最短時間で最大効率の学びを得るための80のインプット術

最短時間で最大効率の学びを得るための80のインプット術

 「アウトプットするためにはインプットが大事だ」とは、ビジネスの場などでよく聞く言葉。何かを発信したり生み出すためには、自分の中に常にさまざまな知識や情報を取り入れることが重要だという意味です。

 とはいえ、私たちの時間というのは限られているもの。皆さんはめまぐるしく過ぎていく日々の中で、最大限に効果的なインプットができているでしょうか?

 この「効果的なインプット法」について書かれているのが、今回ご紹介する『学び効率が最大化する インプット大全』。「日本一アウトプットする精神科医」だと言われる著者・樺沢紫苑氏が、読書法、学習法、記憶術、会話術、情報収集などにおける80のインプット術を記した一冊です。

 本書の特徴といえるのが、著者が精神科医だということで、脳科学に裏付けられた解説が含まれている点。たとえばCHAPTER1ではインプットの基本法則について書かれているのですが、その一つに「脳の仕組みを使い、記憶力を高める」というものがあります。喜怒哀楽に伴って分泌される脳内物質としてアドレナリンやドーパミン、エンドルフィン、オキシトシンなどが知られていますが、これらには記憶を増強する作用もあるのだとか。そのため、「ストーリーを活用する(漫画化、小説化されたビジネス書を読む)」とか、「映画や美術鑑賞など『感動』と『学び』と連動させる」といったインプットをおこなうと、感情を刺激するアウトプット法につながり、たいへん効果的だといいます。

 また、今の時代、インターネットでの情報収集やインターネットの使い方についてお悩みの人も多いかもしれません。CHAPTER5では、「最短で最大効率のインターネット活用術」にまるまる1章が使われています。「メールを使う」(「サブ」の仕事、メールとうまく付き合う)、「情報を見極める」(「本当に正しいのか」という視点を常に持つ)といった基本的なところから、「画像でメモする」(時短・効率化のために気になるウェブサイトは画面をキャプチャーして保存する)、「ニュースを読む」(ニュースの8割は自分にとって不要。しっかりと取捨選択する)といった少しばかりネット上級者的なものなども。そして、「スマホやSNSは『1日1時間以内』が理想」としている著者。SNSの利用時間が長いほど孤独感、抑うつは強まるという研究結果を紹介し、「きちんと時間を制限して使わないと、確実に脳のパフォーマンスを下げるのです」と解説します。このあたりも、精神科医ならではの視点と言えるのではないでしょうか。

 他にも、「科学的に記憶に残る本の読み方」や「学びの理解が深まる話の聞き方」「すべてを自己成長に変えるものの見方」といった章も。全体的に数字や図を多用してわかりやすく具体的に書かれており、実生活に取り入れられるものが多い印象です。最短で最大限のインプットをしたい人は一読してみてはいかがでしょうか。

 なお、本書の前には40万部を超えるベストセラーとなった『学びを結果に変える アウトプット大全』もありますので、併せて読んでインプットとアウトプットの達人を目指すのもおすすめです。

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