不況だからこそ独立・起業が吉、という3つの理由
一つの企業に勤め続けていれば、年を追うごとに収入が上がっていった時代はとうの昔に終わりました。所得は思うように上がらず、そのために親の世代では当たり前だった結婚やマイホーム購入などの人生計画もままならない時代がすでにやってきています。
とはいえ、収入を上げることが不可能になったわけではありません。今の仕事でスキルを磨いて転職するというのもその選択肢の一つですし、独立することだってその一つ。
しかし、転職はともかく独立となると、リスクが高いと考えて尻込みしてしまう人が多いはずです。リスクを回避しながら上手に独立する方法はないのでしょうか。
今回は、著書『土日社長になっていきなり年収+96万円稼ぐ法』(角川学芸出版/刊)で起業・独立の準備として、まずは土日を使ってビジネスを始めてみることをすすめている松尾昭仁さんにお話をうかがいました。
―本書『土日社長になっていきなり年収+96万円稼ぐ法』につきまして、まず松尾さんが「土日社長」というスタイルを推奨している理由を教えていただけますか。
松尾「私は社員を抱える経営者ですので、サラリーマンが本業以外に仕事を持つ、いわゆる“副業”は嫌いでした。ですから、今回のテーマで出版社から「本を書いてください」と執筆の依頼を受けた時には、いったん躊躇しました。
でもよくよく考えてみると、起業の準備もせずにいきなり独立するから、1年も持たずに会社が潰れたり、ダメになったりするのだと考え、起業の準備を兼ねた(起業を目的とした)副業の本を書こうと思ったのです」
―本書では、本格的な起業の準備として、まずは土日をつかってビジネスをしてみることを提案していますが、今は日本の経済は停滞しており、起業するには向い風も強い時期かと思われます。それでもなお起業をするべきだという理由はどのようなものなのでしょうか。
松尾「私は逆だと思っています。不景気の今だからこそ独立起業するべきですなんです。
いつの世も人と同じことをしている人はそれなりで、成功者はみな人と違うことをしています。右向け右ではなく“右向け左”をできる人だけが、うまくいっているのです!
不景気の今がなぜチャンスなのか、独立するメリットを挙げると…
・事務所、オフィスが安く借りられる。
・良い商品が安く仕入れられる。
・優秀な人材が確保しやすい などなど…
不況の今、起業するメリットは、ざっと挙げただけでもこんなにあるのです」
―土日を使ってビジネスを始めるにあたり、「業種選び」がまず重要になるかと思います。特定の専門知識を持つ人ならいざ知らず、そうでない方にとってはどの分野で起業をするかを決めるのは容易ではありません。そういった方々に向けたおすすめの業種がありましたら教えていただけますか?
松尾「自分の好きなこと、興味のあること、それに、今までやってきた延長上にある仕事でなければいけないと思います。興味のあったり、趣味にしていることならそれなりに知識も豊富でしょうし、商売で大切な目利きもできるはずです。また、今の仕事の延長上にあるもの、例えば出版社の編集者なら出版コンサルタントやライター業、さらに文章スクールの先生など、費やしてきた時間が多いものをビジネスにするべきだと思います」
―平日は会社員、土日で別のビジネスを立ち上げるにあたり、懸念されるのはどちらも中途半端な状態になってしまうことです。こうしたことにならないために、どのようなことに気をつけるべきなのでしょうか。
松尾「1番は本業をおろそかにしないことです。副業は本業(会社員)あってのものだと自覚してください。その他の余暇の時間や、だらだらとテレビなど見ている時間、それにネットサーフをしている細切れの時間、更には夏休み、盆休みなどを全て土日社長につぎ込むのです」
後編に続く
●(新刊JP)記事関連リンク
・不況を生き抜く「平日は会社員、土日は社長」という生き方
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・誰にでもなれる「コンサルタント起業」のメリット
ウェブサイト: http://www.sinkan.jp/
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