「夜の警察ダダ漏れ問題」違法行為をマスメディアに責任転嫁する警察
「夜回り」という行為をご存知でしょうか。夜な夜なマスメディアの記者が、警察幹部の自宅を訪れて質問をしたり、情報のウラ取りをおこなう行為のことをいいます。このような警察による捜査情報の漏洩は公務員法に抵触する違法行為でありこの「夜の情報漏洩」が常態化しているのであればこの情報ダダ漏れの実態解明を急ぎ、しかるべき対応が必要です。
ガジェット通信は、警察庁長官がこの夜回りの問題にどのような考えを持ち、今後どうやってこの違法状態を改善していくつもりなのかを知るため、質問状を送付させていただきました。しかしその回答は、違法行為の責任を他者へ転嫁する大変残念なものでした。以下、3回に及ぶ質問とそれに対する3回の回答を掲載します。
1回目の質問
最初の質問は2012年4月24日に警察庁長官である片桐裕氏宛に文書郵送。「夜回り」に対する警察としての見解と今後どのような対応をとっていくのかという点について問いました。
1回目の回答
報道機関が都道府県警察に対して行う取材方法の在り方について、警察庁はお答えする立場にありません。
警察庁官房総務課広報室
こちらからの質問は「メディアの取材の在り方」ではなく「警察幹部の違法な情報漏洩について、どう対応していくのか」であり、本当に無責任な回答だと言えます。ただちに以下のような質問状を警察庁長官片桐裕氏宛に送付しました。(5月10日送付)
2回目の質問
それでは、別紙の「夜回り」「朝駆け」と呼ばれる行為に関する一連の質問はどなたにさせていただいたらよろしいでしょうか。お答えください。
回答は5月25日返ってきました。
2回目の回答
報道機関が都道府県警察に対して行う取材方法の在り方について、警察庁はお答えする立場にありません。
警察庁官房総務課広報室
前回とまったく同じ回答ですが、これはコピペミスではありません。もはや公共機関としてその体裁すら取り繕えない状態となってしまっています。壊れたロボットのように同じようなことを繰り返すしかない状態のようです。
念のためもう一回、はっきりとわかりやすく質問してみました。
3回目の質問
質問)
それでは、都道府県警察でおこなわれている公務員法違反の違法行為である「夜回り」「朝駆け」と呼ばれる警察関係者による情報漏洩に関する一連の質問はどなたにさせていただいたらよろしいでしょうか。これは、取材方法に関する質問ではなく、公務員の守秘義務違反という警察関係者による違法行為に関する質問ですので警察関係者に答えていただく必要があります。警察庁長官による真摯なご回答をお願いいたします。
3回目の回答
報道機関が都道府県警察に対して行う取材方法等について、警察庁はお答えする立場にありません。
警察庁長官官房総務課広報室
これが、3回目の警察からの回答です。もはや自浄作用は期待できないと判断しても構わないでしょう。
本来であればこの問題、警察組織自体が違法行為を見つめて自らを律するべきですが、それが叶わないというのであれば時間はかかるかもしれませんが他のアプローチをとらざるを得ないようです。この問題に関して、近々識者の見解を掲載させていただく予定です。
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