手連中がチャンスを掴みそうなとき「私にはまだ早いです」と言ったりするのを聞いて「分かるなー」と思いながらも強い先輩を演じて「お前、そんなことじゃダメだよ!」と言ってしまって、あんときはマジごめんなAくん(私信)。俺も同じだよ。

とにもかくにも、若くして何かのチームの長になる人間はとかくイケイケな奴らと見られることが多いが、全然小心者でもいいというか、自分をはじめ、小心者だって結構いると思うわけで。そんな、若手~中堅くらいのキャリア感でリーダーっぽい仕事をするっていうことの悲喜交々と、あと全然関係ない話を今後書き綴る予定。次回は、ヤングリーダーらしく「部下が全員年上だったときの振る舞い方」を。

(橋本吉史)

photo:(C)2012 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.

映画『崖っぷちの男』2012年7月7日(土)より、丸の内ルーブルほか全国公開

・ザ・トップ5|TBS RADIO 954kHz

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